「批評」のブログ記事一覧-Piano Music Japan
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Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

小倉貴久子リサイタル2025.03.05批評(No.3044)

2025-03-19 19:38:29 | 批評

ピアノ誕生の瞬間の音から最新ピアノの音を聴かせてくれた 小倉貴久子

  世界に3台しか残存していない「クリストフォリのピアノフォルテ」のコピー機から、2025年現在「最新のコンサートグランドピアノメーカー=ファツィオリ」までを「実際の音」で聴かせてくれた 小倉貴久子。

クリストフォリのフォルテピアノは「チェンバロより小さな音を出す為の楽器

との説明があったが、実際の音量は「弱く弾く」とチェンバロよりも小さいのである。但し、

弱音で弾くと「アクション機械音が楽音よりも大きい 中音&高音」

なのである。スカルラッティ がチェンバロ家庭教師を務めていた スペイン王妃がクリストフォリのフォルテピアノを所有していたことは明らかなのだが、「スカルラッティ作曲フォルテピアノ曲」は見つかっていない。

  「クリストフォリ時代フォルテピアノに名曲皆無」である。フォルテピアノ名曲誕生は「ハイドン1775年以降」「モーツァルト1772年以降」と考えられている。何故か?

「フォルテピアノの表現力が最大化した=1772年以降のウィーン」だから

  ヴァルターだったのか? シャッツだったのか? それはわからない。だが、「クリストフォリのフォルテピアノは弱音で、チェンバロに敵わない」であった。それを「実際の音」で聴かせてくれた 小倉貴久子 & チェンバロ製作者=久保田彰 に感謝するばかりである。

素晴らしい演奏会であった。

出来れば、小倉貴久子所有の ヴァルターモデル:メーネ復元フォルテピアノで1曲(1楽章でも良い)聴かせてもらえれば、最高であった。
次回も期待しているので、500円割引の前売りチケット購入した。
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新国立劇場バレエ:コフレ初日2025.03.14批評(No.3042)

2025-03-17 18:30:02 | 批評

「群舞は難しい」を実感した「コフレ」

  1. フォーキン振付:ストラヴィンスキー作曲:「火の鳥」
  2. フォーサイス振付:シューベルト作曲:精確さによる目眩くスリル
  3. ランダー振付:ツェルニー作曲リーサゲル編曲:エチュード
のラインナップだった「コフレ」。
  1. 1910年当時パリ聴衆を驚かせたフィナーレの大群舞 → フォーキン振付:「火の鳥」
  2. 1996年当時フランクフルト聴衆を驚かせた「5名ソリストだけ」の超絶技巧 → フォーサイス振付:精確さによる目眩くスリル
  3. 1969年デンマークにて放送された版が決定版 → ランダー振付:エチュード
が魅力の3本。

終演後の聴衆反応は「スリル」が圧倒的なブラヴォーの嵐、次が「火の鳥」、「エチュード」はわずか1つのブラヴォーに疎の拍手

で、拍手もせず退場した聴衆が4階には複数いた「エチュード」終演時。女性主役
  1. 小野絢子
  2. 根岸祐衣
  3. 直塚美穂
  4. 米沢唯
  5. 木村優里
は全て見応えあったのだが「主役の存在感」が作品に拠り、大差があり

スリル > 火の鳥 >>> エチュード 「振付自体の魅力の差」が聴衆反応


火の鳥、スリルは盛り上がったのに、エチュード終演が呆気なかったコフレ。プログラム順が逆の エチュード → スリル → 火の鳥 の方が良かった、と感じる。プログラミングのミス、と感じる。 火の鳥のフィナーレは女性群舞28名男性群舞26名に見えた。1910年パリ聴衆には大受けしたのだが、イーグリング振付「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」、ライト振付「白鳥の湖」などを毎年目にしている新国立劇場聴衆には「衣裝は美しいが動きが少ない」に映る。「火の鳥=小野」の踊りは鮮やかなのだが、「王子」「王女」「魔王」の存在感が低く、「小野だけが群舞に埋もれている」感が強かった。
スリルは、根岸、直塚、米沢、速水、渡邊 5名ソロだけで全曲踊る。10分を軽く越す時間を「ソリストだけ」が踊りまくるのは圧巻。
エチュードは、「群舞の大きな素早い移動」がテーマ。だが、それだけでは観ていて楽しさが湧いて来ないのだ。舞台上の人数も少なく、「シルフ」3人は、始めの方でチョロっと踊っただけで最後までそれだけ。また、音楽が極めて希薄で、ピッコロと木琴が始終カンカン鳴るだけであった。編曲者の音楽的能力が皆無に近かった。  終曲まで座席に座ってくれていた新国立劇場聴衆の辛坊強さに感謝する。

