晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

平岩弓枝 『新・御宿かわせみ3 花世の立春』

2017-01-29 | 日本人作家 は
はやいもので、もう3作目に突入しました。この新シリーズは
何作まで続くのか興味はありますが調べないことに。

といいますのも、この前、ある時代小説を読もうかなと思って
本屋に行ったのですが、その作品はシリーズでして、棚にズラ
ーッと50巻以上並んでまして、ちょっぴり読む気が萎えて
しまい・・・

「明石町の殺人」では、「かわせみ」に若い男女が泊まりに
来ます。すると、女が風呂に入ってる間に、男のほうが
出かけてくるといって帰ってきません。
女のほうは宿帳に在所を書いてあったので、手紙を出して
迎えに来てもらいます。
数日後、千春はあの逃げた男が他の女といるところを見かけ
ますが・・・

「俥宿の女房」は、大黒屋という人力車屋で急患だと麻太郎が
駆けつけます。着いたときには3つの子供は手遅れ。
しかしこの子は主人の妻の津也子の子でhじゃなく、妾の子
だったのです・・・

表題作「花世の立春」では、花世が源太郎と結婚することに
なったのですが、花世は立春の日に式をしたいと。しかし、
立春まであと7日しかなく・・・

「糸屋の女たち」では、生糸を扱う大店の女主人が店の
跡継ぎを探していると新聞に載ります。しかし、店には
死んだ主人の愛人の娘が2人いて、2人とも結婚してい
ます。しばらくして、店の番頭が毒殺され、疑いは2人
の娘の夫にむけられて・・・

「横浜不二山商会」は、麻太郎と源太郎の先生で、隠居
して横浜に住む高山仙蔵の家に「夫を殺した」と知り合い
の女性が駆け込んできます。しかし家に行ってみると
主人は生きていて・・・

「抱卵の子」では、千春が転んだところを助けてくれた
男を「かわせみ」に招待して話を聞くと、男は人探しを
しに東京に出てきたのです。江戸末期の安政の時代、男
の実家の問屋が地震で倒壊し、幼かった男は疎開して
問屋は再開しようとした矢先、今度は火災に遭います。
その後、男の乳母の弟が問屋に行ってみると更地に
なっていて両親は行方知れずに・・・

しかし、前シリーズで東吾とるいが結婚したときも、
千春が生まれたときも、他の出来事や事件の「ついで」
にこれらビッグイベントをさらっと書いて、ファン
としては「うーん」と軽くもやもやしたのですが、
今回は、花世と源太郎の結婚という、これまたビッグ
イベントですが、けっこうたっぷり書いてくれて、
なんだかホッとしました。



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平岩弓枝 『新・御宿かわせみ2 華族夫人の忘れもの』

2017-01-26 | 日本人作家 は
御宿かわせみの新シリーズの2巻目ですが、
手元にはいちおう次の3巻があって、まあ
どうにかして3巻までは当ブログで感想を
書けそうです。そのあとは・・・期待は
しないでください。

「かわせみ」に、華族の夫人が泊まることに
なったのですが、この家族夫人、麻太郎の
ことを知っているようで、さらに花世も、
どこか見覚えがあると・・・という表題作の
「華族夫人の忘れもの」。

「士族の娘」では、ある古代裂(こだいぎれ)屋
という、武家屋敷にあるような高価な表具や襖絵
のきれ布を売っているのですが、その店の用心棒に
源太郎がなって・・・

「牛鍋屋あんじゅ」では、築地の外国人居留区で
身元不明の男が水死します。その話とは別に、
麻太郎は人気の牛鍋屋に行こうと考えていた時に、
偶然、男の子と出会います。その母親が件の牛鍋屋
「あんじゅ」の女主人で、この女主人と水死の男
との繋がりは・・・

