しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

デッドプール

2016年06月06日 00時35分54秒 | 作品名(た行)
第402回「ずいぶんと長い間待たされたが、待った甲斐があった作品。」
最近、今回の作品ほど何も考えずに楽しめた作品があっただろうか?とにかく下品で、とにかくグロくて、それでいてエンターテイメント作品として仕上がっているのは珍しいのではないだろうか?この作品が作られるという話が持ち上がってから、今日まで多くの紆余曲折を経て、大ヒット作となった「デッドプール」。アメコミ映画ファンである私が見逃すはずはありません。

かつて特殊部隊で兵士として活躍し、退役後は街の用心棒のような生活を送っていたウェイド・ウィルソン。そんな彼の前に娼婦をしていたヴァネッサが現れ、2人は一瞬で恋に落ちる。しかし、幸せは長くは続かない。ウェイドに末期の癌が見つかったのだ。突然、死を目の前に突き付けられ、落ち込むウェイドの前に正体不明の男が現れる。とある実験に参加すれば、ウェイドの癌を治すことが出来るというのだ。藁をも掴む思いで実験に参加を決意した彼は、不死身の身体を手に入れた。しかし薬の副作用によって全身の皮膚がただれてしまった彼はヴァネッサに会うことが出来なくなっていた。元の姿を取り戻すためにウェイドは実験を取り仕切っていたエイジャックスを探し始めるのだった。赤いコスチュームに身を包み、「デッドプール」と名乗り・・・

主演のライアン・レイノルズがこのデッドプールというキャラクターを演じたのは2009年に劇場公開された「ウルヴァリン X-MEN ZERO」で悪役としてウルヴァリンを苦しめたのが最初でした。もともとコミックでも人気の高いキャラクターだった事もあり、すぐに単独作品の話が持ち上がった。しかし、続報が無いまま、ライアン・レイノルズはマーベルのライバル社であるDCコミックの「グリーン・ランタン」で主人公を演じることになる、ところがその作品は続編へと続く大ヒットには至らなかった。そんな事からもうデッドプールの話は無いのかと思っていたが、ライアン・レイノルズは諦めていなかった。彼自身がプロデューサーとなり、製作に関わることでこのキャラクターを生かそうとしたのだった。

この作品に賭ける彼の思いは見事に結実しています。それはそれは見事な作品に仕上がっていました。デッドプールというハチャメチャなキャラクターがこれでもかとスクリーン上で暴れまわる姿は文句が付けようないほどの出来でした。もちろんR15指定になるくらいですから、エロもグロもそれはそれは容赦無いです。でも、この作品はこれでいいのだと納得させられるくらいの勢いみたいなものがありました。

残念なところも少しだけ。いつでもアメコミ映画を書く時に言っていることですが、魅力的な悪役の存在です。今作は「X-MEN」の世界の中で描かれているので、出てくるのは「ミュータント」と呼ばれる能力者なので、見た目は普通の人間だけど、特殊な能力を持っているというキャラクターが普通なのですが、悪役くらいは派手なコスチュームなどの見た目の派手さが欲しかったと思います。デッドプールやコロッサスなどの主役側ばかり派手で、悪役の2人が見た目は普通というのではちょっと物足りなく感じました。

点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。上映時間が短いにも関わらず、最初のエピソードを無理なくスムーズに描くことに成功している稀有な例だと思います。小ネタも満載なので、今までのX-MENシリーズを観ているともっと楽しめることは間違いないですが、難しい事を考えずに映画の世界に飛び込んでも十分に楽しめると思います。

大ヒットを受けて、すでに続編も決まったようなので今から楽しみです。今後はどんなキャラクターと共演していくのでしょうか?今作の決戦の舞台となった場所が、どう見てもアベンジャーズで出てきたヘリキャリアな気がして、別会社だけど、スパイダーマンのように配給会社を超えた共演もあるのでしょうか?

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ライアン・レイノルズ,モリーナ・バッカリン,エド・スクライン,T・J・ミラー,ジーナ・カラーノ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


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