コフレ初日は聴衆から「素晴らしい出来で再度観たい」人が続出して、私高本帰宅時には、翌日夜Aキャストのチケットが売れまくって、C D券のみ1桁、になっていた。初日は4階は空いていたので、下階で観た人が「上階でも良いから再度観たい」ほど出来が良かったのである > スリル&火の鳥
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新国立劇場「カルメン」2025.02.26初日批評(No.3032)

2025-02-27 15:37:47 | 批評

アンサンブルを引っ張り5重唱&3重唱を新国立劇場「カルメン」史上最高に導いたフラスキータ=冨平安希子+デスピノーサ指揮

  
  これまでの新国立劇場「カルメン」で第15曲5重唱、第20曲3重唱が最も聴き応えがあった公演となった。冨平安希子 は初めて聴くソプラノだが、既に二期会「ルル」主役を歌ったソプラノ。二期会講師も務めているので、若手では無い。これまで歌ったフラスキータとは別格の出来栄えであった。指揮=デスピノーサの棒の力が大きかった、と感じる。


  ビゼー「カルメン」は人気オペラで、1999年から4人の演出家に拠り新国立劇場で上演されて来た。

  1. クーン 1回(1999)
  2. マッティーア 2回(2002,2004)
  3. 鵜山仁 4回(2007,2010,2014,2017)
  4. オリエ 2回(2021,2025)

クーンは指揮者であって演出家では無かった。カラヤンと同じである。ブーイングの嵐であった(泣
マッティーアと鵜山は「まあまあ」の出来。
オリエは2021年初日は 新国立劇場カルメン としては22年ぶりにブーイングの嵐が吹き荒れた。クーン演出は再演されなかったのに、オリエ演出再演となった。


新国立劇場カルメン は、主役3名は「ヨーロッパオペラハウス級」ソリストを招聘する。皆一定水準のソロとデュオを歌う。ミカエラ以下の歌手は日本人起用。扱いが全く違い、前回までは『完全に脇役』扱い。特に酷かったのが、オリエ2021年。ミカエラのアリアで、合唱団員の足音=雑音を轟かせ、妨害。演出家ブーイングの嵐、となった。合唱団=騒音発生源 の演出だった。
  今回は、オリエ が再来日しての、「改訂版演出」となり、合唱団=合唱曲を歌う人たち の通常の扱い。オリエもカーテンコールに出てきたが、指揮者=デスピノーサ より、拍手が減ったが、ブーイングは無し、ブラボーが小さく1つ。但し、幕が降りると即拍手が鳴り止み、客が立ち上がり客電点灯。演出が見応えが無かったからなあ。

女性工場労働者無し、カルメン喧嘩シーン無し、闘牛士がエスカミーリョたった1人、大道具はパイプだけ オリエ演出は今回も受けなかった


最後に冨平安希子インタビューにリンクしておく。興味ある人はご覧下さい。夫=冨平恭平 = 新国立劇場合唱団次期チーフ合唱指揮者です。
冨平 恭平/安希子インタビュー(第124回定期演奏会を前に) | 鎌倉交響楽団





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大隅智佳子主催&主演 チャイコフスキー「エウゲニー オネーギン」2025.02.19批評(No.3031)

2025-02-26 16:00:28 | 批評

新国立劇場チャイコフスキーオペラ並み歌唱を実現した 大隅智佳子「エウゲニー オネーギン」


  かつしかシンフォニーヒルズ小ホールで開催された 大隅智佳子主催主演「エウゲニー オネーギン」。予算も極めて小さく、ホールの広さも限られている中で、標題通りの歌唱を見事に聴かせてくれた。かつしかシンフォニーヒルズ小ホールの前列7列を取り払うと、(絨毯敷きではなく)ニスで仕上げられた板敷きとなっており、これまで聴いた小ホール中、最高の響きであった。響く小ホール公演だったので、新国立劇場オペラハウスよりも客席に声が浸透したのは、有難い限りである。


チャイコフスキー「エウゲニー オネーギン」は「作品24」で出版された為、誤解され易いが、ヴァイオリン協奏曲作品35 & 交響曲第4番作品36 の次の作品であり、チャイコフスキーの人気が上昇真っ只中の作品である。それまでのオペラが不評かつ自分自身でも満足出来なかったチャイコフスキーは「エウゲニー オネーギン」でワーグナーを見習い「チャイコフスキー自身台本」にして、成功を収める。タイトル=オネーギン であるが、オネーギンが主役なのは第2幕だけ。両端幕=第1幕&第3幕は タチヤーナ が主役、第3幕で精錬された淑女となるタチヤーナを、第1幕でどう描くか? が大きな焦点だが、大隈 と 演出=原純 は「田舎っぽい垢抜けない女性」に描いた。

