さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

今日は色々驚き 京口紘人まさかの判定負け 比国でも驚愕の一戦あり

2024-05-11 21:24:51 | 海外ボクシング



えー、今日はのんびりU-NEXTを見ておったんですが、勝負の世界とはなかなか見る者が勝手に思うとおりにはならんものだ、とわかってはいても、久々に我が目を疑うというか、理解出来ない判定に出くわしました。


京口紘人vsビンス・パラスの再戦。
パラスは積極果敢、されど一本調子、振りの大きいパンチを、力入れて打つがミス多発、という闘いぶりに終始。
京口は防御の足が動き、膝も柔らかく使えていて、パラスのパンチをほとんどまともにもらわず。

攻撃では右クロスの強打を決めることこそ出来ませんでしたが、3回当たりから左ボディブローの効果が見え始める。
パラスは打てば打つほどフォームが乱れ、ボディのダメージを堪えながら攻めるが、ほとんどヒットが取れない。

それでも終盤もパワフルなパンチを振るって、京口に迫った闘志は立派。
しかしポイントは京口が少し見た?6回以外に、パラスに振れる回はなかったように思いました。


しかし判定はパラスを支持。しかも、割れてもいない。
判定結果を聞いて、これだけ驚いたのは久し振りです。
それこそ、師範代が弟子に稽古を付けているような内容に見えたのですが。

大真面目に、これは集計ミスか何かじゃないのか、赤と青のコーナー、間違えてへんか、と思うほど。
しかし今のところ、どうやらジャッジ三者が、本当にそういう採点をしたことは事実のようです。


正直、ちょっと信じられないです。
60年代の日本や韓国から、タイムマシンに審判三人乗せて連れてきたのか、という感じです。いや、それでもこれはどうか...。
少なくともこの内容をホールでやってたら、普通にフルマークになっていたことでしょうね。


京口陣営、または伊藤雅雪率いるトレジャープロモーションは、IBFタイトルに照準を定めていたようです。
普通に負けていたなら、これで世界路線にブレーキ、という話になるでしょう。
しかし今回のこの内容は、そういう普通の話とは違う、と思います。

まずはIBFにこの試合の映像を送り、ランキングを落とさないように要望すべきです。
その先に、やれ再戦だなんだという話になる...のは、やはり普通の場合であって、これだけクリアに差を付けている相手と、なんでそんなことせなならんのか、と。
もし、次の試合で当初の「路線」どおり、IBFのタイトルマッチに出られるとしたら、それでも構わないのではないか、と思うくらいです。
なかなかそうもいかんのかもしれませんが...。


とにかく、このおかしな結果を受けて、陣営がどう動くかが気になるところです。
思わぬところで大変な「仕事」が生じた形になりましたが、京口陣営や伊藤プロモーターの「健闘」に期待...せねばならなくなりましたね。


===================


で、こちらはネットで結果見て、これまた驚き...驚天動地、と言って大袈裟ではない番狂わせが、比国で起こりました。





あのマーロン・タパレスが再起戦を初回KOで飾ったのと同じリングで、WBOバンタム級新王者、武居由樹にいずれ挑むであろう、1位レイマート・ガバリョが、まさかの...。
しかも対戦相手が...。

今回の、ガバリョのカードを知ったとき、酷い試合組むものやなあ、誰がこういうこと考えるんやろうと、失礼ながら思ったものです。
健文トーレス、最近の試合映像では、色々と「もう無理」と思うほど打たれ脆く見えたもので。

しかし結果は...今更ですが、本当にボクシングは怖いです。
常日頃、わかったような調子であれこれつべこれなんやかやと書き連ねておいてナニですが、これほどわからんものはない、というしかありません。

そして、健文トーレスには脱帽です。
京橋のIMPホールで三谷将之と闘ったのを見たのが最後ですが、いやはや...ここで、この相手に勝ちますかね...。



コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ジャブでもっと「ええ格好」... | トップ | 忘れた頃に下を打つ ロマチ... »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (R45ファン)
2024-05-11 22:42:45
京口さん本人もSNSでブチ切れでましたね。
私もどこを見たらこの採点になるのか意味不明でした。厳しめに見ても97ー93でしょう。

ただそれ以上に竹迫さんがもうピンチですね。
昨年の痛い判定負けから学び柔らかい動きをとか言ってましたが、骨抜きにでもされたのか、動けない、鈍い、反応悪すぎ。やはりあのダメージが響いているのか、半年前の懸念が現実になってますね。以前の竹迫さんなら今日の相手など噛ませ犬の部類でしょうに。
返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-05-11 23:33:14
>R45ファンさん

