晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

佐伯泰英 『夏目影二郎始末旅(五) 百鬼狩り』

2022-01-02 | 日本人作家 さ

気が付いたら年が明けてしまいました。旧年中は当ブログを見て頂きましてありがとうございます。今年も暇つぶしになれば幸いに存じます。というわけでどうぞお付き合いのほどを。

去年読んだ本のほとんどが時代小説。現代小説も海外の小説も好きです。ただ、ここ最近は時代小説が多いですね。本を読む理由のその①が「時間つぶし」、その②が「現実逃避」ですので、時代小説、主に江戸時代が多いのですが、読んでる最中は自身がその時代にタイムスリップしてる心持ちで読んでおります。

まあこのご時世、心の切り替えは大事です。

 

さて、夏目影二郎始末旅。今までの旅は基本的には関八州でした。武蔵、相模、安房、上総、下総、常陸、上野、下野。現代の関東地方ですね。江戸府内より外のこのエリアの腐敗を見つけ、成敗をしてきたわけですが、本作は一気に九州へ。

影二郎と、勘定奉行監察方の菱沼喜十郎とその娘の大道芸者をやっているおこまの3人が向かっているのは、西国九州の唐津。なんのために九州くんだりまで足を運ぶことになったのかというと、時の老中、水野忠邦のたっての願い、というか、後始末というか尻拭い。影二郎の実父である常盤秀信とその部下である菱沼喜十郎の直属の上司であり、さらに影二郎が十手持ちを殺めて島流しになる寸前に牢屋から出られたのは裏でこの老中が罪人の履歴を抹消させたからで、つまり父子揃って頭が上がりません。

20年ほど前、幕閣への道が開けつつあった忠邦は、九州の唐津から東海道筋への移転を希望していて、タイミングよく浜松藩の前の藩主が不祥事で東北の陸奥に飛ばされ、陸奥の藩主だった小笠原家が唐津へ、そして忠邦は浜松藩へ、という(三方領地替)が行われます。

ところが、唐津から浜松へ移転すれば石高が減収し財政のひっ迫は目に見えていたので移転に反対していた唐津藩の国家老が自決するという事件が起きます。

で、ここからが本題。

城内で鵜飼いを見物していた忠邦は、宴席に招かれ、藩お抱えの鵜匠の娘(お歌)と恋仲に。しかし忠邦は浜松へ。お歌にいっしょに浜松に行こうと誘いますが父親が反対、ふたりの恋は終わります。それから20年後、忠邦のもとにお歌から手紙が。じつは別れたときにお腹の中にはあなたの子がいて、息子は立派に育ちました、父親に会わせてあげたいという母の願いを聞いては下さいませんか、といった内容。そこで思い出したのが、江戸からお歌宛てに手紙を送っていたのです。忠邦は、どうやらその手紙の内容が出世の道が閉ざされるスキャンダルになるかもしれんと恐れている様子。

しかし、20年も過ぎてなぜ今さら、なにか裏にあるはずだということで、これが表ざたにならないよう手紙を処分し、なんだったら息子も処分してくれ、と非情な命令。

唐津藩では財政がひっ迫しているはずですが、藩主は幕閣へ昇進しようと躍起になっています。その資金源は密貿易ではとの疑いもあって、ひょっとしてお歌の背後には藩がいるのか。

そんなこんなで肥前に入ろうとした国境警備の役人に止められますが影二郎は役人をあっけなく倒して唐津に向かいます。道中、一宿の世話になった医師の話によれば、唐津では「百鬼水軍」と名乗る倭寇の末裔が出没しているというのです。

お歌の実家である鵜匠の家を訪ねると、当代の主はお歌の弟。弟によると、妊娠が発覚した姉は長崎の知り合いの家に養女に出されたそうなのです。これは長崎に行って見ないと分からないな、というわけで、唐津の城下をぶらぶら歩いて海まで行って見た影二郎は、水軍のような男たちが船から荷を下ろして、それを藩士ぽい人が確認している場面を目撃するのです。

影二郎とおこまは長崎に行くことにして、お歌の弟に紹介された鯨漁師の船で長崎へ向かっていると、百鬼水軍の船に襲われて・・・

はたして、お歌の目的は。お歌の背後にいるのは藩なのか、それとも商人か。忠邦が送ったとされる手紙はどこにあるのか。そして、お歌の息子は。

 

唐津と言えば「くんち」。祭りのシーンも出てきますが、なんとも幻想的というか。あ、あと、ちなみにですが、忠邦が領地替えすることになった浜松の前の藩主の名前は井上河内守。井上河内守で(不祥事)といえば、酔っぱらって農家の女房に乱暴しようとして止めに入った亭主の腕を刀で斬り落としたという「色でしくじりゃ井上様よ」の人。殿さまはいちおう猛省したそうで、亭主に賠償金を払ったとか、藩お抱えにしたとかいろいろ後日談がありますが、こうやって話に残ってるだけマシなほうで、日本全国どこかしらでもっと酷いことがあったんでしょうね。

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佐伯泰英 『夏目影二郎始末旅(四)妖怪狩り』

2021-12-20 | 日本人作家 さ

先日スマホを買い替えたのですが、料金プランを変更しまして、データ通信を使った分だけ料金が増えていくシステムでして、まあ使うといっても自宅にも職場にもWifiがありますし、出先で使うといってもコンビニとかカフェに寄ればWifiありますし、一カ月のデータ通信なんて1GBちょっと、どんなに使っても2GB以下で済んじゃうので、だいぶお安くなりました。ありがたいですね。

以上、家計を見直そう。

 

さて、夏目影二郎始末旅シリーズ。サブタイトルが『妖怪狩り』、英語にするとモンスターハンター。この作品の初版が2001年、ずいぶん時代を先取りしましたね、といいたいところですが、人間じゃない敵は出てきません。よく政治の世界で「妖怪」と例えられる大物政治家がいますね。あれです。

影二郎は、実の父である常盤豊後守秀信の屋敷へ向かいます。影二郎にとっては実母が亡くなって引き取られて義母にいびられて飛び出して放蕩無頼の道に進むまで住んでいた家です。着いて早々、秀信は「ついてまいれ」と隣の家へ。隣家というのは伊豆、韮山代官、江川太郎左衛門英龍の屋敷。前に影二郎が伊豆に始末旅に出かけた際に世話になっています。そこで、英龍は影二郎に幕府の目付、鳥居耀蔵を知っているかと尋ねます。次に「蛮学社は聞いたことがあるか」と質問。

この当時、世の中的には「天保の大飢饉」があって、大塩平八郎の乱などが起きました。輸出が禁止されていた日本地図が国外に持ち出されそうになった「シーボルト事件」や、日本人漂流者を帰国させるついでに開港と貿易をもくろんでいたアメリカの船に大砲をぶっ放した「モリソン号事件」などがあって、幕府体制は崩壊寸前、一方江戸では蘭学が大ブームということで、鎖国政策に疑問を持ち始める人たちが現れ、幕府はこのような風潮を厳しく取り締まることにして起きたのが「蛮社の獄」。

「尚歯会」といって、もともと知識交換の場、フランスでいうサロンのような集まりがあったのですが、その会の主な参加者である渡辺崋山、高野長英などが捕まって処罰を受けます。この言論弾圧事件の首謀者が、幕臣の目付、鳥居耀蔵だったのです。鳥居は江戸幕府内の学問を担当していた儒学・朱子学の林家の出身で、外国文化は国を乱すといったスタンスで徹底的に取り締まり、渡辺崋山と交流のあった英龍にまで探索の手が。江川英龍といえばのちに反射炉を築いたことで有名ですが、韮山代官の江川家といえば立派な大名。もはや常軌を逸している鳥居に対して身の危険を感じた英龍は伊豆に引きこもることに。

そんな中、江戸府内で国定忠治が押し込み強盗をやったと大騒ぎに。家族や奉公人が惨殺された中、生き残った小僧が、犯人グループが「国定忠治一家だ」と名乗ったのを聞いたというのですが、どう考えても怪しいので、影二郎は北関東に潜伏している国定忠治本人に確認を取るため会いに行くことに。向かった先は、関東と奥州の会津を結ぶ会津西街道、またの名を南山御蔵入。この地域は米が取れない山地で、年貢米の代わりに生産できるものといえば、蕎麦と漆。その漆ですが、どうやら幕府に収めていない「隠し漆」があるとのことで、鳥居らはそれに目をつけているらしいのですが・・・

 

この鳥居耀蔵、実在の幕臣でして、蛮社の獄の首謀者までは本当なのですが、実父の林述斎(耀蔵は鳥居家に養子に出された)は蘭学者と交流があり、モリソン号事件の際には強硬派に対して漂流者を受け入れようとしたり、耀蔵自身もある程度は蘭学の必要性を認めていたそうです。ただ、かなり評判が悪かったのは事実でして、鳥居甲斐守耀蔵の(かいのかみ)と(ようぞう)の頭を取って「ようかい(妖怪)」と呼ばれたり、「マムシ」などとも呼ばれるくらい嫌われていたそうです。

ちょっとだけですが、遠山景元が登場します。遠山の金さんですね。ちなみに、遠山景元の隠居後の住まいは長谷川平蔵の屋敷だったところ。

 

