ピアノ誕生の瞬間の音から最新ピアノの音を聴かせてくれた 小倉貴久子
世界に3台しか残存していない「クリストフォリのピアノフォルテ」のコピー機から、2025年現在「最新のコンサートグランドピアノメーカー=ファツィオリ」までを「実際の音」で聴かせてくれた 小倉貴久子。
クリストフォリのフォルテピアノは「チェンバロより小さな音を出す為の楽器
との説明があったが、実際の音量は「弱く弾く」とチェンバロよりも小さいのである。但し、
弱音で弾くと「アクション機械音が楽音よりも大きい 中音&高音」
なのである。スカルラッティ がチェンバロ家庭教師を務めていた スペイン王妃がクリストフォリのフォルテピアノを所有していたことは明らかなのだが、「スカルラッティ作曲フォルテピアノ曲」は見つかっていない。
「クリストフォリ時代フォルテピアノに名曲皆無」である。フォルテピアノ名曲誕生は「ハイドン1775年以降」「モーツァルト1772年以降」と考えられている。何故か?
「フォルテピアノの表現力が最大化した=1772年以降のウィーン」だから
ヴァルターだったのか? シャッツだったのか? それはわからない。だが、「クリストフォリのフォルテピアノは弱音で、チェンバロに敵わない」であった。それを「実際の音」で聴かせてくれた 小倉貴久子 & チェンバロ製作者=久保田彰 に感謝するばかりである。
素晴らしい演奏会であった。
出来れば、小倉貴久子所有の ヴァルターモデル:メーネ復元フォルテピアノで1曲(1楽章でも良い)聴かせてもらえれば、最高であった。
次回も期待しているので、500円割引の前売りチケット購入した。