Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

秋です

2008-09-27 23:48:34 | Weblog
涼しくなってきた。そろそろ長袖を着たほうがよさそうだ。

昨日から統計学の講義の後半戦が始まる。商学・経営学を学ぶ学生にとって,将来使う可能性が高い手法は,何といっても回帰分析だろう。しかし,統計学の文系向け入門書を見ると,単回帰までしか記述されていないケースが多い。確かに線形代数や微積を使わずに重回帰を教えるのは簡単ではない。本講義で教科書に指定している南風原『心理統計学の基礎』では重回帰を扱っている。ただ,そこで採用されている幾何学的な説明が,わが受講者たちにどこまで受け入れられるか…。

2年生向けゼミでは『数学で犯罪を解決する』を読み始める。この本は,犯罪捜査という誰もが興味を持てるテーマに,様々な数量モデルを紹介している。文系学生に数量分析を学習する動機づけにならないかと考えて採用したが,学生たちに第1章の感想を聞いても,うーん…と唸るだけだ。まぁ,徐々になじんでいってもらうしかないんだが・・・。なお,この本では,数式が詳しく説明されているわけではなく,式に一部誤植と思われる箇所があることから,初学者より,ある程度心得がある人に向いているのは間違いない。

数学で犯罪を解決する
キース・デブリン,ゲーリー・ローデン
ダイヤモンド社

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今日は引っ越しで積み残した荷物を,新しい職場まで車で運ぶ。研究室の書架に本を並べてみるが,段ボールにして10箱ほどがあふれることが判明。本棚があと2つあれば何とかなるんだが・・・。授業の準備,調査や実験の準備,セミナーや学会・・・ それとともに,本を買ったり出張したりする「手続き」を新たに覚える必要がある。この10月はかなりヤバい月になりそうだ。