
打ち身(挫傷)の治療法について説明します。
打ち身は、皮膚の下の血管が損傷し、内出血や腫れ、痛みが生じる状態です。早期の適切な対処が回復を早めるポイントになります。
打ち身の基本的な治療法(RICE処置)
1. Rest(安静)
患部を動かさず、できるだけ負担をかけないようにしましょう。
特に打ち身が強い場合は、無理に動かさないことが重要です。
2. Ice(冷却)
急性期(受傷後48時間以内)は冷やすことが大切です。
氷や冷却パックをタオルに包んで、20分冷やして40分休むを繰り返すと効果的です。
長時間の冷却は血流が悪くなるため注意してください。
3. Compression(圧迫)
腫れを防ぐために、包帯やサポーターで軽く圧迫すると良いでしょう。
ただし、強く巻きすぎると血流を阻害するので注意が必要です。
4. Elevation(挙上)
腫れを抑えるために、患部を心臓より高く上げると効果的です。
例えば、脚の打ち身ならクッションの上に載せて休むと良いでしょう。
急性期(48時間以降)の治療法
48時間を過ぎたら、次第に温めて血流を促し、回復を早めます。
温める(温熱療法)
ホットパックや温湿布、お風呂などで温めると血行が促進され、治癒が早まります。
ただし、腫れが残っている場合は、まだ冷やすほうが良いこともあります。
マッサージ・ストレッチ
軽くさするようなマッサージで血流を促します。
無理のない範囲でストレッチを行うと、可動域の回復が早まります。
漢方や自然療法
葛根湯や桂枝茯苓丸など、血流を良くする漢方が有効な場合があります。
アロエやどくだみを湿布のように使用する民間療法もあります。
鍼灸治療によるアプローチ
打ち身の回復を早めるために、鍼灸も効果的です。
患部の血流改善(局所の刺鍼・温灸)
全身調整(気血の流れを整え、治癒を促進)
関連経絡の治療(たとえば、足の打ち身なら膀胱経や胃経の調整)
受診の目安
以下の症状がある場合は、病院での診察をおすすめします。
強い腫れや痛みがあり、骨折の疑いがある
内出血がひどく広がっている
数日経っても痛みが引かない
打ち身の程度によって対処法は異なりますが、適切なケアで早期回復を目指しましょう。