タチヤーナ「第1幕 と 第3幕」の余りの「都会ぶり変身の鮮やかさ」が 衣装 + 歌唱 で十全


であった。第1幕タチヤーナは、田舎っぽさが抜けきれていない設定。
新国立劇場「エウゲニー オネーギン」は ベルトマン演出で、第1幕のタチヤーナを可憐に都会センスを有した女性に描くのと対照的。ベルトマン演出は「なぜオネーギンは、第1幕でタチヤーナの恋の申し出を断るのか?」が解らない。原純演出では「田舎くさい」から、と判る。


 ご覧頂きたい。
2025.02.19 大隈智佳子「エウゲニー オネーギン」
     
  1. オネーギン  :  ヴィタリ・ユシュマノフ 
  2. タチヤーナ   : 大隅智佳子
  3. レンスキー  : 内山信吾 

2021.04.04-04.11 新国立劇場「イオランタ」
     
  1. エブン=ハキア  :  ヴィタリ・ユシュマノフ 
  2. イオランタ   : 大隅智佳子
  3. ヴォデモン伯爵  : 内山信吾 

 主要3役が新国立劇場「イオランタ」と同じなのである!

新国立劇場と同じ予算があるハズも無い。大道具無し、小道具は椅子と卓上照明器具のみ、オーケストラは弦楽器2-2-2-2-1とピアノ(=管楽器全部!)だけである。ピアノ蓋は(聴衆に向けてでは無く)舞台に向けて開けている。オケ演奏はひたすら「歌い易く」。原田太郎指揮はソリストだけでなく、合唱も歌い易いように聴こえた。第3幕冒頭の有名な「エウゲニー オネーギンのポロネーズ」はオケ定期で何度も聴いているので、色彩感不足を感じたが、歌っている間は「歌中心」なので色彩感不足は忘れられた。


 大きな舞台で、小型編成オケでいいので、管楽器指定本数で 大隈智佳子主演+原純演出+原田太郎指揮「エウゲニー オネーギン‘を聴ける日が来れば、有り難い限りである。
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新国立劇場「さまよえるオランダ人」2025.01.22批評(No.3005)

2025-01-22 23:47:01 | 批評

タイトルロール=オランダ人=ニキティン降板なので、当日券派は 超要注意の 新国立劇場「さまよえるオランダ人」!

う〜ん、ブーイングも出ていないし、特に悪い公演では無いのだが、私高本は満足行かなかった。代役=河野鉄平 の声量不足が原因である。3幕終曲の3重唱でも、ゼンタ=ストリッド と エリック=ストートン に完全に声量負けしており、2重唱に聞こえる瞬間さえあった。前回2022年新国立劇場同じシュテークマン演出「さまよえるオランダ人」で主役を歌った実績があるので、支持する意見も散見されるが、私高本は「つまらない演奏でS券価格の価値が無かった公演」の1つであった。ワーグナー「さまよえるオランダ人」は、オランダ人が満足出来ないと、オペラ全体が満足出来ない。「カルメン」「椿姫」「蝶々夫人」並みである。当日券派はインターネットだけでなく、開演直前に電話で問い合わせた方が無難である。ニキティン出演を確認して欲しい。
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新国立劇場「くるみ割り人形」2024-25全主役5キャスト批評(No.3004)

2025-01-18 15:50:26 | 批評

リフティングされると体が硬直する廣川みくり


  前回の新国立劇場「くるみ割り人形」で全主役&全主要脇役批評した 当ピアノミュージックジャパン。新国立劇場「くるみ割り人形」2023.12-2024.01全主役キャスト&全主要脇役キャスト批評(No.2792) - Piano Music Japan
  今回は、主要脇役は諦めて、主役のみ全5キャスト観ることにした。理由は「前回観て特に良いとは思わなかった脇役キャスト」を改めて観たいとは思わなかったからである。今回が初キャストの主要脇役は全て観て、の批評である。(雪の結晶ソロ1組を観なかった)


当初スケジュールは以下の通り。

  1. 12/21夜
  2. 12/22夜
  3. 12/26昼
  4. 12/26夜
  5. 1/4昼

  前回最も見応えあった 池田奥村組を最後に観て、と思ったからである。


12月の4公演を観て。順に、木村組、柴山組、廣川組、小野組 である。う〜ん、プリンシパル3名は見応えあるのだが、廣川の動きが ソロは良いのだが、デュオがはっきり見栄えが悪い。1回では、はっきりわからなかったので、もう1回見ることにして、1/4夜廣川速水組を追加した。観た公演は以下の通り。

