Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

岡原慎也指揮者デビューコンサート批評 後編(No.1947)

2011-12-01 23:38:15 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 岡原慎也から「批評書けとらんやん!」と叱責を受けた演奏会批評の後編である。聴いてから半年までは経過していないが、「遅れ遅れの批評が掲載されがち」な月刊誌でもここまでは遅れない。ブログは毎日更新できるじゃん。この責任は全て私高本にございます。言い訳は本日号の末尾に(泣


 トップは

清水里紗 の モーツァルト第9番変ホ長調「ジュノム」K271


  「ウィーン移住前のモーツァルトの最高傑作」だと私高本は信じている曲だ。清水は見たところ相当に若い。おそらく中学生? 高校生? (違いがわからなくなったのは私高本が年食って当該年齢女性の「年齢」に興味失ったからです。ハイ)
 しかし「出す音」は「モーツァルトの要求」に沿った「軽やかでいながら弾んだ音色」だ。フォルテ方向の音量は(後の2人を聴いた後では)不足していたが、これは年を重ねる毎に強くなる。誰もが恐れる「第3楽章の中間部のメヌエット」のテンポ設定も(年齢からすると)信じられないほど滑らか! 将来が楽しみなピアニストがまた1人聴けた喜びはうれしい限りである。
 2番手は

神永強正 の モーツァルト第17番ト長調K453


  個人的には、最も感銘を受けた演奏。神永は「全てを指揮者`= 岡原慎也」に委ねる。テンポもダイナミクスもアーティキュレーションも! 普通「そこまで信じていいの???」と言うレヴェル。信じられないほど「囁くピアノ」に「囁くオケ」が応える様は圧巻だった。グルダやブレンデルの録音を遥かに上回る「コンビネーションの良さ」が聴けたことに、神永と岡原に感謝!

 3番手は

鈴木かずこ の ベートーヴェン第2盤変ロ長調作品19


  ピアニズムははっきり鈴木が3名のソリスト中群を抜いている! 但し「指揮者 = 岡原慎也」を(神永ほどは)信じていない。「オケを被せられないか?」の不安が強いのだろう。ベートーヴェンが「ピアニッシモ」と指示している箇所も左ペダルは決して用いずに「ダイナミクスはフォルテ方向に偏った」演奏となった。おそらく、過去に協奏曲演奏経験が豊富なのだと感じる。大概の指揮者が無神経にかぶせてくるからなあ、、、
 「演奏経験」も良し悪しである。「岡原慎也が指揮者デビュー」と言うので「過去の忌まわしい記憶が蘇った」のかも知れない。神永のように「煮ても焼いても構いません」状態ではなく、「ソロが必ず浮かび上がる奏法」に徹した。
 極めて聡明なピアニストなので、次回岡原慎也と合わせる時は格段の向上がある、と信じる。


【言い訳】
  私高本はバカである。これほど素晴らしい演奏を、岡原に、鈴木に、神永に、清水に聴かせて頂いたにも関わらず、5ヶ月以上も「批評のクロージング」が出来なかった。その原因の全ては「私高本の猫頭」である。もう少し具体的に言えば

ベートーヴェンピアノ協奏曲第2番がわかっていなかった!


に尽きる。楽譜も持っているし、事前に読んで行ったのだが(モーツァルトの2曲並みには)全く理解出来なかった。なぜか?


モーツァルトピアノ協奏曲は「川上敦子のソナタ全曲演奏会」実行時に精査していたが、ベートーヴェンはきちんと読んでいなかった


に尽きる。鈴木さん、岡原さん、ごめんなさい(泣

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