伊賀市、旧阿山町玉瀧地区の中心部、玉瀧交差点近くに残って居た茅葺き民家。
玉瀧は旧阿山町の最北東端に位置し、小高い丘陵となだらかな棚田の織りなす鄙びた日本の原風景が色濃く感じられる田舎・・・・、僕などはこの景観の中に自分の身を置く度に強い充実感を覚える。
なだらかな斜面を登っていくと生垣越しに片妻入母屋、片側に独特な膨れ妻を持つ茅葺き屋根が見える。
田舎では当たり前の屋敷だが右手には納屋、左手には新しい離れ屋、中央に一際大きい主屋が建つ。
正面入り口辺りから・・・、良く手入れされた庭先奥の母屋は四周を桟瓦葺きの下屋に・・・・・、向かって右手に一段高い桟瓦の落ち棟を設け、その上に右妻を独特な、落ち棟に被さる様に突き出した妻を持つ茅葺き屋根を載せている。
左妻は寄せ棟と変わりな無いほどになだらかな稜、小さな破風を持つ入母屋・・・・棟仕舞いは丸竹の組み合わせ。
この屋根もそろそろ葺き替え時期を迎えて居る。
撮影2013.5.5