「麻太郎の休日」では、麻太郎の働いている診療所に、
少年が「親父を殺した」とピストルを持って駆け込んで
きます。
急いで家に行ってみると、その父親は生きていたのです。
ピストルには弾が入っておらず、ただ少年は「親父が
憎い」と・・・

「春風の殺人」では、麻太郎と源太郎が舟に乗って出かけ
ようとしたとき、船頭の知り合いだという芸者が舟に
相乗りすることに。
源太郎に依頼があり、ある富豪の相続人を探していると、
どうやらその富豪のひとり娘というのが先日、舟に乗って
きた芸者らしいのですが・・・

「西洋宿館の亡霊」では、「かわせみ」で千春がひょんな
ことから父、東吾が母に宛てた手紙を見つけて、そこには
麻太郎の出生の秘密が書いてあり、ショックを受けた千春は
麻太郎に会いに行こうとしますが横浜に出かけていると聞き、
千春はひとりで新橋駅から機関車に乗って横浜に行こうと
しますが、たまたま千春を見かけた源太郎がいっしょについて
行くことに。
麻太郎は横浜に住む高山仙蔵という師匠ともいえるお世話に
なった隠居の老人の診察に横浜に来ていて、源太郎にとって
も仙蔵は先生で、仙蔵宅に着いた千春と源太郎でしたが、
麻太郎は出かけていて、ふたりは宿屋に行くと、そこで
「ここに神林東吾という人が泊まってないか」という思い
がけない会話を耳にして・・・

時代設定が明治初期で、この新シリーズを「時代小説」
といっていいのかどうかわかりませんが、まだ世の中が
ゴタゴタしていて、まさに「端境期」という状態で、
ここからどうなっていくのか楽しみですね。

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池波正太郎 『仕掛人・藤枝梅安3 梅安最合傘』

2017-01-22 | 日本人作家 あ
この前本屋に行って、藤枝梅安シリーズを買い揃えてきました。
全部で7巻。「人気シリーズ」といわれてる割には7作とは
少なくないかと思いましたが、途中で作者が亡くなったので
どうしようもありません。すみません。

「梅安鰹飯」では、会うのは5年ぶりという引退した元・香具師
の元締が梅安宅におとずれ、義理のある他の元締から「仕掛け」
を頼まれたので、会うだけでもと頼まれます。
その元締に会い、話を聞くと、仕掛ける相手はこれまた別の他の
元締なのですが・・・

「殺気」では、梅安がある料亭で食事をしているところ、見覚え
のある女を見かけます。女中に聞くと、ある菓子舗の主人の後妻
だというのです。その女、梅安がまだ京都で針医者の修行をして
いた十五年前、京都の山で赤ん坊を捨てた女に間違いなく・・・

「梅安流れ星」では、大阪に逃れていた浪人剣客の小杉十郎太が
品川を歩いているのを、梅安の友人でこちらも仕掛け人の彦次郎
が見かけますが、その小杉を侍が尾行しています。彦次郎は尾行者
のあとを追って、家に入るのを見ます。
ところで、彦次郎が品川にいたのは「仕掛け」を頼まれていたか
らで、はじめは断ったのですが、話だけ聞くと、仕掛ける相手は
小杉を尾行していた侍で・・・

表題作「梅安最合傘」は、梅安ひいきの料亭で新築の離れ客間に、
「隠し部屋」を設置したと聞きます。「隠し部屋」とは、怪しい
客が来たときに隠し部屋のついた客間に案内して見張り、例えば
犯罪の計画を立てていたとあればお上に知らせるといったもの。
で、この離れに今まさに客がいると聞いて梅安は隠し部屋に入り
覗き穴から見ると、その侍は、十年前に梅安が道中で殺されそう
になっていたところを助けてくれた「命の恩人」だったのです・・・

「梅安迷い箸」では、梅安が紀伊家の侍を仕掛けます。が、逃げ
ようとしたその時、後ろから物音が。なんと梅安が仕掛けている
ところを宿の女中に見られてしまったのです・・・

