不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

チーズの物語~苺たちの沈黙

2021年01月21日 | クアトロ・スタジオーネの話

名作「羊たちの沈黙」の中で、クラリスはレクター博士に告白する。
「朝方、仔羊の悲鳴で目が覚めたの」
「牧場に行くと叔父が仔羊を殺していて・・・」
「逃がさなきゃと思って柵を開けたのに、仔羊たちは逃げないの」
「とっさに近くの一匹を抱えて逃げたわ、でも重くて」
叔父はラム肉のために、をしていただけなのだが、幼いクラリスには、訳もなく仔羊たちが殺されていくように映ったのでしょう。
そして「助けたいのに、助けられなかった」という事実が、彼女の精神的トラウマとなる。

クアトロのお客様はクアトロの父に告白する。
「今日はイチゴの日とクアトロは宣伝していたわ」
「あのいばらキッスと云う美味しいイチゴを使ったデザートを食べたいと思ってクアトロに行ったの」
「すると、もうイチゴのメニューが消えていて食べられなかったの」
クアトロは、緊急事態宣言を受け不要不急の外出を控えたため、いばらキッスを仕入れに行けなかったのだが、お客様には訳もなくイチゴのデザートが消えていったように映ったのでしょう。
そして「食べたかったのに、食べられなかった」という事実が、お客様の精神的トラウマとなる。

しかしクアトロは、バスク地方の名産の羊のチーズからなる「プティ・アグール」を用意していた。
この羊のチーズの美味しさは、きっと沈黙の内にいばらキッス・ショックを癒やしてくれることだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする