愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

平群町椣原(へぐりちょう、しではら)の勧請縄

2006年06月12日 | 勧請縄:山の神:野神:人形道祖神

 

奈良県平群町椣原は、生駒山と矢田丘陵にはさまれて、竜田川が北から南へと流れるなだらかな谷地で、近鉄生駒線がそれに沿う様に走る。

椣原は、近鉄生駒線の元山上口駅から、国道168号線を少し北に向かう。

やがて、椣原橋を渡り金勝寺の山門に出る、その山門の前に旧集落が竜田川沿いに何軒かあり、軒先の道を辿っていくとやがて勧請場に出る。

近鉄生駒線が竜田川をわたる所、車窓からはたぶん手に取るようにこの勧請縄が目に飛び込んでくる事だろう???。

線路に平行して竜田川の龍淵をまたいで掛けられた勧請縄は、大地に潤いを与え、雨を呼ぶ龍を形どった、男綱と女綱が縒り合わされ和合の形になっているという。

リアルな形の♂のシンボルが縄の中央にあり、両側に吊り下げられているのは、両足を現していると近所のおじさんから聞きました。

綱藁は40mの男綱と12mの女綱を撚り合わせ、♀のそれも、妙にリアルに勧請杭に巻きついた形でみられる。

いずれにしても、水神信仰に豊作を祈願する農耕儀礼と、子孫繁栄を願ってのものと考えられています。

このあたりは行基が金勝寺を創建の時に、竜田川の竜穴に住んでいた竜を守護神として祀ったところだといわれていますが、今はこのあたりの竜田川も水が汚れてよどんでいて、龍が住む地としてはかけ離れた地になっている。

撮影2006.5.28

場所はここ