  1. 12/21夜
  2. 12/22夜
  3. 12/26昼
  4. 12/26夜
  5. 1/4昼
  6. 1/4夜



2年連続で素晴らしかった新年の 池田奥村組「くるみ割り人形」


  2017年イーグリング振付世界初演時は、S〜Z券全席学生団体に売って「一般客締め出し」が大原前芸術監督評価だった 池田奥村組。その後、上演の度に組んでいた。会員情報誌アトレ2024年11月号には、池田&奥村のインタビュー記事が見開きカラーで掲載されるまでに評価が上がっていたので、大いに楽しみにして足を運んだ。
  インタビューで特に印象的だったのが、池田が「奥村さんと話し合って、奥村さんが動き易いようにも踊るようにした箇所がある」旨であった。多分、前々回までは「池田が踊り易い」踊りだったのを前回から改善した、と推察する次第である。
  2年連続で素晴らしい新年を迎えられたことに 池田奥村組 に感謝するばかりである。


前回「くるみ割り人形」批評で、『無難な出来』と記載した 2024年1月6日昼廣川速水組だが、同日夜小野福岡組に匹敵する出来では無かった。終演後のカーテンコールも倍以上か 3倍以上か と言う反応。何が原因かは判らなかった。


足が離れる(=リフティングされる)と体が固くなる 廣川みくり


  廣川は、吉田都芸術監督になってから、積極的に役付きになった1人である。イーグリング振付「くるみ割り人形」では、吉田監督が重視している「雪の結晶ソロ」「花のワルツソロ」で評価されて、「クララ」起用となった。どちらも優美に踊っていた。(雪の結晶は今回も前回も踊っている)
 雪の結晶は女性だけなので、リフティング無し。花のワルツソロは、花のワルツ群舞と同じ程度の短い(5秒無い?)リフティングがある。クララは脚が舞台に着いていない時間は長い。
  「速水のサポートが悪い」と主張する 廣川ファンがいるが、前回の 柴山速水組は2回観たが両回ともに素晴らしく映えた柴山をサポートしていた。速水は次回は柴山と組ませてあげて欲しい。
  廣川は、吉田監督の期待に応えて、柔らかさを習得して欲しい。


脇役では圧倒的な存在感を示した 直塚美穂


  全18公演に3役(雪の結晶ソロ、スペインの踊り、花のワルツソロ)が発表されていた 直塚美穂、蓋を開けたら「ルイーズの友達」まで演じていた。
雪の結晶ソロ、スペインの踊り、花のワルツソロ は、それぞれ女性ソロと組むのだが、相手役まで、昨年までよりも映えていたことは驚き。影響力の強いダンサーと感じた。今後の活躍を期待する。
  昨年の批評新国立劇場「くるみ割り人形」2023.12-2024.01全主役キャスト&全主要脇役キャスト批評(No.2792) - Piano Music Japan で良かった人は今回も良かったことを述べておく。 今年の年末〜来年新年の「くるみ割り人形」も大いに期待している。
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NHK交響楽団「第九」2024.12.18初日批評(No.3002)

2024-12-19 19:44:48 | 批評

65分足らずだが、すっ飛ばし感皆無で「快速名演」を達成した ルイージ指揮N響「第九」


  16型弦、金管トラ無し、オーボエ&クラリネット トラ1名、コントラファゴットはフォゴット トラ、女声55名+男声44名 新国立劇場合唱団、44名ソリスト。
  第1楽章冒頭から、響きが違う。第2ヴァイオリンと(内声時の)チェロを響かせるのだ。骨格ががっちりと組み上げ、曲の立体感抜群である。管楽器は強く吹かせるのでは無く、「自然な音量」で演奏するので、各楽器の最も自然な音となり流れる。
  主題呈示 → 確保 → 展開 で、テンポがほぼ一定なので、連続性が強い。例えば「歓喜の歌」がチェロで呈示される時も、勿体を付けずに 速めに呈示するのだ。

バス=トマス・トマソン & テノール=スチュアート・スケルトン は、ディクションが極めて明瞭で、2人に引っ張られて 新国立劇場合唱団ディクションも通年よりも明瞭


  これほど素晴らしい「第九」を聴かせてくれるなら、来年以降毎年ルイージ指揮を希望する。
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読売日本交響楽団第643回定期演奏会2024.12.03批評(No.3000)

