(学校で教えてくれない経済学)
「4月PPI生産者指数が前月比0.5%増(予想:0.3%増・3月:0.2%増)、前年比2.2%増(予想:2.2%増・3月:1.8%増)と生産者レベルのインフレが増加、財・サービスに波及する可能性を示唆した。」「パウエル米FRB議長は14日、アムステルダムでの銀行関係者フオーラムで講演し「インフレ率はこの先低下する。利上げする可能性は低い。PPI指数は「まちまちの内容だった」「インフレ率が低下するまで辛抱強く待つ。」と発言した。NY株は3指標共値上がり。ナスダックは史上最高値を更新した。」と14日、ロイター電子版が伝えた。
ロイター電子版は「ジョージアで「反スパイ法」が可決した。ジョージア国民の80%、特に若者はEU加盟を望んでいるが、法案成立でEU加盟が難しくなる。議会前で警官隊とデモ隊が衝突した。②ロシア、べロウソフ次期国防相は「最少限の兵力損失で勝利する。」と述べた。ロシア軍は13日、ウクライナのハルキュウ州に侵入、住民避難が始まった。③バイデン大統領は「中国のEV輸入品に関税を100%賦課含む関税引き上げを発表、④プーチン露大統領は中国訪問、15日に習主席と会談する。」と伝えた。
14日、NY市場でダウは39,558ドル、126ドル、0.32%高、S&P500は5,246と25ポイント、0.48%高、ナスダックは16,511と122ポイント、0.75%高で取引を終えた。恐怖指数VIXは13.42と1.32%低下。米10年債利回りは4.446%と0.78%低下。NY外為市場で1ドル=156.44円、0.26%高、1ユーロ=169.26円、0.40%高、1英ポンド=196.96円、0.38%高と対主要通貨で円安。NY原油(WTI)はバレル78.47ドル、0.82%安、北海ブレント、同82.72ドル、0.74%安。WTIは一時、78ドルを割り込んだとロイター電子版は伝えた。日本のガソリンスタンドの値段は石油元売りへの「補助金」の影響で例えばレギュラーガソリンはリッター179円近辺で動いていない。NY金はオンス2,363.00ドル、0.83%高。ビットコインは6万1,666ドル、2.02%安でそれぞれ取引された。
15日、朝放送のNHK/BS「ワールドニユース」で英BBCは「① フランス北西部で裁判所から刑務所に戻る途中の移動車が襲われ刑務官2名が死亡、ほか3人が重症となる事件が14日起こった、②ジョージア議会で14日「反スパイ法」が可決、ズラビシビリ大統領に送られた。法案成立に反対するデモ隊と警官隊が衝突、数十人が逮捕された。同法案が成立すればEU加盟の障害となる。③ブリンケン米国務長官が14日、ウクライナ訪問、ウクライナは今重大な局面を迎えている。アメリカはウクライナ支援を続けると述べた。ブリンケン氏は学生グループと会談した。ウクライナ支援に否定的なトランプ氏が次期米大統領の可能性があり米国のウクライナ政策は不透明だ。」と伝えた。フランス2は「①公判中の護送車が14日、暴漢に襲われ刑務官2名死亡、他の刑務官3名が重症に遭った。アタリ首相はあらゆる手段を講じて犯人逮捕、対応すると語った。②二ューカレドニアで独立派のデモ隊と警官隊と衝突、数十人が逮捕された。③携帯カメラを敷設した自転車、車が事故や事件現場のビデオ映像が最高の証拠にとして寄与している。」と伝えた。ドイツZDFは「①バイデン政権は中国からのEV車に現行5%の関税を100%へ4倍に引き上げると発表した。対象品の総額は180億ドル。中国のシエアが高い旧式半導体は現行25%を50%へ引き上げる。米国の中国向け輸出は1,480億ドルに対して中国からの輸入は4,250億ドル。大統領選をにらみ米国産業を守る姿勢を示した。ショルツ独首相は「ドイツ企業の多くは中国市場に輸出している。EUはダンピング発動で対応する。一方、米国の今回の関税引き上げは貿易戦争が始まる第一歩となるとの認識を示した。②ジョージア議会が14日「反スパイ法」を可決した。ロシアには既に「外国の代理人法」があり外国人摘発に利用している。ジョージアでの「反スパイ法」可決を反対派は警戒を強め暴動に発展する恐れが出て来ると見られる。」と伝えた。
シンガポールCNAは「①モディ首相はVaranas州を訪問、ヒンヅー寺院で演説した。インド総選挙が第三段階に入った。②バイデン政権は中国輸入品に大幅関税引き上げを発表した。米通商法301条を適用する。中国は世界の貿易ルールを踏み外す行為だとアメリカを非難した。③Uberが台湾パンダ社買収を発表した。台湾の公正取引委員会が調査を開始した。」と伝えた。
問題は日本である。朝からパウエル米FRB議長発言にNY市場は敏感に反応した。15日には米インフレ指標発表を控えて身構える姿勢がビビットに伝わる。バイデン政権が中国からの輸入EV車に100%関税を実施を決めた。底流に米大統領選挙が半年先に迫ったタイミングを狙ったと見られる。アメリカという国は大統領選になればなんでもありに豹変する。アメリカは蚊が刺した程度では動かない。ところが己の首根っこを噛まれると分かると別人の如く対応することは過去の歴史が示している。
時に「ダーウイングが見た」という優れ物の番組がある。傍に獲物がいてもお腹いっぱいの豹やライオンは見向きもしない。ところが腹を空かすとタイミングを見計いながら静かに獲物に近づき一発で仕留める姿を分かり易く教えている。
この先何が起こるか見当もつかない出来事が日々起っている。シンガポールのリー首相は先日、学生たちと会談した。14日、ブリンケン米国務長官はウクライナの学生と会い懇談した。日本の首相が学生を交えて日本の未来を語り合う姿を目にしたことはない。今日本が世界の中でどのような状況にあり今、国としてどう行動しているかと自分の言葉で国のリーダーが語る機会が待たれてならない。(了)