内山高志の進退について、本人が言及。
もし再起するなら、他団体のタイトルマッチ出場の可能性も排除せず、ということですね。
これが例えば、海外から挑戦者としてオファーが来たら受けてお出かけ、という話を
含むのかというと、多分違うんでしょうけども。
でも、再起するのに「コラレス以外眼中に無し」という硬直した発想よりは、余程良いと思います。
本人が自分の現状について、冷静に語っていることも含め、
内山高志とはなんと「出来た人」か、と改めて感心もしますね。
遠からず進退が明らかになることでしょうが、結論がどうあれ、何か安心感があります。
こういう立場にいるボクサーの佇まいとしては、極めて貴重なものですね。
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真正ジムの久保隼、次戦で世界挑戦決定。これはびっくりしました。
今すぐ、世界どうという段階にあるとは、全く思っておらず、意外でした。
相手は世界上位にもう長い、WBAレギュラー王者、ネオマル・セルメーニョ。
だいぶ前にWOWOWで何試合か見た記憶があります。
アンセルモ・モレノに苦戦を強いるなど、世界上位として確かな技量を持つ技巧派といえるでしょう。
しかし、マカオか香港かで闘ったここ三試合の様子を動画で見ると、
昔見たおぼろげな記憶とは違い、随分スローになったなぁという印象です。
もちろん巧さは健在で、中国人挑戦者に連勝し、レギュラーとはいえ王座にあるわけですが。
この世界戦に対する評価は様々にありましょうが、単に勝機の有無について言えば、
案外、目がないこともない、狙い目ではあるかな、と思います。
距離は長いが技巧派で、スピードは落ちてきていて、距離を詰めて強引に攻めてくるタイプではない。
要するに、久保の苦手なことを意識的にやってはこない選手、と見ていいでしょう。
もちろん、離れた距離で闘って、巧さと経験の差が露骨に出てしまう可能性もあるでしょうが、
久保から見れば、得意な距離で左カウンターやアッパーの威力を存分に生かせる相手かも知れません。
久保隼が「長谷川二世」になれるか否か、それがこの試合一つで決まりはしないにせよ、
大エースが去った真正ジムにとり、早速訪れたひとつの大勝負でもありましょう。
当然、関西ローカルなんでしょうが、関西テレビでは当日夕方4時から放送があるということです。
これはありがたいことですね。
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さて、中部のヒーロー田中恒成の次期挑戦者決定戦は、話題の強打アンヘル・アコスタが勝利。
驚いたことに、田中自ら現地で観戦し、試合後には顔合わせまで。
これ、本当にすぐ、次の初防衛戦で実現するのでしょうかね。
最近は、決定戦で決まった王者なんだから、初防衛は最上位と、という常識が通じない事例多々ありですが。
もし、決まれば、名古屋でも岐阜でも行かないかんですね。
フルラウンドの動画は見られず、ハイライトのみ。
これだけでは、打ち込む前の、相手との対峙する様子が見られず、判断しかねる部分も多いですが、
コンパクトながらフォローの深いパンチを連打できる強打者ですね。
ひとたび、好機を与えてしまったら、なかなか怖いことになりそうです。
反面、試合運びはまだ雑かな、防御はちょっと甘いとこもあるな、と思ったりもしますが。
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堀川謙一、広島で復活。
板垣幸司に判定勝ち、WBOアジアパシフィック王座獲得。
一昨年末、拳四朗との名勝負に敗れ、王座を喪った堀川でしたが、1年以上のブランクを経て、
見事に復活なったようです。
今後どのような展開があるのかはわかりませんが、世界王者を含め、
人材豊富なクラスで、もう一暴れしてほしいものですね。
対する板垣幸司は、広島から初の国際タイトル獲得ならず、とのこと。
この選手、デビュー戦を偶然見てまして、当時4戦目の滝沢卓に惜敗でしたが、
敵地名古屋の会場を大いに盛り上げる健闘ぶりに、驚かされた記憶があります。
強敵、上位相手のマッチメイクもあり、果敢に挑戦を重ねて来たキャリアの持ち主ですが、
思い返せばデビュー戦からそうだったんですね。
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現役時代、お隣の国の選手ながら、実際に闘ったらどうなるのかな、と
あれこれ想像を膨らませたのが、この対決でした。
それがまあ、今頃になって何を...と、呆れるやら情けないやら。
他の報道によれば、韓国の人気歌手だが芸能人だかが2人に呼びかけ、
揃ってそれに応じたって話らしいですが、おそらくそれを断ってしまうと、
あちこちから叩かれてしまうのだろうな、と想像します。
政治の話には触れるつもりはないですが、こういう話に、
かつて国民的ヒーローとして光り輝いていたチャンピオンを引っ張り出し、
良いように動かしてどうのこうの、と企図するような奴は、碌なものじゃありません。
それは国籍がどうであれ同じです。
しょうもない真似せんといてくれ、と思います。
このお二人共、本当に素晴らしいチャンピオンだったんですからね。