2024-12-04 19:26:53 | 批評

ゲンダイオンガク → 古典派 で、またも古典派アンサンブルを乱した 鈴木優人指揮


  プロオーケストラ定期演奏会では「時代の古い順に演奏するのが基本」がある。バッハ → モーツァルト → ラヴェル などが1例。だが 鈴木優人 は「ゲンダイオンガク → 古典派」を読響&N響で押し通して来たのがここ数年。確か「読売日本交響楽団 指揮者/クリエイティブ・パートナー」就任以降はこのスタイルを貫いて来た。

ゲンダイオンガク → 古典派 の悪い点は唯1つ。古典派冒頭でオーケストラアンサンブルが乱れる


 これだけである。


  「ベルリンRIAS室内合唱団」招聘 & 日本テレビ にて放映、の力の入った公演。

  1. べリオ:シンフォニア
  2. モーツァルト:レクイエムK.626(鈴木優人補筆校訂版)

 べリオ:シンフォニア は、8名の声楽家と電子オルガンに マイク&スピーカ を入れた音響で「スピーカ無しが当然」のクラシック音楽愛好家には「耐えられない音響」。終演後は ブラヴォー と ブーイング が入り乱れた。演奏が正しかったのか? 間違っていたのか? 全く不明である。

 後半の モーツァルト:レクイエム 冒頭のイントロイトゥス では、オーケストラが乱れ、その影響からか 声楽(合唱&ソロ)も アルトソロ 以外は、乱れてしまった。う~ん。
 最終曲 コンムニオ では、アンサンブル乱れは直っていたが、モーツァルト直筆の イントロイトゥス が乱れていたので、満足度は極めて低い。


 読響のアンサンブル力が低いのでは無い。読響は終曲前にはアンサンブルは整えた。だが、N響 は6月B定期で ウェーベルン → シューベルト 交響曲第5番 で、シューベルトで徹頭徹尾アンサンブルを合わせなかった。おそらく、N響は今後 鈴木優人を招聘しないだろう。


 普通に モーツァルト → べリオ で演奏すれば、アンサンブル乱れは発生し難い。但し、半数(以上?)の聴衆は、休憩時に帰宅する。私高本も帰宅組である。


  来年3月に ゲンダイオンガク → 古典派 を 鈴木優人 は3公演も振る。だが、次年度は「普通のプログラミング」に戻している。今後に注目したい。
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新国立劇場バレエ"Dance to the Future 2024(DTTF)"2024.11.29 & 11.30昼公演批評(No.2999)

2024-12-01 20:00:01 | 批評
  2010年9月に新国立劇場バレエ芸術監督に就任した ビントレー。着任後、気付いたことが「前芸術監督=牧阿佐美」振付しか、再演可能な「日本人振付」作品が皆無><
  芸術監督を引退した老人に 次作品振付を依頼は出来ない。

  ビントレー が新国立劇場芸術監督と 並行して芸術監督を勤めていた バーミンガム・ロイヤル・バレエ団 では、創立以来、

  1. ピーター・ライト
  2. ビントレー

の2名だけが「振付師」として有名。つまり、『20年に1人』くらいが相場である。
・・・ってことで、ビントレー が2011年に開始した"Dance to the Future"。毎年ではないが「ほぼ毎年」開催されている。
今回で14年目であるが、これまで「ライト&ビントレー&牧阿佐美級」の振付師が出ていなくて当たり前なのである。

これまでは、プリンシパルを中心にソリスト以上の人が振付をしていたが、今回は「アーティスト」2名を起用していたので、興味が湧き、今回初めて観た。


見応えあった 西川慶振付「Re」& 橋本真央振付「Afterglow」


  西川慶は新国立劇場バレエ団アーティスト。5名起用の振付で、池田理沙子だけ衣裳=白、他4名衣裳=黒、池田がソロで、4名が群舞。対比が鮮やか。西川自身は群舞の一員。

  橋本真央は新国立劇場バレエ団アーティスト。女性のみ6名起用の振付で、イーグリング版「眠れる森の美女」の「22名の森の精霊」を暗示するような薄い緑の同じ衣裳。群舞にも見える部分と 岸谷沙七優 がソロで5名が群舞の部分を巧みに織り交ぜた。

  木村優里振付「禁じられた遊び」は振付は「反戦」のテーマが伝わって来るのだが、編曲が極めて悪い。オリジナルのギターソロで振り付けた方が数倍効果が上がる、と感じた。 

 西川・橋本・木村 の3名だけ 11/30昼公演で ブラヴォーが掛かった。(29日は無し)

  小尻振付は「暗さが好みに合わない」が、それなりに高水準。プリンシパル振付&ファーストソリスト振付は、「小尻振付の暗い照明」を受け継いでいたが、「小尻振付の広い踊り」は全く継承していなかった。指導しなかったのか? 指導したが従わなかったか? は不明。

