世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

ながながし夜を ひとりかもねむ

2010年06月03日 23時19分50秒 | Weblog
心療内科デー。

私には、あることに関する情報を探し、その書類を社長、副社長に渡すという仕事がある。他の役員には社内メールを活用して伝える。みんな平等に情報を共有するべく、タイムラグはないようにしないといけない。「俺、その書類、もらってないぞ。さっき社長にその書類のことを訊かれて困ったよ」というクレームが発生するからである。逆に社長への書類配布を最後にして、他の役員が「これ、見ました?」なんて社長に言っちゃった日には悪夢である。「私、それ、もらっていませんよ!」と烈火の如く怒られてしまう。

今日、社長は外出だった。大体の帰社時間を頭に入れて、そのときになったら書類を渡しに行こうと考えていた。
午前中、副社長のところに用事があったので書類を渡しに行った。続いて社内メールで他の役員にも伝達。そこまでは良かった。
夕方、そろそろ社長が帰社する時刻。
当社の社長は社長室で鎮座などはしていない。各部署に自ら出向き、仕入れやら製造にも携わっている。働き者なんである。

彼の所在位置を知りたいときには直接彼の携帯に電話をする。元カレたちの電話番号は覚えたことがない私だが、社長の携帯だけは指が覚えてしまっている。

「お渡したい書類があるのですが、伺っても宜しいでしょうか」
と言う私に、
「もう副社長に見せてもらってますから…」
と言う社長。

げ!やばい!怒られる!!

いつの間に帰ってきたのだろう、社長。急いで社長を探すべく社内中を歩き、彼の姿を発見。

「遅くなりましてすいません!」
と駆け寄り配布。
「ああ、ありがとう」
と受け取る社長。
落着。

最近彼とは相性が悪い。やることなすこと裏目に出てしまうことが多い。毎日がサバイバルだぜ。


心療内科に行くため、定時に上がる私を見た他部署の殿方が
「合コンですか!?」
と言ってきた。
んなわけねーだろ!と内心思っているのだが、にこやかに「違いますよう」とか言っちゃうのさ…。

駅に着いても外はまだ明るい。空が日の光を存分に含んでいる。初夏を感じた。

今日の待ち時間、2時間。
名前を呼ばれて入室。

クマ医師、髪が短くなっていた。クマ度倍増。この一週間、クマ医師に会いたかったことに、彼の顔を見た瞬間、気付いた。

最近、寝付きが悪いことを報告。0時に薬を服用し、2時まで寝付けない。暗闇が怖くて、気をまぎらわそうとmixiの百人一首検定をしている。今2級。何が悲しくて真夜中に百人一首を覚えているんだ、私。「ながながし夜を ひとりかもねむ」とか。
で、いつの間にか寝ていて、朝6時に一度目が覚めてしまい、うとうとしながら7時すぎに目覚まし3個目で起きる。これが私の最近の華麗にて波乱なる睡眠ライフだ。
寝不足になると途端に吹き出物が発生する。先週は口の周りにいくつか発生。今は、鼻の中に吹き出物ができていて外側から押すとかなり痛い。「鼻せつ」といって放置しておくと脳にまで菌が運ばれるので危険らしい。これ以上悪くなったら耳鼻科行きかな。

と、そんなことを報告。
処方変更を打診されたが、マイスリーに在庫過多のソラナックスをブレンドすることで話が纏まった。

なんでこんなことになってしまったんだろう。
原因を模索しようとしても、見当たらない。生理前でもないし、強烈なストレスがあるわけでもない。ただひたすら眠れない。

少し気疲れしてるのかもしれない。
リラックスを心がけて、今夜も、ながながし夜を ひとりかもねむ。



あしひきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかもねむ
(柿本人麻呂)
→山鳥のたれさがった尾のように長い長い夜を、ひとりさびしくねることかなあ。


集団行動が嫌いで中学~高校は帰宅部だった。中学時代は部活とは別に「クラブ」というものがあり、それは全員参加だった。私は百人一首クラブにいた。
顧問の先生がこの歌を説明するときに「この前の修学旅行、奥さんと離ればなれで夜を過ごしたときに、真っ先にこの歌を思い出したよ」とか言っていたっけ。中年殿方のそのねっとりとした声が耳に残っている。

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