YouTubeの動画まで上げたって話ですが、まだ見てません。うーん。採点は本当にどうなってたんでしょう。本気でそう見えたとは、とても思えないんですが。
竹迫司登は、メイリン戦のKO負けが致命的だったか、と...あまり言いたくない部分ですが。強豪相手に勝負をした結果ですから。
試合全般に渡って、確実にインサイドから打たれて、打ち負け続けていましたから、判定は妥当でしたしね。
返信する
Unknown (モノクマ)
2024-05-12 00:16:40
判定は驚きというよりあってはならないものですね…
だいぶビンス寄りに見ていたつもりの自分でも7-3,
前半をだいぶビンスに贔屓しても6-4で京口かなと思い、判定を聞いて京口の勝ちを確信ましたが…
前に突っ込んで手を振れば当たらずともポイントがついたのはロドリゲス-ガバリョを思い出させるものでした

奇しくもそのガバリョが1Rにカウンターで壮絶なKO負けしたのも驚きでしたが
ガバリョはいくらパンチ力はあれどいつかはあの大振りにKO級のカウンターを合わせる選手が出てくるのではとは思ってましたが、まさか建文トーレスがそれをするとは
格下を舐めて雑に言ったガバリョが悪いとはいえ、打たれ脆くなってもタイミングと技術は健在だったということなのでしょうかね
返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-05-12 23:15:27
>モノクマさん

判定というものが、基準どおりに下されない現実はある、ロドリゲスvsガバリョ戦はまだぎりぎり、そう言える範囲だったかもしれませんが、今回の試合はそこからも逸脱しているという印象です。ジャッジが真面目に仕事をしていないか、していたら根底から基準を間違えているか、どちらかです。
健文トーレスは最近の試合映像で、酷い負け方をしているのを見たので、本当に驚きました。体型は若い頃と変わっておらず、その辺はジムワークをしっかりやっているのだろうと見えはしましたが、かするようなパンチですとんと倒れていたので...。
ガバリョは体重も超過していたとか、どこかで見ましたが、だとしたら実力以前のところでも負けていたのかもしれませんね。
返信する
Unknown (月庵)
2024-05-13 20:22:54
伊藤のコメントが出てくるまでは静観しようと思って待っていましたが、出てきたコメントは一言で言ってしまえば「話にならない」ですね。あのコメントで本人が言及した八百長疑惑云々及び伊藤とトレジャーボクシングへの不信感を払拭できると本気で思っているのなら頭が悪すぎるの一語に尽きる。特に客を客とも思わないようなコメントは致命的で、伊藤雅雪という男の人間性、選民意識がはっきり現れたなと。配信業者と契約して金貰っている立場の人間があんなことを平気で言うんですからね。シンプルに亀田より酷いです。京口からしたらただでさえ傷つけられたプライドに塩をなすりつけられたようなもので尚更「ボクシングなんてもうええわ、けったくそ悪い」という気持ちが膨らむばかりでしょう。まともな陣営ならもう伊藤の興行に人を貸したりはしないでしょうね。

私もガバリョの敗報にはびっくりしました。トーレスってどこかで聞いたなと思ったら……まだボクシングを続けていたことにも驚きましたし、大鵬ジムとまだ関係が切れていないらしいことにも驚きました。武居の相手はどうなるんでしょうね。トーレスはそもそもビザが下りるのかどうかも怪しいし1位になることもまずないだろうから選ばれることはないでしょうが、問題は志成がどう動くか。志成とabemaとの契約がどういう内容なのかは不明ですが、はっきり言って比嘉をもう一度世界王者にしようと思うのなら、強みもあるが弱みもはっきりしている、要するに付け入る隙大いにあり、と目される武居が王者である内に挑ませずどうやって世界王者にしようというのか、と思うのですが。もっとも今の武居だと私の見立てではさうぽんさんのそれとは違って、現状そんなに強くないランカーでもなければ安心して防衛戦させられない王者である、という認識なのですが大橋秀行がどう考えているかよくわからないですからね。
返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-05-15 19:42:25
>月庵さん

