38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

車がないと、農業はできないか。

2011年02月20日 | 農と暮らしの日記
育苗用にようやく建った温室内に、今年も踏み込み温床の枠がこれまたようやくできた。
いよいよ夏の果菜類、つまり茄子、ピーマン、トマトなどの育苗が始まる。明日のうちに枠の中にあれこれを踏み込んで温床を仕込み、温度が上がるのを待って今週後半には種を播き始めたい。今日は枠が仕上がったあと、前の家の庭から持ってきた、昨年の温床の「あれこれ」を庭に野積みしてあるのを軽トラの荷台に乗せ、数メートル離れた温室の中に運んだ。たった数メートルの移動だけれど軽トラは便利だ。そんなことにガソリン使っていいのかちょっと躊躇したけれど。



日曜、曇り時々晴れ。今日も気温の高い穏やかな一日。
朝:少しゆっくり7時頃起き、ごはん。渚はバレー休み、真は練習で薫もその当番。
午前:荷造りをして渚と一緒にスーパー出荷、ついでに市街で買い物などして、帰りに里芋の収穫、隣の田んぼから稲藁を少し軽トラに積み込んで帰宅。10時頃から冒頭の温床枠の仕上げ。渚は昼ごはんの準備をしてくれる。

午後:真と薫が帰って来て13時頃から昼ごはん。
14時頃から畑に出て、じゃが芋の収穫。もうまわりの畑の人は春のじゃが芋を植えているのに、うちはまだ秋じゃがを掘っている。けれど、土の中からは美しいじゃが芋。まだまだ大丈夫だ。

15時前にO君一家が畑に来訪。
一昨日の広島視察研修にも一緒に出かけた青年農業者の仲間で、市内で昨年あたりに新規就農し、苺を育てている。ちょうど明朝出荷分の野菜の収穫をしているところで作業をしながら畑を見てもらい、そのあとうちにも寄ってもらってあれこれ情報交換、そのあとブルーベリーのT君ちに案内して別れる。

収穫してきた野菜を18時半頃まで調整、荷作り。
真は薫に散髪に連れていってもらい、渚もついていって手芸か何かの材料を買いものして帰ってきた。19時半頃から晩ごはん。



21時からのラジオ、NHK第2放送は作家・山本一力氏の文化講演会。
高知から出てきて中学生の頃から新聞配達……という話で始まったのだが、その新聞販売店はどうやら僕が20代前半、学生から社会人へという数年間住んでいた渋谷区富ヶ谷、ということはたぶん僕が新聞をとっていたところじゃないかと思う。配達はしてもらっていたけれど、正月などで数日留守にするときには「留め置き」というのをお願いしてあとで取りに行ったり、あるいは新聞代を払いに行ったりしたこともあったと思う。若い人たちの姿がたくさんある活気のある店頭だった。

さてその山本氏は自動車の免許を60歳で自ら失効したそうだ。
タクシーにいくら乗っても自動車の維持費を考えたら安いもの、というようなことをいま話していたが、同じことをよく言っていた僕の父はいまももちろん免許は取らず、どこへ行くにも自転車のようだ。山本氏は免許を失ったことで暮らしの「ダウンサイジング」、「ゆるい生き方」ができるようになったという。僕も就農するまではいわゆるペーパードライバーで、なんとか車を使わない農業ができないだろうかなどと考えていたけれど、目先の現実に勝てず、いまは軽トラを一日何十キロも乗っている。今日はほんの数メートルの敷地内の物の移動にも使った。

本当に、車がないと農業はできないだろうか。
「無農薬でできるわけがない」。何度も言われたことだけれど、自分はとりあえずやっている。「車なしでできるわけがない」。そう僕が言っても、できてる人がいるかもしれない。「パソコンなし」ではどうだろう。「携帯電話なし」ではどうだろう。
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