  小尻作品のみダブルキャストだったが、2日目は 五月女遥 が転倒してしまった。大事に至らず、続けて踊っていたが、初日の池田理沙子・渡邊拓朗 組の出来には全く至らなかった。


  西川慶、橋本真央、木村優里 が「牧阿佐美級」になるかどうかは解らない。1人でいいから、育って欲しい。2人以上なら、尚素晴らしい。
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新国立劇場オペラ:ロッシーニ「ウィリアム:テル」原語フランス語日本初演初日2024.11.20批評(No.2995)

2024-11-21 20:51:50 | 批評

ソロは素晴らしかったが、重唱が全く映えなかった 原語フランス語日本初演 新国立劇場ロッシーニ「ウィリアム・テル」


  招聘3名の主役ソロは素晴らしく「ブラヴォーの嵐」となったが、重唱(合唱付きを含む)が全く冴えず、カーテンコールも「並み」で、2回で拍手が完全に鳴り止んだ。

  1. 招聘3名=ミシュケタ(ウィリアム・テル)、ベルバラ(アルノルド)、ペレチャッコ(マティルド)は全員新国立劇場で実績あり
  2. 合唱団はベスト
  3. 指揮=芸術監督=大野和士
  4. 演出は新国立劇場「夜鳴きウグイス/イオランタ」で実績あるコッコス

と言う万全の配置だったのだが、

重唱が「最高声部だけ目立つ」曲ばかりで、全く冴えない


が延々と続く。初めは、「大野和士の指揮が原因?」と思っていたのだが、どうも違う。「セビリアの理髪師」重唱では、低音パートがアジリタで、どんどん盛り上げて行くのだが、「ウィリアム・テル」重唱低音パートは「和音の支え」なのである。う~ん、これでは指揮者が誰でも盛り上げられない曲と感じる。プログラムノートには

  1. オペラセリア「ウィリアム・テル」はオペラブッファ「セビリアの理髪師」と並ぶ代表作 表記
  2. 「ウィリアム・テル」上演は日本だけでなく、世界的に極めて少ない

が併記されているが、「ウィリアム・テルは曲の魅力が少ない」の記述は一切無い。(通常無い)
  1815年作曲「セビリアの理髪師」はイタリアだけでなく、ロンドン・パリ・ウィーン・ニューヨークで大ヒットした旨、記載されているが、その後のオペラセリアは、「世界中に広がった」記載が無い。
  重唱がこれだけ魅力無ければ、人気出ないだろう。

全5公演S券余裕あり=「ウィリアム・テル」は人気無いので、再演はしない → 大道具&衣装は即廃棄 して欲しい




  上演時間4時間40分の ロッシーニ「ウィリアム・テル」。ワーグナー「ニーベルングの指輪 4部作」など、これ以上の時間を食う大作は存在するが、ロッシーニ「ウィリアム・テル」よりも演奏頻度は2桁以上に高い。

原因は「曲の魅力」である


重唱が全く魅力無いだけでなく、ソプラノ=マティルド役に唯一与えられたアジリタ も「セビリアの理髪師」よりも聴き応えが無いのである。ペレチャッコの演奏が悪いのでは無い。曲が魅力無いのである。「効果が無い」のである。

コッコス演出は「ブーイング」vs.「ブラヴォー」拮抗


  上下の対比は素晴らしい コッコス演出だが、「反射板が皆無」で音響的には「聴こえ難い」。後ろで歌うと聴こえないのである。「後ろ」と言うか「真ん中」辺りで聴こえないのである。「ブーイングが出て当たり前」である。
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尾高忠明指揮チャイコフスキーバレエ「白鳥の湖」抜粋批評が上位を占めた(No.2993)

2024-11-18 21:45:05 | 批評
昨日、 NHK交響楽団第2018回C定期公演尾高忠明指揮「白鳥の湖」抜粋批評 が第2位と第6位に入った。
第2位 NHK交響楽団第2018回C定期公演2日目2024.09.28尾高忠明指揮「白鳥の湖」抜粋批評(No.2961) - Piano Music Japan
第6位NHK交響楽団第2018回C定期公演初日2024.09.27尾高忠明指揮「白鳥の湖」抜粋批評(No.2959) - Piano Music Japan
何と、N響最新批評より上位www

https://plus.nhk.jp/watch/st/e1_2024111729847 放映が直接原因。NHK受信料払っている人は無料で 11月24日23時まで全編見れるから、見落とした人は是非是非見て下さい。

チャイコフスキー「白鳥の湖」組曲は「2管編成だけ抜粋」は知らなかったです、尾高先生(感謝
映像観たらフルートは3名でしたが。(組曲版もフルート3名)

