ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

遍路  (40回)

2009年08月09日 | 思い出話
            平成14年11月3日 (日)  
      第42番札所 佛木寺  第43番札所 明石寺



    距離:16K  民宿稲荷 ~ 佛木寺 ~ 明石寺 ~ 冨士廼屋旅館

11月3日12:05  ふじいさん  (受)
東屋の寝心地いかが?寝不足は?気をつけてな

13:31  ふじいさん  (送)
まさか~私が野宿できないよ!!今明石寺に居ます。お坊さんの集団。
尼さんも居たよ。声明の美しさ。ラッキーって感じ。


13:50  ふじいさん  (受)
良かったね。山は色ずいていますか?私が去年行った時は赤色と黄色
が印象強かったように思い出されます。今夜もひえひえ。お風呂にゆっく
り入って疲れを取って明日に向かって体力を作ってな。(食事不味い?!)


15:51  ふじいさん  (送)
明石寺の紅葉が奇麗に紅葉して居ました。午後から雨になりましたので、
予定していたビジネスホテルが満員だったし、近くの旅館に入りました。
明日は少し頑張らなければなりませんが、良い旅館のようです。


16:05  かずよ  (送)
富士廼屋に居ます。午後から雨なので、予定を変更して此処にしました。
久し振りに懐中電灯を使いました。皆田町のお祭りに出会い写真を撮らせ
てもらいました。小さなお祭りは温かくて良いね。


16:21  かずよ  (受)
お疲れ様です。そういえばお祭りと言ったらマンションや幼稚園のお祭りしか
ないです。子供の頃の小さな地元のお祭りってのが無いですよね。雨は降ら
ないと思うのですが、どよ~んとしています。


17:35  かずよ  (送)
今一寝入りして、ご飯を待っています。こうして地方のお祭りに出会いますと、
田舎の人は幸せだな~と羨ましくなります。今朝は食事を断ってしまったのに、
お腹が空いて仕方が無いので、饅頭、うどう、みかんを食べました。朝食は7
時だというので、間に合わないので断りました。今夜しっかり食べておこうと
思います。


19:00  ふじいさん  (受)
色々と大変だね。歩き遍路私には無理かね!?でも貴女を見習って年輪を
刻みます。お邪魔しながら足跡を辿ります。おやすみなさい。



               この言葉が心に沁みました  
     解っているけれど苦しいときは「何故私ばかり…」と思ってしまいます


                    仁王門

             茅葺の鐘楼は重く沈んだ形で建っていました

                  本堂と観世音菩薩


  この奇麗な風景に遍路二人…と思って撮ったのに この人は職業遍路だった


寺の下で男性遍路(左話の主、右は主人)と出合った。始は彼は先を歩いて
いたが、立ち止まって私達を待っていました。両手にビニール袋を提げ、荷
物は多いのですが、何となく軽そうと言う感じがしました。話しかけられて話な
がら歩む二人を見ているとなんだか不思議な胸騒ぎがしました。

車道を行くか歯長峠を行くかの分かれ道の辺りに来た時に、彼は「200円
でも良いからお金を…」と言った。私の予感は当ったようだ。これからの道
が県道なら勿論断っていたでしょう。しかしこれからは峠に入ります、例え
2対1とはいえ、初めての道、私達には想像できない場所で居直られでもし
たらと言う事を考えれば、相手の言う通り渡した方が良いと判断した。主人
との間でドンナ会話がなされたのかは知りませんが、人の良い主人は何に
同情したのかお金を上げたそうな様子でした。

私が小銭入れを出した時「500円でも…」と値上げしてきた。「あら~、100
円硬貨は2枚しかないは、後は10円玉だけ…」と言って200円を差し出し
ました。彼は渋々受け取ったが、勿論お礼も言わない。そちらがそうならこち
らもこうですよ。私も無駄に年を食ってはいない、小銭入れの中には500円
硬貨が何枚も入っていましたよ。とても嫌な気分にさせられたその上に、何故
500円上げなければならないの!! 

今から考えると、彼はまだ職業遍路の新米だったのかも知れない、7年経った
今、職業遍路を続けているとしたら狡賢さを身に付けてたベテランでしょうね。
職業遍路とは、遍路しながら、人にお金をねだって生活している人の事だそう
です。

峠の入り口で「少し休んでいきます」と言って彼は荷物を降ろしへたり込んだ。
何故?今歩き始めたばかりなのに?又別のかもを探すのでしょうか?其処
から来た道を戻るのだろうと思ったのです。しかし何故か胸騒ぎは収まりませ
んでした。

分け入った峠道は道幅が狭く、こんなところで開き直られたら、左のがけに転
落するだろうとか、嫌な事ばかりが頭に浮かんできた。主人は暢気に「みかん
でも食べようか」と言います。私は早くこの峠を越えたいと思いましたが、喉も
乾いている事ですし、「道幅のあるところで食べよう…」と人がすれ違える事の
出来る場所まで歩いて食べました。丁度食べ終えた頃、かさかさと草の動く音
がして、彼がやってきました。彼は何も言わないで私達を追い越していきまし
た。道幅のあるところでよかったとホットしました。

コメント (2)
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