山深い奈良県東部、三重県境に近い室生は太古の火山活動によって形成された山と渓谷の続く幽邃なところ。
奈良市街から車で走っても約1時間ばかし、やっぱり隠れ里の感が強い幽玄の里。
全国的に知名度の高い古刹室生寺が谷を流れる室生川東斜面に伽藍を並べ、其の対面斜面に室生の集落が斜面に広がる棚田の間にしがみ付く様に建ち並んでいる。
室生寺門前には何処の有名観光地でもそうで有るように土産物屋、食堂などが軒を連ね其の背後斜面に有る棚田集落には気付くことが無い。
室生集落には室生寺山門前を通り過ぎU ターン気味に右折、一気に高度を上げて集落の中ほどに着く。
この辺りには集落の公民館やお堂が有って駐車も可能,しかしながらこの辺りでは眺望も望めなく,付近の棚田も見づらい。
一山西にある榛原赤埴の「仏隆寺」から室生寺に通じる室生古道を登って行くと高台に出て西光寺辺りから見下ろす室生の里はとても素晴らしい。
棚田は近年随分と減り、耕作放棄や転作も進みその規模は小さいがこの素晴らしい景観と共にいつまでも残っていて欲しいものです。
撮影2010.7.18