晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

山本周五郎 『青べか物語』

2014-11-30 | 日本人作家 や
これも、入院中に読んだ本。

なんとも不思議な小説。文中に登場する「浦粕町」という
”根戸川”のもっとも下流に位置する漁師町、とあるのですが、
これは作者が昭和のはじめごろに住んでいた千葉県の「浦安」
が舞台。

まあ、あんまり浦安を意識しないで、浦粕をあくまで架空の町
と思って読んだほうがいいですね。

ちなみに、青べかとは、「べか舟」という一人乗りの平底舟で、青い
ペンキが塗ってあり放置されていた舟を”私”が買った、というところ
から話ははじまります。

舞台の浦粕、浦粕の住人が、なんといいますか、「指輪物語」に出て
きそうなといったらいいんでしょうか、なんとも不思議な、独特の
価値観、世界観の中で生きていて、”私”は住んでいた数年後と、
三十年後に浦粕を訪れるのですが・・・

「小説という手法を排除した作品」という紹介のされかたをして
いますが、とにかく、読み終わったら不思議な気持ちになります。

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山本周五郎 『五瓣の椿』

2014-11-28 | 日本人作家 や
さて、長い間入院していたわけですが、「御宿かわせみ」といった短編
のシリーズものは随分読みました。
が、たくさん読んだので、短編の話ひとつひとつを思い出すのが・・・

というわけで、長編をいくつか。それも全部、山本周五郎。

まあ、未読な本は部屋の本棚にいくつかあったんですが、こちとら入院してて
家に帰れず、親に頼んで持ってきてもらったのですが、どれが未読か既読かなんて
ゴチャゴチャしてて分からず、とりあえず「山本周五郎を持ってきてください」と
お願い。

そんな一冊。

この作品は数年前にNHKでドラマやりましたよね。うっすら覚えてます。

江戸、本所の亀戸天神にほど近い白川端というところにある「むさし屋」
の寮(別荘)が火災、中から3人の焼死体が発見されます。
「むさし屋」は日本橋の薬種屋と油屋で、そこそこの大店。

見つかった遺体は、むさし屋の旦那、喜兵衛とその奥さん、そして娘の
おしのとみられています。

さて、この火事のちょっと前ですが、むさし屋の本店から、喜兵衛と
おしのが白川端の寮にやって来ます。しかも喜兵衛は重病で戸板に
載せられて。
じつは喜兵衛と奥さんは別居中、喜兵衛はむさし屋の本店で仕事があり、
娘のおしのは病気の父の看病のため本店に、奥さんだけが白川端の寮に
女中と住んでいました。

具合が悪くなり、自分の命も短いと悟った喜兵衛は、寮に住んでる奥さんに
話があると、娘のおしのに運んでもらうのです。

そして、白川端の寮で親子3人がひさしぶりに揃った夜、火事に・・・

それからしばらく経って、むさし屋の手代、徳次郎が手紙をもらいます。
その手紙の差出人の”女性”のもとへ行って、何か話し、徳次郎が
亡くなった旦那から言われていたおしのへ残した金をその”女性”へと
渡し・・・

そこから、江戸で、殺人事件が連続して起きます。被害者はいずれも男性。
死体のそばには決まって椿の花びらが一枚・・・

この連続殺人を捜査する八丁堀の与力は犯人を見つけ出せるのか・・・
「五人殺すまで待っててほしい」とはどういうことか・・・

なんとも悲しい話です。
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入院してました

2014-11-20 | Weblog
私事ですが、9月のはじめから11月の半ばまで
およそ2ヵ月半、入院しておりました。

その間、病院のベッドで読んだ本のいくつかの
内容を思い出し、投稿していきたいと思います。

10冊ぐらい読んだかな・・・


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