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佐伯泰英 『夏目影二郎始末旅(三)破牢狩り』

2021-11-27 | 日本人作家 さ

この作品は「夏目影二郎始末旅シリーズ」。読むのはずいぶん久しぶりです。いつぶりかと当ブログで確認しましたら2018年。ざっと説明しますと、父親は幕府の勘定奉行で常磐豊後守秀信。秀信と女中の間に生まれたのが本名瑛二郎。表現は悪いですが「妾の子」。母が亡くなって秀信の本宅に引き取られるも義母にいじめられ、無頼の道へ。それでも剣術の修業は続け、鏡新明智流の桃井道場で師範代を務め、付いた呼び名が「桃井の鬼」・・・とまあ、バックグラウンドだけだと(「鬼〇犯〇帳」の長〇川〇蔵)に似ていなくもないのですが、それは置いといて、女性をめぐり十手持ちを殺してしまい、遠島の罪になりますが、父親が「自分の仕事の隠密をやるなら釈放してやる」といって、関東取締出役「八州廻り」の腐敗や汚職を成敗する旅に出る・・・といった話。

 

時代は江戸末期で、関八州とくれば、この当時のアウトローの有名人、国定忠治。ちょくちょく登場します。

江戸の伝馬町、牢屋敷で火災発生、囚人どもは嬉しそう。なぜなら「切放(きりはなし)」といって、囚人たちは一時開放されるのです。ただし、その期限は三日。三日後に浅草溜に集合しなければなりません。もしちゃんと来れば減刑、来なければ罪が重くなります。江戸市中のあちこちで盗みや押し込みなどが発生している中、夏目影二郎は自分の住んでる長屋の井戸端で住人たちが騒いでいるので聞いてびっくり、伝馬町の切放を知ります。

ちょうどその頃、勘定奉行常磐豊後守秀信の配下で監察方の菱沼喜十郎は、両国広小路の番屋で七人の切放の囚人の死体と向き合っています。そしてその中には牢名主も。そもそも伝馬町の火災にはおかしいところがあって、牢屋敷の外は大した火事にならなかったのに、牢内では半焼するほどの被害でした。その日、殺された牢名主の牢に新入りが入ったのですが、通常行われる新入りへのいたぶる儀式が無く、この新入りが放火のなんらかの役目をしていたか。そして名主が殺されたのは口封じのためか。

菱沼は影二郎のもとを訪ね、この一件について話します。じつは先述の新入りとは幕府の役人で御勘定所道中方の伊丹主馬という人物で、道中方というのは江戸五街道の監督行政の部署で、つい先日、道中方組頭が不正が行われた疑惑の責任で自刃して、その部下である伊丹を捕えようとしたところ、先手が入って些細な罪で伝馬町に入ることになって、その直後に切放が発生したのです。菱沼らは道中方の帳簿を調べていると、物流の交易の量は増えているはずなのに、ここ十年のご禁制(密輸品など)の没収品は減少しているのです。これには絶対なにかしら裏があると踏んだ菱沼は影二郎に明後日の切放の刻限に一緒に行ってもらうことに。刻限になって、十三人が戻ってきません。うち七人は切放直後に殺されたので、実質六人。その中には伊丹主馬が。他に浪人、虚無僧、女掏摸、渡世人二人というラインナップ。

 

ご禁制の没収品は各街道の主だった宿場に集められ、江戸に搬送されます。その途中に横流しが行われていたとすれば、これは伊丹ひとりの犯行ではなく組織化されているはず。その謎を探るため、影二郎は中山道の下諏訪宿へ、飼い犬の(あか)を連れて、旅に出ます。

途中、女旅芸人のおこまと合流、下諏訪宿から船で天竜川を下って東海道の浜松宿、そしてまた船に乗り那珂湊まで行き、日光街道の宇都宮宿へ・・・

 

文中の「伝馬町の切放」はフィクションではなく実際にあったことで、最初は明暦の大火のときに牢奉行の石出帯刀の独断で行われたという話。ちなみにこのときは本当かどうかわかりませんが全員が三日後に戻ってきたそうで、これに感動した石出帯刀は全員に罪一等軽減を言い渡したとか。まあ考えてみれば普通に戻ってきて感動されるって不良がちょっと良いことしたらすごい褒められる例のアレかと。

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佐伯泰英 『吉原裏同心(二十五)流鶯』

2021-11-01 | 日本人作家 さ

この「吉原裏同心」シリーズ、第一巻を投稿したのがいつだったかと当ブログを調べますと、2017年の5月。それから4年半ですか、読み始めた頃はこんな日が来るとは思わなかった、といきなり杏里の「オリビアを聴きながら」が登場してしまうてなもんですが、「吉原裏同心抄」という新シリーズが控えてまして、さらに「新・吉原裏同心抄」という新シリーズもあって、ところでどんな話なんだろうと、ちょっとあらすじを見たら「あれ、うーん、ちょっと」といった展開でして、今のところは新シリーズに手を出すかどうかは考え中。

