愛しきものたち

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奈良市 円成寺(えんじょうじ)の石仏

2006年12月22日 | 石仏:奈良

奈良から柳生へ向かう道筋に忍辱山(にんにくせん)円成寺(えんじょうじ)という古刹があって、かの運慶が25歳頃に刻んだ第一作の 国宝・大日如来像が安置されていることで知られている。

道路左側の木立ちのなかに浄土式庭園の小さな池があり、桧皮葺きの楼門、舞台付寝殿造りの阿弥陀堂(本堂)は共に重要文化財の遺構であり、小さな春日堂・白山堂も日本最古の春日造り社殿として国宝に指定されている名刹です。

本堂に向かって右側の小さな社の奥に、三体の石仏が正面を向いて並んでいる。

右から、阿弥陀坐像、地蔵立像、そして左には、ほぼ丸彫りに近い地蔵坐像石仏の三体で、特に左端の地蔵の顔はおどけているようにも見えて親しみやすい顔をしている。

右端の阿弥陀坐像石仏は舟形光背を背負う定印の阿弥陀で、頭上の光背にキリークの梵字が刻まれ、二重連弁の上に座す天文十九年(一五五〇)、室町末期の像立。

中央の、地蔵立像石仏には永禄元年(1558)、左端の地蔵坐像石仏も同時期の像立だと考えられています。

左端の阿弥陀が一番大きくて約1m強、ちょっと苦笑いしているような面相、500年ばかしもこうして3人1組で立っていると苦笑いでもしたくなるのかな??。

撮影2006.11.12

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