しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

相棒シリーズ X DAY

2013年03月24日 23時40分11秒 | 作品名(あ行)
第302回「テレビ映画の数少ない成功例を観た気がします。」
今回の「相棒シリーズ X DAY」は言わずと知れたテレビドラマ「相棒」のスピンオフ映画です。ドラマの高視聴率はもちろん、劇場版2本とスピンオフ1本を送り出し、大ヒットを記録するテレビ朝日を代表するキラーコンテンツです。私も最近ではすっかりドラマにハマってしまい、公開日に劇場へ足を運ぶ入れ込みようです。

2012年6月、東京明和銀行本店のシステム部に勤務する中山雄吾が本店の屋上から転落し死体で発見された。屋上には争った形跡があり、遺体のそばには焼けた百万円があった。捜査を始めた捜査一課刑事の伊丹憲一のもとに、サイバー犯罪対策課の若月彬が現れた。死んだ中山があるデータを動画サイトに不正にアップしていたとして追いかけていたと言うのだ。ひょんなことからコンビを組むことになった伊丹と若月。やがて、そのデータが日本全体を揺るがす可能性のある重要なデータであることがわかる。警視庁にかかる圧力。伊丹と若月は犯人を逮捕することができるのか・・・

最近、多く目にすることがあるテレビドラマからの劇場版。そのどれもが大ヒットしているとは言い難いのが現状です。それはどうしてか?答えは簡単です。テレビドラマを視聴していた人間の全てが劇場版を作ったからといって、劇場へ足を運んでくれるとは限らないからです。1クール(三か月)の視聴率が良かったからといって、そのまま劇場版を作るというドラマが増えています。ドラマを熱心に観ていた人達のうち、劇場まで足を運んでくれる人は、おそらく1%(特に根拠がある数字ではありません)程度でしょう。もちろんそんなことは制作している人もわかっている数字だと思います。
では多くの観客を呼ぶ為に何をすればいいか、長期間に渡ってドラマを続け、その作品のファンを出来るだけ多く獲得し、映画館まで足を運んでくれる人の絶対数を増やすことです。この「相棒シリーズ」のように。今回の作品はスピンオフ映画で、主役の杉下右京は1シーンしか登場しません。にも関わらず私が劇場に行った土曜日のレイトショーはほぼ満席という状態でした。かなり珍しい現象だと私は思います。それほど根強いファンを獲得している作品ということでしょう。

この作品ですが、いい意味でも悪い意味でも「相棒ファンの為に作られた映画」です。お馴染みの世界観やキャラクター達が総出演し、いつものやりとりを微笑ましく見せてくれます。相棒を解消してしまった杉下さんと神戸君のやりとりも(電話越しですが)あります。ファンが喜ぶお約束も盛りだくさんです。逆に言えば「相棒」を観ていない人にとってはこの作品だけでは、全く面白さが伝わってこない作品です。それでも集客が見込めるほど人気の作品だということでしょう。

では、映画の内容は?というと、事件そのものは映画だからといって、ビックリするほど練られた見応えのある事件というわけではありません。いつものようにある殺人事件の裏で暗躍する政府機関など、この先、ドラマの中で起こるであろう伏線などがこれでもかと引かれています。点数は★★★★☆です。あくまでドラマのファンである私の点数です。1本の映画としてはもう少しマイナス点が入ると思います。

ドラマファンの人にはおススメの1本であることは間違いありません。今後の為にも観ておいては?

蛇足ですが「仁」や「家政婦のミタ」は映画化の話はありましたが、制作しなくて成功だったと思います。逆に映画にして失敗したのは「アンフェア」「ごくせん」などでしょうか。

相棒シリーズ X DAY [Blu-ray]
田中圭,川原和久,国仲涼子,別所哲也,田口トモロヲ
Happinet(SB)(D)

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