 

いつものように吉原に(出勤)した幹次郎、会所に入ると客が。しかも女性。はてなんだろうと座敷に入ると、二十歳前後の女性。澄乃(すみの)というこの女性、なんでも吉原で働きたい、とのこと。しかも遊女ではなく、会所で。剣の道場の師範だった父が亡くなって、遺言に「なにかあったら吉原会所にお世話になりなさい」といわれていたそうですが、さしあたって働けそうなところといえば、髪結か茶屋。しかし、本人は「会所で働きたい」そうで、これには頭取の四郎兵衛も番方の仙右衛門も困惑。しかも「女裏同心になりたい」ときました。まあ、遊女が男の格好で足抜けしようとしたら、同じ女なら見抜ける、というのですが、肝心の剣の腕の方は、会所の若い衆なら太刀打ちできないほどの強さはあります。

というわけで、幹次郎が澄乃の面倒を見ることに。

 

ところで、幹次郎は薄墨太夫から「伊勢亀の大旦那に渡してください」と文を預かります。伊勢亀とは御蔵前の札差で、筆頭行事も務める、ご隠居の半右衛門。薄墨太夫のご贔屓客で、薄墨も信頼を置く人物。札差の乗っ取り騒動の際に幹次郎とも親しくしています。が、具合が悪いらしく、ここ数ヶ月、薄墨に連絡もよこさないというので、見舞いがてら薄墨の文を届けようとします。店に着いた幹次郎ですが、大番頭と半右衛門の息子で現主人が対応します。そこで、店にはいないことを聞かされ、船で出かけましょうといってどこぞの別邸に。そこで、半右衛門が重病で余命幾ばくもないことを知るのです。もしそれが知られると、札差の間で少なからずゴタゴタが起きることは想像に難くないし、かといって、筆頭行事を任せられるほどの人物も今の所いません。

半右衛門は、二通の文を幹次郎に渡します。これは遺書だ、というのです。一通は薄墨に、もう一通は幹次郎に。幹次郎への遺書は半右衛門が死んで後に初めて開封してくれ、とのこと。幹次郎は、これからも見舞いに来てもいいかと聞くと、半右衛門は喜びます。

この話はどこから漏れるかわからないので、四郎兵衛にも伝えることはせず、薄墨にのみ伝えます。会所には「吉原に関係のある向きでちょくちょく外に出かける」とだけ伝えて、半右衛門の療養している別邸へ・・・

 

薄墨と幹次郎への遺書の内容とは。

 

といった感じで、吉原裏同心シリーズ全二十五巻これにて終了。

 

テレビなどで「江戸時代、吉原は流行発信地だった、花魁は今でいうインフルエンサー」という花街とは別の側面もあったという紹介があったりしますが、やはり本質は遊廓で、つまり「女性が体を売る」場所で、ごくまれに自分の意志で遊女になった人もいたのでしょうが、大半は親の借金のカタに、あるいは食い扶持で遊女になったのです。吉原は四方を「鉄漿溝(おはぐろどぶ)」と呼ばれる堀に囲まれ、出入り口は大門のみ。ここに三千人の遊女がいたといわれています。無断脱走を別にして吉原を出られるのは、年季を終えて借金を完済できたときか、落籍といって見受けしてくれる男性が現れたときか、死んだとき、この三つのみ。たいていは、年季(だいたい十年間)を終えても完済できず、あるいは吉原の外に出たところで小さいうちから廓に入って世間知らずで育ってしまって町人として暮らしていけないということで、メインストリートにある「籬(まがき)」と呼ばれる見世から裏道の安宿に格下げすることに。そこは「浄念河岸」「羅生門河岸」というエリアで、ここの遊女は白粉でシワを隠した年増女郎か病気持ちの鉄砲女郎(当たったら死ぬから)しかいません。この物語に登場する「薄墨」や「高尾」といった「太夫」の位(歌舞伎「助六所縁江戸桜」の揚巻もそうですね)は、大身旗本や大商人の要求も「いやでありんす」の一言で拒否できるほどで、吉原の中の頂点ですが、しかし「籠の中の鳥」、決して自由ではありません。

「吉原裏同心」シリーズでは、吉原会所の四郎兵衛に「私らは所詮遊女の生き血をすするもの」と言わせたりしていて、吉原という場所、制度を肯定はしていないように思います。そして、幹次郎と汀女の夫婦も「上役の妻を連れて逃げた」という永遠に消せない後ろめたさがあってか、仕事があって、雨露が凌げる家に住めて、ご飯が食べられてと当たり前な生活を送れてはいますが、「こんな満ち足りていいのか」「幸せとはなんだろう」と考えたりします。

