愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

旧加茂町橋の本 西念寺地蔵菩薩石仏

2011年04月17日 | 石仏:京都

我が山城盆地を貫いて流れる木津川は伊賀方面から西流して笠置、加茂を過ぎ、木津辺りで大きく蛇行、北流して宇治川や桂川と合流、やがて淀川となって大阪湾に注ぐ。

加茂町の当尾(とうのお)は石仏ファンにとっては垂涎の地で多くの石仏が野辺の傍らに佇む地として名高かく、訪れる人も多い。

そんな加茂町の木津川を挟んで北岸一帯に広がる地域は瓶原(みかのはら)と呼ばれ古代、恭仁京(くにきょう)が造営された土地として良く知られているが、訪れる人とていない長閑な田園地帯が広がっています。

<恭仁京三条大路跡だと云われる集落道・・・橋の本集落の佇まい>

恭仁京 の三条大路の南端、木津川沿いに小さな「橋の本」集落があって、往時ここに恭仁京古橋が架かっていたと云う、いかにも歴史深い土地です。

集落内の出合いの辻には朱雀の井戸と言うなにやら、この地の古い歴史を彷彿とさせる六角井戸が残されている。

この出会いの辻から少し西の方に行くと西念寺と村墓がが同居している。

墓地の中央辺りに質素な地蔵堂が建てられ弘安四年(1281)銘の有る,いかにも立派な等身大の地蔵石仏が立っている。

ちょっと失礼して前の供台を移動、全身像を・・・・。

二重後背を持ち、大きく張りの有る蓮座上に立つ総高188cm像高155cmの通常型地蔵菩薩立像。

すらりと伸びた体躯、流れるような衣文も素晴らしく、・・・・

顔容にも生気がみなぎり力強く、鎌倉期の特徴を良く表している。

この年2度目の蒙古襲来があった。

撮影2011.3.4