「さみだれ梅安」では、小杉十郎太が、また江戸に帰ってきてい
ます。小杉は大坂で、梅安の紹介で白子屋菊右衛門という香具師
の元締の世話になっていたのですが、大坂での暮らしに嫌気がさ
してきたのか、やけになって白子屋からの仕掛けの頼みを引き受
けてしまったのです・・・

梅安は仕掛けをする条件として、この世に生きていては大迷惑
な人としていて、それに関しては依頼を持ってくる香具師の元締
を信頼していますが、それが「あいつは悪だ!」というのも、
片側からの一方的な意見ということもあります。

代表例として、忠臣蔵の吉良上野介は「悪人」とされていますが、
彼の領藩では、名君の誉れたかく、領民からも慕われていたそう
です。

梅安自身が表の生活では庶民から尊敬される針医者で、裏では
暗殺者という2面性を持っていて、このテーマは「鬼平犯科帳」
でも長谷川平蔵がたびたび口にしています。

文庫のあとがきは池波志乃さんが書いていて、これもまた面白い
です。
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和田竜 『忍びの国』

2017-01-20 | 日本人作家 ら・わ
「忍者」といえば、世代によって第一に浮かぶのが
違ってくるんでしょうけど、ハットリくんであった
り、ショー・コスギさんであったり、あるいはニン
ジャタートルズとかナルトあたりですか。
あと「キン肉マン」にザ・ニンジャっていましたね。

もっと古いのになりますと猿飛佐助とか赤影とかですか。

この作品の舞台は戦国時代の伊賀。忍者の故郷ですね。
ちなみに、ハットリくんは伊賀でライバルのケムマキ
は甲賀で、伊賀と甲賀は、史実では別に敵対関係には
なかったそうですね。

織田信長が全国統一を着々と進めていく中、伊勢国の
領主、北畠具教が義息の信親に討ち殺されます。
信親というのは信長の次男で、北畠家に養子に入り、
具教を討ったことで父の信長に認めてもらえると思い
ますが、信長は褒めるどころか声もかけてくれません。
そして、「伊賀には手を出すな」と命令をします。

伊賀は領主という者がおらず、地侍という小領主が戦国
時代には六十六人いて、その中で有力な十二家が集まる
「十二家評定衆」が実質的な政治を行っています。
が、この十二家も仲が良いわけではなく、評定衆どうしで
たびたび戦が起こります。

地侍の下には「下人」という、これがいわば家臣のよう
なもので、ただし主従関係というよりかは、傭兵のような
存在。

さて、伊賀の隣国である伊勢の北畠具教が討たれたと聞き、
「十二家評定衆」では、伊賀は織田家と戦わず支配下に
なると宣言。
しかし、これが伊賀に足を踏み入れさせないための幾重
にも張り巡らされた罠だったのです・・・

無門という自称「伊賀一の忍び」は、安芸から「俺と
夫婦になれ」と、お国という女性を連れ帰ってきます。
ところが、無門はお国の尻に敷かれています。
この無門という一見あまりやる気のない伊賀者が地侍
同士の戦で活躍したところから「罠」が始まります。

「忍者」というと、目出しの覆面に黒い装束、手裏剣
に水の上を歩いたり壁を登ったり、とこんなイメージ
ですが、もちろんこれらもやるにはやりますが、実際は
現代で言う「諜報員」で、アメリカのCIA、イギリス
のMI6,または旧ソ連のKGBのような、ひらたくい
えばスパイがメインの活動ですね。
百姓や大工、または侍に扮して相手国に侵入し、情報
収集をしたり、ときには嘘情報を流布したりします。
地侍にとって下人とは将棋の駒のような存在で、それ
を承知の下人も地侍を裏切るのは当たり前。
生き残るためには味方をも欺きます。

