柳生坂原は般若寺から国道369号線で柳生に向かう途中の集落で、一帯は柳生街道周辺にあって、石仏が多いところとして知られている。
今回は、この辺りで余り知られていない、野の仏を訪ねてみた。
一体は、国道が大きく蛇行した白砂川を二度めに越える小さな橋の西側の田圃の畦道にある。
写真の様に木立の影に大きな石が地中から顔を出しており、その東面に阿弥陀如来石仏を舟形光背の中に半肉彫りにしている
像高は約4~50cm、彫りは稚拙ながら周りの風景によく溶け合っていて野の仏としての魅力満点の阿弥陀磨崖石仏である。
今は訪れる人もなく野良仕事帰りの人が手を合わすのみかの様なたたずまいです。
もう一体は、集落の入り口辺に有る木立の裏側の小笹の茂みの中の大きな岩に相体地蔵と思われる石仏が四組、全て長方形の堀窪みの中に半肉彫りにしている。
像高は全て約30cm、拙い彫りながら野趣にとんでいる。
地元の人の話だと昔この磨崖石仏の前に古い街道が通っていて、多分道中の安全を願った地蔵さんであろうという事でした。
撮影2006.3.5