世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「DARK HALF ~Touch Your Darkness~ 」

2007年06月12日 22時26分20秒 | Weblog
マイミクみかん殿のブログに「DARK HALF~Touch Your Darkness~」(Iceman )のことが書かれてあった。
たしか「闇のパープルアイ」というドラマのエンディングだったと思う。主演は雛形あきこ。

先日、久々に聴いた。
たちまち、あの頃にタイムスリップしていく心。
お得意の懐古。
しかし、それは懐かしさというよりも惨めさを伴う作業だ。あの彼との出来事に限っては…。

たしか、大学2年生のころだったと思う。
当時、私には二人の女友達がいた。
火曜2限の授業が終ると、ラウンジで待ち合わせをして一緒に食事をしていた。
三人同時に彼氏ができた、あの97年春…。

他愛もない我々の話の節々が、次第にピンク色に染まっていった。
私が付き合い始めた年上の彼氏は、それまで付き合ってきた同年齢の殿方とは違っていた。
今思えば、彼は典型的な丸の内のサラリーマンだ。
しかし、田舎の女の子であった当時の私には眩しく思えた。
彼の社会的地位や運命の出会いという光に抗えるほど、私は世慣れなんてしていなかった。
したがって、あらゆることを彼の為に許していた。
土曜日の夜10時まで居酒屋でバイトをして、翌朝9時にお弁当を携えて葛西臨海公園に向かったあの惨めで可愛そうな私…。


「あの後、色々な子と付き合ったけれど、りょうこっちが一番良い子だったよ」
そう彼が電話で囁いたのは、二人が別れてからうんと後のことだ。
その時の私は、
「あ、そうですよねー。私、頑張っていましたもの。今、同じことをしろって言われたって、ぜってぇー無理ですよ。無理っくす」
と煙を吐き出しながら言い放った。


出会って半年、実際に会ってまだ一ヶ月だったあの97年の初夏の日。
何度目かのデート。
まだ好きだとは言われていない。
いや、彼に「好きだ」と言われたことなんて、その後、一度もなかったように思う。

しかし、眩しい初夏の光を浴びて高速を走る彼のルノーの助手席で、
「私は彼を好きになれるかもしれない」
と呪文のように思っていた。
来週、あのラウンジでは、今日の出来事を女友達に得意気に話す私がいるだろう。二人の驚嘆を浴びながら。…そんな事を考えていた。

「私はこの人を好きなのだろうか」
自分の気持ちの確認しようとするも、それを振り切るかのように、車は疾走していく。

あの時。
カーステレオから流れていた曲。
それは「DARK HALF~Touch Your Darkness~」だった。



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独占!スクープ!

2007年06月12日 12時56分24秒 | Weblog
昨日、疲れ果てた私の目の前で、クマたちが抱擁をしあっていた。

何してんのッ!君たち!


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