 

とりあえずは、続編ではなく、別のシリーズ作品を読みたいと。ていうかもうすでに買ってあります。

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佐伯泰英 『吉原裏同心(二十四)始末』

2021-10-30 | 日本人作家 さ

本当にどうでもいい話で恐縮ですが、家から仕事に行くのに車通勤してまして、千葉の片田舎なのに途中にスターバックスが2店舗もあるというアーバンライフをリードしちゃってるわけですが、とうとう先日、仕事に行く途中にスターバックスに寄ってコーヒーを買うというスノッブ野郎のようなことをしてしまいました。しかもマグカップ持参して私SDGs実践してますよドヤ系で。で、そのスターバックスの向かいに7月にバーガーキングがオープンしたばかりなので、次はスタバ寄ってからのバーガーキングでワッパー買ってというアメリカかぶれ野郎にも挑戦したいなと。

 

以上、勝手にしやがれ。

 

吉原には「地廻り」または「吉原雀」という、妓楼に上がらず見て回るだけの、いわゆる「素見(ひやかし)」をする者がいるのですが、ある晩のこと、一人の地廻りが吉原を歩いていると顔見知りの女郎が「地廻り仲間の葉三郎を知ってるか」と聞いてきます。その葉三郎が、羅生門河岸見世という時間も数十分間という安女郎の部屋から何時間も出てこないというので、入ってみると、そこには葉三郎の首吊り死体が。

会所に連絡があって幹次郎らが駆けつけると、その部屋にいるはずの女郎がいません。客を殺して首吊りに見せかけて、客の服を着て男になりすまして吉原を抜け出たのか。この女郎は(おこう)といって、もとは面倒見が良いと評判の小見世にいたのですが、本人の希望で羅生門河岸に行くことになったというのです。殺された葉三郎という男を調べると、瓦焼きの職人で、吹けば飛ぶようなオンボロ長屋に住んで、ケチで有名で、小金を貯めてたらしいのです。瓦焼きの親方に話を聞くと、どうやら四十両は貯めてただろうというのです。これは計画的犯行なのか。とすると、女性ひとりで実行するには難しく、おそらく仲間の男がいるに違いないはずで、おこうの出身を調べると川越で・・・

 

この話と、会所の仙右衛門に待望の娘が誕生して、幹次郎が名付け親になったり、いきなり「四郎兵衛の息子」を名乗る男が現れたりと、内外で問題が山積。ですが、今回は、吉原の利権を狙う影というのは出てきませんでした。

 

次はとうとうシリーズ最終巻。長かったような、短かったような。

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佐伯泰英 『吉原裏同心(二十三)狐舞』

2021-10-25 | 日本人作家 さ

じつに今さらな話ですが、一ヶ月ほど前にサブで使用するパソコンを買い替えまして、今までずっとウインドウズを使ってきてたのですが、とうとうChromebookデビューしました。ちなみにこれはChromebookで書き込んでいます。学校のオンライン授業で使ったり当ブログを更新したりSNSを見たり動画を見たりとか専用に使うには素晴らしく動作が軽く快適。ネット用語ではヌルヌル動くっていうんでしたっけ。まさにヌルヌル。

 

以上、インフォメーションテクノロジーについて。

 

吉原裏同心です。簡単にあらすじを書くときに「九州の某藩の下級藩士、神守幹次郎は幼馴染で上役の妻の汀女を連れて脱藩し・・・」といつも書いていますが、話の冒頭、幹次郎が吉原会所に顔を出すと、その「九州の某藩」の人がいます。なんでも、先代の藩主が亡くなって新藩主となり、恩赦でなんと藩に戻れることが決まったそうな。ところが幹次郎は今さら戻るのもめんどくさいので断ります。

 

ただ今吉原ではある議論中でして、紋日(記念日)を減らそうというのですが、この日は値段が倍になるということで、見世側からすれば儲かるので紋日をバンバン増やしていって結果、客が減少という、まあよくある話。これに賛成反対いまして、なかなかまとまりません。

そんな中、吉原内で遊女ではない女性が襲われたとの一報が。その女性とは、日本橋に本店がある呉服屋が吉原に支店を出してまして、そこの番頭さんの娘だそうで、番頭は病気で娘が看病のために奉公先から戻ってきたのですが、呉服屋の主人は番頭にはやく出ていけと不人情なことをいっているようです。しかもその呉服屋からは退職金も出ないそうで、会所が協力して吉原支店の売上の半金をもらって番頭と娘を匿うことに。ところが数日後、その呉服屋の主人が死体で発見され・・・

 

番頭の娘を襲ったのは誰なのか。そして主人殺害の犯人は。どうやらとある旗本家が絡んでいるようです、さらに、この話が紋日削減反対の急先鋒の見世と関わってきて・・・

 

