38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

棚田、自伐型林業。

2018年12月16日 | 農と暮らしの日記
西条市は森林の面積が大きい。
瀬戸内海に面した平野が広がる一方で、四国山地の稜線で高知県と接している。



師走半ばの週末の記録。
土曜は曇り時々晴れ、日曜は朝のうち晴れて次第に曇り、昼過ぎから予報どおりの雨。

土曜、午前は収穫済みのさつま芋の畑で蔓の片付け、冬春野菜の草むしりなど。
午後、勉強会で、棚田で有名な市内の千町(せんじょう)地区へ。
17時過ぎから消防で機械器具自主点検、19時から消防の忘年会。

日曜、朝7時過ぎから町内の冬のイルミネーション飾り付け。
8時から抜けて共同作業の用水池の草刈り。10時に戻ってイルミネーション続き。11時から収穫。
午後は荷造り、終わって、雨が降り続くので夕方は机仕事。



土曜に出かけた勉強会は森林管理がテーマ。
僕自身は山も持っていないし、山仕事の力も技術もないので、あくまでも頭の中の勉強で。

タイトルは「里山再興ワークショップ 棚田保全と森づくり」。
となっているけれど、主催が市で担当が林業振興課なので、森林のことが主眼。

11月にあった座学のフォーラムには行けなかった。
それを受けてのプログラムということで、今回は現地見学。

千町地区は棚田で有名だが、耕作放棄地が増えて関係者が苦労されている。
耕作の割合が高ければ棚田百選入りも間違いなさそうなすばらしい景観だ。2010年に訪ねて以来
特急も停まるJR伊予西条駅周辺の西条市街から車で約15分。

その千町地区では林業もまた厳しい環境にある。
日本の林業は江戸時代から大いに繁栄したが、戦後に大量生産型の「皆伐」が普及したのと並行して衰退に向かったと言われている。
森林の荒廃はその恵みを享受する下部の農業や水産業、日々の暮らしにも大きな影響を与える。

その時計の針を戻そうというのが、自伐型、択伐型の取り組みらしい。
『林ヲ営ム』(赤堀楠雄)という本を以前に読み、9~10月の菜園だよりで紹介したが、その中でもこの自伐型林業に焦点が当てられている。

今回の勉強会の提案者はNPO法人自伐型林業推進協会という団体。
代表理事の中嶋健造氏は、主業として1人が30~50haを管理する規模で生計は立てられるという。兼業での可能性を尋ねると、1人10haを受け持ち、順に毎年1haから択伐して出荷することで年50万円以上の収入を得られる可能性があるとのこと。
機械は3tのユンボと2tトラック。兼業の場合は共同使用が現実的と。

森林環境税の導入が決まっている。
住民税に1人当たり1,000円上乗せという我々の貴重なお金が、環境保全や地域の持続的な営みに生かされるよう、我々自身が知恵を絞ることが必要だ。
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