38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

祭りから、一夜明け。

2006年10月18日 | 農と暮らしの日記
祭りから一夜明け、ているのに、「一夜明け」とわざわざ書くところが西条の風土である。
さすがにここでまだ太鼓台の写真など載せていては「風土」どころではなくて笑われるので、全然関係なさそうな「グリーントマト」。祭り前にトマトの畑をやっと片付けた際に摘み取ってきたもの。祭りのあいだ台所の片隅に置かれていたが、今日は薫が一念発起し、その一部をピクルスにすることにしたようだ。まびき菜やら未熟果やらを次々に台所に持ち込み、次々に薫の仕事を増やす僕である。

さて、とにもかくにも一夜明けたのである。
朝早くから青年団のみなさんが太鼓台の解体作業を行っているそばを、二輪車を押して収穫に出かけ、そしてまたそばを帰る。今日はスーパーの地産地消コーナーに、ピーマン、茄子、小松菜を出す。祭りでご馳走を作りまくった台所担当のみなさんが、ひと休みして加工食品や総菜に走るか、ご馳走で疲れた胃腸を思い遣って新鮮な野菜に目を向けてくださるか、そんなことが僕が出すわずかな野菜の売れゆきに影響するのかしないのか判断のしようもないけれど、出す側としてはその量の寡多を真剣に悩むところ。

午前中はその出荷ついでに街で用事あれこれ。
一夜明けたのに、太鼓の音がする。飯積神社の太鼓台1台が花集めに市街地をまわっているようだ。一夜明けたのに太鼓台が市街の幹線道路をゆく。きっとこんな車社会になる前から、ずっと続いてきたことなのだろう。江戸に数多くあった山車は市内に電線が張り巡らされるようになって地方各地に売られていったそうだけれど、当地の太鼓台やだんじりは電線や信号機などを辛うじてくぐり抜けながら、生き続けている。市内ではそうした構造物をとくに高い位置に設ける配慮があることからも、当地が祭りをことさら大事にする風土であることがうかがえる。交通規制や道路使用許可にもそれは反映されているようだ。

午後、畑のあちこちで草取り。
かたわらで薫は虫捕り。とくにこれから巻き始めようというキャベツは、この辺りでしっかりと虫の対策をしておきたいところ。夕方、明日の野菜セットのための里芋と人参の収穫。人参は相変わらず土が硬く苦労する。

日暮れて、近所の方から1条刈りのバインダーをお借りする。
いよいよ稲刈りも待ったなしとなった。「あちこち調子が悪いけん、使う前に農協でみてもらわんかい」という状態であっても、刈るのも束ねるのも手作業というのとは比べようもなく効率が上がる農機が使えるのは、このうえなくありがたい。

稲刈り日和はまだまだ続く予報。
しかし気を緩めず、さっさと進めたい。
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