私は何が起こっているのかよく知らず、伊藤の動画を見てみましたが、要は判定がおかしいことに怒り、その責任を伊藤プロモーターにあるとして責める人に対するカウンター、反論ということなんでしょうかね?要は根回しが足りない、みたいな。
あの判定が異様なものだとは思いますが、今回に関して言えば、私はそこで止まりの話だと見ます。伊藤も言っているように、韓国に京口を連れ出して負けさせて、伊藤が得をするでなし。別記事上げましたが、言えば(亀田プロとの関わりを忌避していると噂の)京口を押し立ててフライ級戦線に乗り出そうという話を進めていたのは、当の伊藤です。それが、なんでそういう話になるのやら、と驚くばかりです。
現場と映像の乖離というのは、避けようが無いことでもありますね。U-NEXTは、後楽園ホールの試合では集音マイクの感度を上げて、打撃音を従来よりも切実なものとして伝えていますが、韓国からの配信では、映像を滞りなく流すので精一杯なんでしょう。それはフィリピンからの配信でも同じで、映像で何が起こっているかを見られれば御の字、という感じですね。
ただ、金使って現場に来い、的なことは言っちゃ駄目ですね。そう取られて仕方ない言葉遣いがありました。
健文トーレス、そりゃ1位をKOしたんだから相応にランク上げないとおかしいですが、実際どうなのやら。WBOの性根が見えるケースかもしれませんね。他のところは露骨に大手優遇、小さいとこの選手がどういう結果出そうが知らん、という「方針」のところもありますが。しかしビザが下りない可能性?うーん...。
武居に比嘉大吾ですか。今3位ですが、1位に上がれば否応もないかもですね。2位クエジャールの動向もありましょうが。配信の「系列」で言えばABEMAなのでIBF王者、すなわち、一度敗れた相手である西田ですね。会長さんの言に反して?バンタムに留まるようですので、こちらもあり得る...でしょうか?
武居は下位を当てたら、それこそ世に多大な誤解?を与えるような、凄まじい勝ち方をするかもしれませんが、上位陣については同感ですね。でも、あのパンチの威力に苦しみながら、最後は逆転寸前まで持っていったジェイソン・マロニーはやっぱり強かったんだなあ、というとこも含め、結局最大の難関はマロニーとの再戦かもしれませんね。
返信する
Unknown (海の猫)
2024-05-17 18:03:24
今更ですが、、、ネット上の白熱した論争に少し呆気にとられてまして。自分はこの試合、言うほどポイント取れてるか?と思いながら見てました。有効打とよべるものがほとんどなく、そうなるとあとはジャッジの見方一つなので。とはいえ京口勝利とは思いましたが、現地では印象が違ったと言われると、それもあり得るのかなぁと。

ポイントを取る際に最も優先されるのは、「有効打」=相手にダメージを与えることで、次は「攻撃性」=攻め入る姿勢ですよね。ここを無視した「判定狙いのボクシング」が多すぎる気がします。これらなしで勝利するには、相手にもこれをさせないラウンドが半分以上必要で。単に「外して当てる」の繰り返しで勝てるのは、相手を主に防戦に回らせるか、相手も同じやり方で戦ってくれた場合のみですよね。日本人同士だと後者の場合が多いので、本人も陣営も「これで勝てる」となってしまってる気がします。

以前の拓真がこれで。そうするとウバーリのようなタイプにポイントもってかれてしまう。あの試合も、「外して当てる」で上回っていたのは拓真の方なのですよね。本人からしたら、いつも通り上手くやっているのに何でポイントとれないのか、となってたと思います。今みたいに倒すことを意識すれば、倒せなくてもより確実にポイントとれるかと。

判定で負けるのが嫌なら倒せばいい、とよく言われますが、「倒せ」ではなく「攻めろ」だと思うのですよ。変な話「攻めてるふり」でもいい。もしくは「攻めさせるな」。ボクシングは倒せなくても勝てますが、消極的なボクシングで勝ち続けられる選手はいないかと。
返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-05-17 20:08:39
>海の猫さん

京口本人の手応えとしては、ほとんど打たれてもいない、芯は全部外しているし、自分のパンチだけが数多くヒットしているのに、どういう理屈で負けになるのだ、というものだったと思います。私の見た印象もそれと同じで、パラスのパンチが外側から来て、ほとんど京口が防いでいて、京口のパンチはインサイドから入っている。ボディブローでパラスが食い止めらてもいる。右クロスの強打でぐらつかせることはならなかったし、終盤それを諦めて流した?のは、物足りないなあ、と思いましたが。
ただ、一般的に、現地で見た印象と、後で映像を見た印象が「こんなに違うか」という経験もあります。そういう意味では、仰ることもわかります。伊藤雅雪の意見も同様です。
有効打の解釈が、クリーンヒットしたことで止まるのか、その後のダメージを含むかについては、私は当たって先のことをジャッジの判断で解釈して、それで評価が左右されるのは危険だ、と思う側です。もちろん目に見えて止まり、ぐらつき、と目に見える事実があれば、それを見て評価すべきですが。
ただ、攻撃性に欠けたというのは、確かに...ロマチェンコの試合の最中に、ジョー小泉氏が言及していましたが、メイウェザーの時代と少し基準が変わっている、というのが、今回の判定にも当てはまる...のかどうかは、正直何とも言えませんが。パラスが攻撃を止めなかった部分が評価された、というのはひとつの見方かもしれません。ただ、これだけヒットの数(クリーンなもの、に限定しますが)が違って、何で?とは、やはり思います。ガードの上を叩いたパンチが、全部有効打になっているのか?と。
拓真の評価はなるほど、と思います。確かにセルフジャッジをやらなくなっている面がありますね。
今回の京口には、その攻める姿勢を見せず、攻めるふりをしなくとも自分の勝ちだ、という判断がありましたね。私はそれで妥当だと見た側ですが...今回の試合どうというに限らず、全体的な傾向として捉え、考えねばならない問題が色々とありますね。
返信する

コメントを投稿

海外ボクシング」カテゴリの最新記事