よって、いくら下克上の戦乱の世とはいえ、戦場において
名乗らなかったり、または主君を背後から襲ったり騙し
討ちしたりすれば、やはり白い目で見られたりする時代に
あって、「伊賀者は武士にあらず」という評価だったそう
です。

ネタバレにならない程度にしておきますが、ラストの信長
と無門のシーンは思わずゾクッとしました。

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東川篤哉 『中途半端な密室』

2017-01-18 | 日本人作家 は
個人的でじつにどうでもいいことなんですが、
家の書棚がいっぱいになってしまいました。

あれは何年前でしたかねえ、文庫用の書棚を
作ろうとホームセンターで木材を買ってきて、
高さ180cm横45cm8段のを3つ作ったんですが、
1段に約30冊入るので、単純計算で1つの棚に
240冊で3つだから720冊・・・ずいぶん読み
ましたねえ。

さて、この作品は、作者のデビュー作含む初期の
短編集だそうです。
のちに、出版社の新人発掘企画で選ばれたのが
「本格デビュー」になるとのこと。

表題作の「中途半端な密室」では、婦女暴行事件
が連続して起こってる中、奇妙な事件が。市内の
不動産会社社長がテニスコート内でナイフで刺さ
れて死亡していたのです。周りを金網で囲まれて
出入りする扉は内側から鍵がかけられていて、
しかし、上空は屋根のない「中途半端な密室」
状態。すべて不可解なこの事件の謎は・・・

あとの4作は、岡山の大学生、ミキオと敏ちゃんと
ノリの3人がああだこうだの話。

この人の「ギャグミステリ」っていうんですか、
ただし、ギャグを散りばめていても肝心の謎解き
はちゃんとしているといいますか、病院の待ち時間
に読むのにすごく重宝しました。
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ピエール・ルメートル 『その女アレックス』

2017-01-13 | 海外作家 ラ・ワ
あれは2、3年前でしたか、すごく話題になってまして、
読みたい読みたいとずっと思ってたんですが、また例の
ごとく後回し。

海外では有名なミステリの賞を受賞、日本でもミステリの
いろんなランキングで1位とまあとにかくここまでハードル
上げてどうするんだって話ですが、読んでみることに。

この作品は、パリ警視庁の警部、カミーユ・ヴェルーヴェン
のシリーズ第2段ということなんですね。

文中でも、カミーユが捜査に戻るまでの葛藤が描かれている
のですが、それが第1作の物語になるそうです。

さて、文庫の帯に「読み終えた方へ、101ページ以降の展開は
誰にも話さないでください」とあり、この物語は全部で449ページ、
ってことは4分の3は書けないじゃん!

というのももっともな話でして、まあざっとあらすじを。

アレックスという女性が服屋に入ったり、食事をしたりして
いると、男の目線が。しかしアレックスはその男を知りません。

店を出て歩いていると、車が急に止まってアレックスは殴られて
車に投げ込まれます。

誘拐事件だと上司のル・グエンはカミーユに現場に行けと命令。
しかしカミーユは1年間の休業で職場復帰したばかり。
他に人がいないのでしかたなく現場へ。

目撃者によると、夜9時、白いバンから男が1人出てきて、女性
を殴って車に押し込んだ、と。

アレックスは目が覚めると、どこか倉庫のようなところ。
するとあの男が。

命だけは助けてほしいと願うアレックスに、男は「おまえが
くたばるところを見てやる」と一言。
そして狭い木箱に入れられて、ロープで宙に吊るされます。

一方、警察の捜査は少ない目撃情報や監視カメラで女性の
行方や男の正体を探します。

・・・「101ページ」はここまで。ここから「え?」という
展開になって、さらに「え!?」となって、「ええっ!?」
で、最後に「わーっ!」となります。喜怒哀楽が総動員。

なんといいますか、残酷な話ってあまり好きじゃないんですが、
不思議と読めました。というのも、ストーリーとは直接関係の
ない描写が独特で、例えば横に流してる髪型の男を「たった今
平手打ちをくらったような髪型」としてみたり、こういうところ
がショックを和らげるといいますか。