尾高忠明曰く「今日の本番をチャイコフスキーさんに聴いてほしい」自信作


である。
「N響2024-25シーズンベストコンサート」の予感。11月今日まででは圧倒的ベスト。ブロムシュテット指揮シューベルト「グレート」も良かったのだが、「未完成」が今一つだったので。

「尾高忠明一世一代の名演」


だった、と感じる。

「空いたNHKホールは響く」ぞwww
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NHK交響楽団第2023回C定期公演初日2024.11.15エストラーダ指揮批評(No.2992)

2024-11-16 12:32:38 | 批評

第4楽章だけ爆発させ、37歳にして「一般参賀」を受けた エストラーダ指揮ショスタコーヴィチ「革命」


  第1~3楽章を音量を抑えて、第4楽章で爆発させる ストーリーを披露した 指揮者=エストラーダ。狙いは当たり、ブラヴォーの嵐が来て、一般参賀に至った。音量抑えた第3楽章まででは、ピアノ&ピアニッシモで、主旋律しか聴こえない箇所続出であったが、終演後の反応は、圧倒的支持であった。
  トランペット奏者ラインホルト・フリードリヒ を迎えた ヴァインベルク作曲トランペット協奏曲 は、「ショスタコーヴィチ風」のパロディが特徴。第3楽章冒頭に打楽器を従えた カデンツァ が聴きどころ。
 2つの ミュート を駆使した音色の豊かさは、他では聴けない。「息の長さ」も半端無く長い。アンコールの「さくらさくら」も含め素晴らしかった。
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再度 NHK交響楽団第2016回定期公演2024.09.14ルイージ指揮ブルックナー交響曲第8番批評(No.2982)

2024-10-23 16:00:06 | 批評
2024年10月20日(日)標題の演奏会が「リハーサル風景」込みでTV放映された。当該批評は以下の2本。
NHK交響楽団第2016回定期公演2024.09.14ルイージ指揮ブルックナー交響曲第8番批評(No.2945) - Piano Music Japan
NHK交響楽団第2016回定期公演2024.09.14 & 15ルイージ指揮ブルックナー交響曲第8番批評(No.2946) - Piano Music Japan
興味深かったのは、「リハーサル風景」。

第1楽章開始早々、チューバ奏者をワーグナーチューバの「隣に移動」指示、それに伴いトロンボーン奏者が左から3番、2番、1番順にチューバの右


になり、私高本が初日に見た配置となった。
練習番号D(97小節)から練習番号G(143小節)まで、ワーグナーチューバ4番奏者とチューバ奏者(ノヴァーク校訂楽譜には「コントラバスチューバ」と記載されている!)は「オクターブで演奏」が半分以上なので、納得の指示である。
本番については、NHK交響楽団第2016回定期公演2024.09.14ルイージ指揮ブルックナー交響曲第8番批評(No.2945)記載の通り。


実は、2022年12月3-4日ルイージ指揮ブルックナー第2番初稿 は2日共に悪い演奏では無かったのだが、感動に至らなかったので、批評は書かなかった。初日の放映を録画しておいたので、今回改めて聴いて見ると

ルイージ指揮ブルックナー第2番は、音と音の繋がりが悪く、「切れて聴こえる」


のである。第4番や第8番では繋がっているのだが。ルイージの解釈なのか? 練習時間不足か? は分からない。


ルイージ指揮ブルックナーは、第9番 → 第4番(1878/80年稿) → 第2番初稿 → 第8番初稿 の順に演奏したハズ。第9番はナマを聴いていないのでわからない。(NHK放送では音響を操作するから)
第4番は良かったので、第2番を期待して聴きに行ったらハズレ、第8番は期待せずに行ったらアタリ、よく解らないモノです。

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NHK交響楽団第2019回B定期公演2日目2024.10.11ブロムシュテット指揮批評(No.2975)

2024-10-15 13:30:47 | 批評

ベルワルド作曲交響曲 第4番 変ホ長調「ナイーヴ」が素晴らしかったブロムシュテット指揮



  1. シベリウス/交響詩「4つの伝説」作品22─「トゥオネラの白鳥」
  2. ニルセン/クラリネット協奏曲 作品57
  3. ベルワルド/交響曲 第4番 変ホ長調「ナイーヴ」

プログラムであったが、メインの ベルワルド交響曲第4番が素晴らしい出来だった。
・・・だが、前半はそれほどの出来には達していなかった。シベリウス「4つの伝説」は4曲通して私高本は聴きたかったし、ブロムシュテットも振りたかった、と思う。
ニルセン クラリネット協奏曲は、小太鼓が喧しい曲。アンコールに ニルセン5重奏曲をフルート&オーボエ抜きの3重奏演奏は曲を舐めている。後半ベルワルト交響曲にフルートもオーボエも入っているのだから、舞台に挙げて5重奏曲として演奏するのが本来の姿。

