晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

北村薫 『街の灯』

2020-12-04 | 日本人作家 か
12月ですね。今年を振り返るにはまだちょいと早いのですが、まあ今年は世間的にも個人的にも「激動」でした。
来年の目標は「風呂上りに飲むハイボールのツマミで食べるイカの姿フライを控える」にします。イカの姿フライ美味しいですよね。割れて値段の安いヤツを買うんですけど、気が付いたらあっという間に無くなってます。つまり食べ過ぎ。イカンイカン。

はい。

北村薫さんの「ベッキーさんシリーズ」の第一弾です。じつは最初に読んだのが第三弾の「鷺と雪」で、ついこの前、第二弾の「玻璃の天」を読むという、わざとそうしたわけではなくて、結果的にそうなってしまっただけでして。でも別にそれで話がチンプンカンプンってことにはなりませんでした。
スターウォーズもはじめの3部作がエピソード4~6で、だいぶあとになってエピソード1~3が公開されましたしね。
そういうことで。

昭和初期、士族の出である花村家。娘の英子は宮家、華族の通う学校に通っています。もちろん、お車で通学。父親は会社の社長。英子には大学生の兄がいます。そんな英子の「専属運転手」に新しく来たのは、なんと女性。名前は別宮(べつく)みつ子。ある小説の登場人物にちなんで「ベッキーさん」と呼ぶことに。このベッキーさん、文学の素養もあり、武術もできる「スーパーレディ」なのですが、はたしてその正体は!?となるのですが、こちとら先に続編を読んでしまっているので今作では登場シーンを見ることができて満足。

自分で穴を掘って自分を埋めたという奇怪な事件が新聞に載り、興味を持った英子はこの謎を解こうとしますが・・・という「ベッキーさん」と呼ぶ由来となった、サッカレーの小説が作品名の「虚栄の市」。

英子の学校で流行ってる(英子の周囲だけで)暗号遊び。それを兄の友人が兄にある品物を送るのでそれをヒントに指定された場所に来い、というのですが・・・という「銀座八丁」。

避暑で軽井沢に訪れた英子は、誘われて映写会に行きますが、そこで見ていた女性が死んでいて・・・という表題作の街の灯」。

この作品は、昭和7年となっております。すでに続編を読んでしまっているのであれですが、日本はすでにきな臭くはなってはいますが、まだこの時点では「嵐の前の静けさ」といったところ。
そういった時代背景で、主人公を(市井の人)ではなく(お嬢さま)にした意図は、まあこれもすでに続編を読んでしまっているのであれですが、ふむなるほど、と。

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