カミーユとル・グエンのでこぼこコンビも面白いですね。
カミーユはニコチン依存症の母の影響で身長が低く、一方
ル・グエンは背が高く横幅もあり、つまり太ってます。
 
カミーユの部下で一緒に捜査にあたるボンボンのルイ・マリアーニ
と、どうしようもないケチのアルマンもいい感じですね。


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安生正 『生存者ゼロ』

2017-01-05 | 日本人作家 あ
新年ですね。
今年もよろしくお願いします。

ここ最近、特に去年は時代小説ばかり読んでいて、たまには現代モノも
読まねば・・・と思って本屋で手にしたのがコチラ。

この作品は、第11回「このミステリーがすごい!」大賞の受賞作で、
この賞の受賞作は大賞はもちろん大賞以外の優秀賞や最終候補で出版
されたものはそれなりに読んでいますが、だいたい間違いないですね。
つまり「読んで後悔しない」ということ。まあそこは人によります
けどね。

北海道、根室沖の石油掘削施設から応答がなく、テロの可能性もある
ということで、自衛隊の廻田三等陸佐は数人の部下とヘリで現場へ
急行。そこは、職員全員が死亡していて、しかも原因がわからない
無残な死体が累々としている凄惨な現場。

ある研究所の職員、富樫は、ある朝突然、連行され、着いた場所は
首相官邸。そこで、石油掘削現場で正体不明の感染症が発生したと
聞かされるのです。

富樫は、かつて国立感染症研究所の職員で、若くして権威ある賞を
受賞するなどの超エリートでしたが、同僚の策略で研究所を辞職
し、アフリカ奥地で新種のウィルスを探す研究をしていて、そこで
妻と子を病気で亡くし、日本に戻ってきたもののかつての輝きは消え、
どうやら心の均衡のためクスリに手を出している様子。

石油掘削プラットフォームから戻ってきた廻田と部下は、一時隔離
されています。

富樫は原因究明のため施設で研究をしていたところ、2週間ぐらいで、
隔離されていた自衛隊員は発症の恐れ無しと判断され退院、どうやら
政府が終息宣言をしたようで、解明に頑張っていた富樫はお払い箱に。

八か月後、廻田はふたたび北海道へ。しかし今回は洋上ではなく、内陸
の標津町。廻田はこの間、部下の自殺があり配置換えで中央情報隊に。
標津町に行ってみると、そこはあの石油掘削現場で見たのと同じ症状
で人々が死に絶えていて・・・

首相官邸の緊急会議に呼ばれた廻田は、政府の無策ぶりにあきれはて、
自衛隊に戻ると、上層部に呼ばれます。そこで、自衛隊独自で情報収集
と原因究明にあたるとして単独捜査を命令されます。
一方、研究所から追い出された富樫はふたたび官邸に呼ばれますが、
富樫はもはや常軌を逸している様子で、挙句これをマスコミにバラして
やると飛び出していきます。しかし、富樫はコカイン所持と仕様の疑い
で指名手配に・・・

そうこうしているうちに、北海道東部では謎の感染症が拡大中。
はたしてこの正体は。富樫の妻が死の直前に口にした「パウロの
黙示録」とは・・・

読み始めたら一気に物語に引き込まれて、ページをめくる手が
止まらないぐらいの勢いで大興奮のまま読み終えました。
アドベンチャー系の小説はフォーサイスやクィネルなどは好きで
読んでいましたが、これが日本人作家の作品で日本が舞台と
なると、どうも迫力に欠けるというかそういう先入観があったの
ですが、服部真澄「龍の契り」「鷲の驕り」「ディール・メイカー」
の初期3作を読んだときにその考えが一変しました。
この『生存者ゼロ』は、そのとき以来の衝撃です。

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