来年度もN響首席クラリネット奏者に拠るクラリネット協奏曲がB定期


に組み込まれている。「1回券チケットが購入出来ないから年間B定期会員になっている=私高本」。多くのB定期会員も同じ思いのことと察する。全席完売とのことだったが、8割の入りに見えた。「協奏曲重視」と銘打ちながら、N響団員ソロで2年連続クラリネット協奏曲かよ(怒

最も心に残ったN響コンサート 中間発表


(第1位~第5位、以下すべて暫定順位)
 | NHK交響楽団

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N響からのお知らせ、公演情報、プレスリリース、放送予定などNHK交響楽団からのさまざまなお知らせをご紹介します。

 


  1. 第1位|12月Aプログラム
    (2023年12月16日、17日)

    マーラー/交響曲 第8番 変ホ長調 「一千人の交響曲」
    ファビオ・ルイージ(指揮)
    ジャクリン・ワーグナー、ヴァレンティーナ・ファルカシュ、三宅理恵(ソプラノ)
    オレシア・ペトロヴァ、カトリオーナ・モリソン(アルト)
    ミヒャエル・シャーデ(テノール)
    ルーク・ストリフ(バリトン)
    ダーヴィッド・シュテフェンス(バス)
    新国立劇場合唱団(合唱)
    NHK東京児童合唱団(児童合唱)

  2. 第2位|2月Aプログラム
    (2024年2月3日、4日)

    ヨハン・シュトラウスII世/ポルカ「クラップフェンの森で」作品336
    ショスタコーヴィチ/舞台管弦楽のための組曲 第1番 -「行進曲」「リリック・ワルツ」「小さなポルカ」「ワルツ第2番」
    ショスタコーヴィチ/交響曲 第13番 変ロ短調 作品113 「バビ・ヤール」*
    井上道義(指揮)
    アレクセイ・ティホミーロフ(バス)*
    オルフェイ・ドレンガル男声合唱団(男声合唱)*

  3. 第3位|5月Aプログラム
    (2024年5月11日、12日)

    パンフィリ/戦いに生きて[日本初演]
    レスピーギ/交響詩「ローマの松」
    レスピーギ/交響詩「ローマの噴水」
    レスピーギ/交響詩「ローマの祭り」
    ファビオ・ルイージ(指揮)

  4. 第4位|1月Aプログラム
    (2024年1月13日、14日)

    ビゼー(シチェドリン編)/バレエ音楽「カルメン組曲」
    ラヴェル/組曲「マ・メール・ロワ」
    ラヴェル/バレエ音楽「ラ・ヴァルス」
    トゥガン・ソヒエフ(指揮)

  5. 第5位|6月Aプログラム
    (2024年6月8日、9日)

    スクリャービン/夢想 作品24
    スクリャービン/ピアノ協奏曲 嬰ヘ短調 作品20
    スクリャービン/交響曲 第2番 ハ短調 作品29
    原田慶太楼(指揮)
    反田恭平(ピアノ)

「最も心に残ったN響コンサート」は全てA定期。B定期皆無

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読売日本交響楽団2024.10.09定期演奏会批評(No.2971)

2024-10-10 14:33:03 | 批評

素晴らしかった前半 伊福部昭「サロメ」から「7つのヴェールの踊り」&ブラームス ヴァイオリン協奏曲


  常任指揮者=ヴァイグレ指揮の定期演奏会。直後に「ヨーロッパツアー公演」に持って行くプログラムである。

  「日本モノ」として選ばれた=伊福部昭「サロメ」から「7つのヴェールの踊り」である。リズムに固執する伊福部昭の特徴を掴み切った鋭い演奏。盛大なブラヴォーが冒頭曲から繰り広げられた。
  続くブラームス ヴァイオリン協奏曲。初共演となるテツラフであったが、「ピアニッシモの語りと囁き」を絶妙に活かしたヴァイオリンの妙技を披露、ブラヴォーの嵐となった。アンコールのバッハを含め、「ヴァイオリン ピアニッシモの魅力」を余すところなく発揮した。


 後半のラフマニノフ交響曲第2番は、好悪別れる演奏。読響は充分に鳴っているのだが、効果が伊福部&ブラームスに比べて希薄なのである。第1楽章終了時、退出者出たのは理解できる。ヨーロッパ公演も後半大丈夫?
終演時間=21時16分。
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