国内で連日のように興行が行われる、怒濤の如き年末ですが、海外遠征の話題も出ています。
先日、坂晃典がフェイスブックにて明らかにしたところによると、12月12日にメキシコで
元WBCスーパーバンタム級シルバー王者、元フェザー級6位のアンドレス”ジャガー”グティエレスと対戦とのこと。
22歳と若く、33勝(23KO)1分。
日本上位を目指すマッチメイクが今後どうなるか、と思っていたら、一足飛びにえらく上の選手と決まりました。
どんなんかな、と動画探したら、4試合ほどありましたが、スーパーバンタムのときの試合と、
フェザーに転じた後の試合との様子が、ちょっと違っていたので、直近二試合を貼ります。
ちなみに、どっちもフェザーを上回る体重です。若いから身体が大きくなって、減量は転級してなお、きついのかも。
まず7月11日、Jhon Gemino との一戦。ジョン・ヘミノと読むのでしょうか。
130ポンドでの試合。赤グローブ、豹柄?トランクスがグティエレス。
初回、じりじり出て重いパンチで攻めるが、打ち合いで左フックを好打され後退、追撃を受ける。
2回、ジャブ一発でダウン奪う。このジャブは非常に重く、相手の足を止め、タイミングが合えば倒せる力あり。
その後重いジャブ、左ダブル、右クロスで攻めるが、ヘミノの連打を浴び攻め込まれる場面も。
体格差を利して攻めるが、スピードでは劣り、速いパンチを打たれる。
白熱の一戦ながら、格の違いを見せたという印象ではなし。判定勝ち。
最新試合は9月11日、ダニエル・ディアスと対戦。
先日引退したシャッチョさんの、バンタム級でっち上げ王座の、初防衛戦の相手がこの人だったそうです。
これまた豹柄といか動物柄というのか、そちらがグティエレス。体重は132ポンド超。
長身からジャブを繰り出すが、あまり足は使わないディアス。グティエレスはジャブから攻め、
左ボディ、左右アッパーなどで攻め崩す。自分の良さが出る流れだが、それでも時折打たれている。
3回、打ち合いで完全に勝ち、4回、左アッパーでワンパンチKO。
いかにもメキシコで受けそうな、打ちつ打たれつ、のファイター。
攻撃は一発ずつが重く、パワーがある。しかし身体の運びが重く、追撃が鋭いとは言えないか。
防御はガード上げて、いかにも堅牢そうに見えるが、少し打ち気になったら、格好だけになってしまう感じ。
内側を破られ、外から引っかけられ、どちらからでも気前よく打たせる。打たれ強いから保っているが。
率直に言って、この手の選手、下り坂に入ったらチョロいものです。
しかし今は若くて頑丈で、相手から見れば、良いの入るが倒れてくれず、倒そうとして行ったら、重いパンチに捉まる。
一番良いのは、良いの当てて突き放した上で捌く、というやり方でしょうが、厄介なのはジャブからして重く、
完全に外しきるのは難しいところでしょう。
果たして坂との試合の契約体重が何ポンドなのかということも含めて、かなり難しい試合になりそうです。
しかし坂のアッパー、右クロスもかなり入るとは思います。好機にしっかり攻めて、丁寧に外してほしいです。
健闘を祈りたいと思います。
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あと、こちらの記事にも出ていますが、ハリケーン風太(中岸風太)もメキシコ遠征が決定。
12月5日、相手はお馴染みジョニー・ゴンサレスです。これは動画貼ってどうという選手ではありませんね(笑)。
ハリケーン風太の試合は、今年の大阪遠征でも観ましたが、ラフな闘いぶりには感心しなかったものの、
身体のスピードとパワー自体は、8回戦クラスの相手を翻弄するに充分なものを維持していました。
スーパーフェザーに上げての、ゴンサレスの再起戦の相手というのは、敵地とはいえ大チャンスでしょう。
出来れば、そのスピードを、パワーを、相手の裏を取るパンチを、余計な揉め事にならない形で、
正当に発揮して、このチャンスを生かしてほしい、と願います。坂と同じく、こちらの健闘も祈っております。
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WBC、コットの王座剥奪、とのことです。
承認料の支払いで揉めて云々、とのことですが、この試合、そもそも155ポンドで挙行されるということで、
いったい何級のタイトルマッチなわけ、という疑問があった上に、コレですからね。
で、挑戦者?のカネロが勝てば、王者として認めると。
もう何がなんだかわからんですね。誰が良いとか悪いとか以前に、全員、どうかしてます。
本当に、関係者の皆さん、そりゃ商売も大事でしょうが、こんな良いカード(のはず)なのに、
もうちょっと最初から、通すべき筋をひとつずつ通しといてくださいよ、と言いたくもなります。
さすれば、ここまで不細工な話にはならんかったと思うんですがね。
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まあ、それでもセミファイナルが三浦隆司ですから、22日はやはり楽しみです。
これはどうしても生で見たいんで、残念ながら当日の住吉は欠席となりますが。
挑戦者のフランシスコ・バルガス、意気込み充分の模様です。
三浦が自分の力を出し切れば有利だとは思いますが、非常に危険な、手強い相手ですから、
一瞬たりとも気の抜けない試合になりそうですね。
三浦さんは一戦ごとに凄みを増してついにチャンス到来ですね。ボディ打ちもうまいのでここから崩して倒して欲しいです。
さて、三浦さんがこんな大舞台に上がるのに内山さんは相変わらずですね。以前徳山さんが大舞台に立ちたいのにジムの力がなく、日本人対決が多いため、叩かれてたのを思い出します。本気で渡辺会長にはビッグマッチを用意してあげて欲しいです。
コットのゲール戦は157ポンドで、一応ミドル級の範囲内ではあったと思います。これもどうかと思いはしますが。正直、コットについては同感で、積極的に応援しようとは思わないですね。
キャッチウェイトについては今月のビートで「計量は重要だ」というワイド特集がありました。私がボクシングを見始めてからでいうと、一番大きな「事案」としてレナードvsラロンデにおける「SM級リミットで闘いLH級タイトルも同時獲得」や、対ハーンズ再戦における「168→164への設定変更」がありますが、古くは「同時三冠」アームストロングの試合でもキャッチウェイト試合があったそうです。最近のメイ、パック、コット絡みの試合については記憶に新しいところですが。村中優への直接取材などもありましたし、興味深い内容でした。是非ご一読を。
さうすさんもフェイスブックやってらっしゃいますか?
8日にフェイスブックで試合のことが書かれてて、早くから知ってたんですが、どこにも記事が出ないのでしばらく待っていました。私もこのカードには驚いた次第です。
私はフェイスブックはやっていません。今のところ、自分にはブログの形式の方が向いてるような気がします。