ところで冒頭の藩に復帰するがどうのという話、幹次郎と汀女の幼なじみで同じく吉原で働く甚吉に調べてもらい、その内実が判明します。

 

二十三巻まで読み終わっていよいよ残り二巻。早く読みたいやら終わってほしくないやら。

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佐伯泰英 『吉原裏同心(二十二)夢幻』

2021-10-17 | 日本人作家 さ
ここ一月ほどずっと連続で「あきない世傳金と銀」と「吉原裏同心」のルーティーン。だってまとめてドカンと買ったのだから仕方がありません。さすがにこのルーティーンで今年の投稿が終わるなんてことは、たぶんありません。きっとありません。

頑張ります。

さて、このシリーズも二十五巻で一旦終わる(続編シリーズがありますからね)ということで、残りあとわずか。

「未決」「髪結」「遺文」と三巻通してひとつの話という、ひょっとして最後までぶっ通しで行くのかしらと思いつつもとりあえず終わって次の話へ。
木枯しの吹く夜、吉原の廓内に住む按摩の孫市は、豆腐屋の親方の揉み療治をやってお土産に油揚げをもらってぱくぱく食べながら家に帰ろうとしたところ、人の気配が。「どなたさんで」と訊ねても返事はなく、孫市は息絶えます。

翌朝、神守幹次郎と汀女の夫婦が住む家に吉原会所の金次がやって来て「按摩の孫市さんが殺された」と報告。幹次郎は急いで吉原に駆け付け、殺害現場へ。「蜘蛛道」と呼ばれる入り組んだ細い裏道を抜けると「天女池」という池があり、そのほとりで背中から斬られたような状態で絶命した孫市が。孫市は吉原で女郎相手に金貸しをしていたようなのですが、悪どい金貸しではなく、どちらかというと人助け。借金をしていた何者かの逆恨みの犯行とは考えにくく、金目的の犯行か。

会所に報告すると、「何か気になることは」と訊かれ、幹次郎は、孫市が持っていた食べかけの油揚げの匂いの他に、鬢付け油のような匂いがしたのを思い出します。

孫市は、なぜ吉原に住んで按摩をやることになったのか。彼の素性は。調べていくと、孫市はたまに吉原を出て深川の寺に墓参りをして、そのあとに駄菓子屋に寄っていたことが分かります。駄菓子屋のお婆さんに「孫市の話を聞きたい」と話しかけると・・・

江戸時代、幕府は視覚障がい者の保護政策の一環で、組合を形成して按摩や鍼灸の独占事業を容認していました。彼らの中には金貸しをしていたものもいたそうで、そのトップの位「検校」とかになりますと時代小説ではたいてい「悪者」として出てきますね。

なんといいますか、とても悲しい話ではありますが、物語としてはとても良いです。
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佐伯泰英『吉原裏同心(二十一)遺文』

2021-10-06 | 日本人作家 さ
秋といえばですが、サンマの漁獲量が年々減少傾向にあって、大衆魚じゃなくなりつつありますね。一説には中国や台湾による乱獲なんて話もありますが、そもそも中国や台湾ではサンマを食べるという習慣が無かったそうで、日本企業が進出したときに日本人駐在員が「あーサンマ食いてー」といって冷凍で取り寄せて日本人向けスーパーで売り始めたんですね。で、現地の人を家に呼んだりして「日本では秋にこの魚を食べるんだよ」といって振舞ったら「こんなうまい魚がこの世にあったのか」ということで噂が広まって今では大人気なんだそうですね。まあサンマが取れなくなったのは乱獲なのか環境の変化なのか特定はできてませんけど、もし乱獲だとしたらこれこそ「自分らで蒔いた種」ですね。

以上、グローバル化による弊害。

「未決」「髪結」と完結せずにとうとう三巻目に突入。「吉原裏同心」シリーズは全二十五巻なので、まさかこのまま二十五巻まで引っ張るなんてことにはならないでしょうか。

今までたびたび吉原は乗っ取られそうになってきましたが、四郎兵衛会所と神守幹次郎で危機を防いできたのですが、今度の「敵」は手ごわく、黒幕の正体を知った四郎兵衛は、今回ばかりは手も足も出せない、といった様子。といって手をこまねいているわけにもいきません。前作で傷を負った四郎兵衛は、回復して吉原に戻ると思いきや、幹次郎といっしょに鎌倉へ。

