愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

旧加茂町 長尾の阿弥陀如来磨崖石仏

2006年12月14日 | 石仏:京都

前回紹介の、たかの坊地蔵から、浄瑠璃寺方面に少し上っていくと道路が大きくカーブしている辺り左手のガードレールに長尾の阿弥陀如来の表示板がある。



石仏自身は対面する山の斜面の上方に有って、車で走っていると間違いなく見逃してしまうような頭上位置にあります。


長尾の阿弥陀如来磨崖石仏といわれている石仏で、山の崖からせり出した瓜型の高さ2mばかしの石の正面を上方の角を取った角型に彫りくぼめ、大きな蓮弁の上に座す、阿弥陀如来を半肉彫りにしている。



像高76cmの定印を結ぶ阿弥陀如来で、徳冶2年(1307)の銘があり鎌倉期の像立、磨崖石仏であるのに笠石を頭上にいただく珍しい姿です。


像の頭をかすめて斜めに大きな割れ目が走っていているのが気にかかるが、割れて落ちてくるという事はなさそうです。


像立当時はどのような状況だったのかはわかりませんが、今見ている限りでは何故あんな場所に石仏をと考えてしまいます。



この石仏の少し左側の道路わきには割れてしまって一部無くなってしまった三尊石仏?がある。



中尊は如来のように見えるが定かではない、しかしこの石仏にも花が手向けられ近所の人たちが大切に信仰しているのがわかる。


兎に角この、当尾の地は石仏とは切り離せない土地のような気がする。


撮影2006.12.01


MAP