「いざ鎌倉」ならぬ「なぜ鎌倉」という話ですが、吉原の歴史が関わってきます。そもそも吉原は江戸初期、現在の中央区北部、日本橋人形町の辺りにありまして、それが明暦の大火で丸焼けになって浅草寺裏、日本堤に移転します。ですから移転して以降の吉原を「新吉原」と表記するのはこういうわけ。で、どうやら移転に関する吉原側と幕府側との間に書付があったそうで、なんとその条文には「移転して百年のち、新吉原は川向こう(隅田川の東側)に移転せよ」というのがあり、これが幕府側の「ある人物」にとっては吉原乗っ取りに使えるということで、彼らは躍起になって探しています。ですが、四郎兵衛はこの書付のありかを遠い昔に聞いていたのです。

鎌倉に着いて、四郎兵衛は目的地に用事があり、幹次郎は鎌倉の「切通し」を歩いていると怪しい人物とすれ違います。そしていきなり斬りかかったきて・・・

書付は、これを知る人物が不在で、鎌倉に戻ってくるまでしばらくあります。そうこうしているうちに続々と刺客たちが襲いかかって・・・

「未決」から続いてきたこの話は、これで「解決」となります。ですが、「日に千両」という巨大利権を放っておくはずがなく、あと残すところ四巻、どうなるんでしょうか。
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佐伯泰英 『吉原裏同心(二十)髪結』

2021-09-18 | 日本人作家 さ
ここ最近のプライベート話。仕事に行くときに使ってるリュックがだいぶ薄汚くなってきたのと、そもそも小さいのでお弁当に水筒に書類やらなにやらを入れるとそれだけでもうパンパンになってしまうということで、新しく買い替えようとネットで購入。今までノートパソコンは別のカバンで持って行ってたのが、新しく買ったリュックはノートパソコン収納用ポケットがあるので、こいつは便利。もう大荷物でえっちらおっちら運ぶ必要がなくなったので大助かり。あと、一番良かったのが、ショルダーベルトが肩からずり落ちないためのチェストベルト(ストラップ)が付いてて、今までしょっちゅうずり落ちてそのたびに軽くイラっとなってたので、これまた大助かり。さらにレインカバーも付いてて、駐車場から職員出入口までけっこう歩くので、雨の日でも安心。

以上、お買い物報告。

さて、吉原裏同心。前作「未決」では、タイトルどおり、解決していません。なにが?という話ですが、吉原の利権を狙って各方面があの手この手で攻めてくるのですが、それを当代会所の四郎兵衛と番方の仙右衛門、そして(裏同心)の神守幹次郎らが現体制を死守していく、という基本ストーリーではあります。が、今回の(敵側)には、どうやら背後には(超大物)が控えているようで、でもそれをいったら、時代的にまだこの時点では松平定信は老中首座で将軍補佐だったはずで、ちなみに定信は今の吉原と幹次郎の味方ですので、つまりは定信よりも大物?気になります。

いつもより遅く起きた幹次郎は、長屋の井戸に向かうとそこに女髪結のおりゅうが。相談があるようなので話を聞くと、おりゅうの妹のおきちのことで、おきちは髪結の修業中で、なにやら男の客から付きまとわれているようで、さっそくおきちの働いてる上床に行って話を聞くと、その男は吾助という名だそうで、いきなり来て、まだ見習い中のおきちを名指しで頼んだのですが、おきちをじろじろ見て気持ち悪いので、二回目に来たときは親方がやるといったのですがおきちじゃなきゃだめだとごねたそうで、そのときに、おきちの剃刀が紛失しました。
幹次郎はおきちと外に出て、おきちひとりで前を歩かせ、後ろから見張っていると、着流しの男がおきちに近づいてきたので捕まえるとまさに吾助で、幹次郎は剃刀を返してもらって吾助をたっぷり脅して帰します。吾助の後を尾行する会所の金次。

戻った金次に聞くと、吾助は須崎屋という船問屋に入っていったそうで、幹次郎は町奉行の同心、桑平市松に話を聞いてもらうと、この須崎屋は奉行所内でも一部の者しか知らない話で、どうやら(お偉い様)が絡んでる厄介な案件で、奉行所も手を付けられずに見て見ぬふりをしている状態。ただ、そこの奉公人の吾助がどうして髪結見習いのおきちを付け回すのか。ふたたびおきちに話を聞いてみると、一月ほど前、本所にある親方の息子の髪床に使いに行った帰り、夕日がきれいで立ち止まって見とれていたそうで、その場所は横川町の河岸道で、対岸には須崎屋が。そこで何かを見た(須崎屋にとっては見られてはまずいもの)のですが、しばらく考えて、おちかはようやく思い出します。あの日、船着き場の船内に十三、四歳の娘が助けを求めるような顔でおちかを見ていたのです。おちかが「見た」という現場に行った帰り、幹次郎とおちかは吾助と三人の浪人に囲まれ・・・

この話とは別に、吉原の内でゴタゴタが。妓楼「常陸屋」の主が四郎兵衛に「そろそろ七代目を退いて隠居なさっては」と言い放ったそうで、幹次郎は(身代わり佐吉)から知恵を借りようと佐吉の行きつけの虎次の酒場に行くと、佐吉はおらず、吉原に引き返そうとしたところ、桑平とばったり出会い、桑平の馴染みの飲み屋に入り、吉原内部のゴタゴタを聞いてもらい、もし町奉行所で吉原に関する話があったら教えて欲しい、とお願いするのですが・・・

文庫本の表紙がザクロの実にメジロがいまにもついばもうとしているという写真で、これがなにかというと、今まで幹次郎と汀女夫婦は吉原の職員寮ともいえる長屋に住んでいましたが、とある理由で会所の四郎兵衛が浅草寺町の一軒家を手に入れ、そこに夫婦で移り住んでもらいたいというのです。で、この一軒家が事件の現場となり・・・

ぶっちゃけますが、今作でも「無事、解決」とはなっていません。シリーズは残り五巻。まさかあと五巻ひっぱるのでは・・・と考えなくもないですが、吉原を狙う側のネタももうあまり残ってないような気もしますし、最終的に宇宙人が出てくるとかそういうのはやめてほしいですけど。
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佐伯泰英 『吉原裏同心(十九)未決』

2021-09-09 | 日本人作家 さ
この「吉原裏同心」シリーズも全二十五巻ということで読み残しているのはあと六巻となってしまったわけですが、この続編にあたる「吉原裏同心抄」という新シリーズですか、どんな感じなんだろうなあとチラリとあらすじを見たら、あれ、ちょっと、うーん、なんかちょっと自分の思っていたのとは違う方向に行ってしまうようなので、ひとまずこのシリーズを完結まで読んで、途中まで読んでる別のシリーズに移ろうかと。

ざっとあらすじを。九州の某藩の下級藩士、神守幹次郎は、幼馴染で上役の妻、汀女を連れて藩を脱出、十年の逃亡生活の果てにたどり着いたのは江戸の吉原。そこで幹次郎の剣の腕を見込んだ吉原の会所(自治組織)が彼を雇うことに。吉原は幕府公認なので町奉行の管轄なのですが、幹次郎は会所の用心棒なので、だれが名付けたか「吉原裏同心」と呼ばれるように。汀女は書と俳句を遊女たちに教えることに。

毎月二十七日は「釜日」といって遊女たちが髪を洗う日で、客も心得ていて早めに帰るのですが、老舗の妓楼「千惷楼」ではちょっとしたゴタゴタが。(暗黙のルール)として、その籬の御職(ナンバーワン)から先に髪を洗うのですが、莉紅(りこう)という御職は、まだ前夜の客と一緒にいて、さらに「髪結いを呼べ」と文句を言います。なんだかんだで通常より遅れて他の女郎は文句たらたら。じつはこの莉紅、深川の岡場所(非公認の風俗営業)で手入れがあってお縄になり、(三年間、吉原でタダ働き)という刑罰で送られてきた女郎で、当然、もとから吉原にいた女郎からは歓迎されません。ところがこの莉紅、深川時代の馴染客を連れて来て、すぐに御職の座に。
そんなことがあって、夜見世が始まる前に髪結いが莉紅の部屋に入ると、莉紅は前夜から泊まっていた男と心中していたのです。莉紅の手には「釜日、れいのものをとりにいく」という紙が。

幹次郎と吉原会所の番方、仙右衛門は現場にかけつけ、畳の下から三枚の証文だか書付けのようなものを発見します。千惷楼の人に話を聞くと、昨夜から今日の昼にかけて外の人間が出入りしたのは按摩だけだというのでその按摩の家を訪ねると、そこには部屋が荒らされて絞殺された按摩が。これは心中などではなく、莉紅と客の男は何者かに殺され「れいのもの」を探しても見つからず、按摩も殺されたのです。

その(証文)を見てみると、どうやら莉紅の母親が莉紅の父親と思われる三人に宛てた起請で、娘が二十歳になったら財産のいくらかを譲渡します、といったもの。では、この三人のうち誰かが莉紅に強請られていたかで、(手の者)が口封じに莉紅と一緒にいた男も殺し、ついでに按摩も殺したというのか。そういえば、莉紅は(縄付き)で吉原に来たので、身元を確かめるために過去書き(履歴書のようなもの)が面番所にあるはずだと探してもらいますが、莉紅の過去書きだけ何者かに抜き取られていていたのです。」

幹次郎は家に帰る途中、白装束の三人に囲まれ「今やってる探索を止めろ」と脅しを・・・

タイトルからいって、この話は、触らぬ(なんとやら)に祟りなし、ということで、解決しません。といっても、それなりの「含み」を持って次巻に続くっぽいのですが、どうなんでしょうか。
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