Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

「もうすぐ死ぬ」と思ってから倍生きたか(爆  (No.1651)

2009-05-29 16:57:06 | その他
 ここ数日体調が至極悪い日が続いていた(爆
「今すぐ死んでも不思議ではない」感じ。あぁ、フツーの人はこんな体験してないよな(爆


 25年前の誕生日直後、私高本は3回「死にかかった」(藁
1回目も2回目もひどかったが、3回目は病院で「もうだめだ」とはっきり告げられた(埼玉県久喜市「新井病院」にて)。よく生き延びたよな、、、
 考えてみれば「短命の家系」に産まれている。

  1. 姉は7才で「私高本と全く同じ病気で死んだ」
  2. 母は66才で癌で死んだ
  3. 祖父は父方も母方も50才まで生きていない
  4. 「先祖の墓」に行くと幼少で死んだ伯父だか伯母だかの墓がある

 う~ん、「現代医学のおかげで細々と今日まで生きて来たのだから儲けモノ」とつい先日までは思っていた。


 先週火曜日朝に起きたら「左手の人差し指がしびれていて、ほとんど思うとおりには動かない」だった。おそらく首から上のどこかが完全にイカれた(爆
 25才の時に「3回」経験済みなので、取り乱さなかったのだが、「これで人生満足だったか?」を振り返った時に

  1. 『佐伯周子のシューベルト』がまだまだ聴きたい曲がたくさん残っている!
  2. D850(ニ長調ソナタ)が最も聴きたかった曲だが、1曲だけで死んでいいか?????

と思った。あくまで「私高本の個人的主観」である。 D850の超名演を聴いた直後は「思い残すことは何もない」と思っていたのだが、そのクセ「未完成楽章の補筆」を書いていたりするから、言動不一致だ!


 今の心境は

  1. D946/1 の佐伯周子の演奏は是非聴かなくてはならない!
  2. 「第3グランドソナタ」の回(来年の1月)は是非聴かなくてはならない!

と思っている。
 今は指の自由も戻って来た(ような気がする)。あれから 24年以上生きて来たのか? まだまだ生きて「素晴らしい音楽」を聴き続けたい!
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今「一番聴きたい音楽」(No.1650)

2009-05-25 21:03:43 | ピアニスト・佐伯周子
 私高本は「今死んでも納得」と医者に言われた(← 埼玉県久喜市の「新井病院」で実際に言われた!)ほどの、人間なので(爆
多少のことには動じない(爆

●単純に「無神経なだけ」

の可能性も極めて高いのだが「音楽の素晴らしさ」に感動することは多いので「単純な不感症」では無いと思う。
標題のように

●今「一番聴きたい音楽」は何か?

を問われたら次のように答えるだろう。



  1. 佐伯周子が弾く シューベルト ニ長調ピアノソナタ D850

  2. 佐伯周子が弾く シューベルト ハ長調ピアノソナタ(補筆完成版) D840

  3. 佐伯周子が弾く シューベルト イ短調ピアノソナタ D784


である。ピアノ小品 や 舞曲集 も名演揃いであったのだが、正直に言って、この3曲の出来は抜群であった。
 ・・・だが、当分(おそらく15年くらい)聴けないだろうな > この3曲

「完全全曲演奏会」はまだまだ10年以上続くし、再演しているヒマはなさそう(涙
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シューベルトの繰り返しについて 2(No.1649)

2009-05-21 21:41:48 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
楽譜印刷にはミスは付きものである(爆
過去にプロデュースした他の作曲家の実例を挙げてみよう。

  1. 2度で書いた2つの音符を「1ヶ」に見間違われて1音抜けた(← 伊福部昭「日本組曲」第4曲。伊福部昭先生本人からはっきり聞きました!)

  2. 5線よりも上の音を「1本本数を誤って少なく書いた」(← モーツァルト)

  3. 「64分音符」を書いている内に、「32分音符」と勘違いされた(← リスト)


などなど。基本的に「印刷屋の視点で見た時に、自筆譜が綺麗でない」ことに起因することが多い。モーツァルトの自筆譜は(ベートーヴェンほどではないが)乱雑なことがある。今も「自筆譜の解釈」で演奏家が全く異なる演奏をすることがある。シューベルトは自筆譜は綺麗に書く方であり、「縦の線」が合っていることは他の作曲家に比べて極めて正確である。それでも「印刷屋の視点で見た時に、自筆譜が綺麗でない」だったようだ(爆

 その他の原因として1つだけ追記しておけば

多発する印刷ミスの1つ = ト音記号とヘ音記号 の書き漏れ


もここに指摘しておこう。新シューベルト全集にもいくつもある。ニ長調ソナタ D850 作品53 にも存在しており、佐伯周子 が「ここが変なのだから、きちんと調べておいてほしい!」と私高本に断固抗議されたモノだ。


 シューベルトにもこの類の「印刷ミス」はある。しかし、シューベルトにとって(出版社とのトラブルではなく)印刷技術者とのトラブルは「繰り返し」の問題であった。
 「印刷技術者の眼」から見ると

シューベルトの曲はあまりにも「繰り返し」が多く、集中力が途切れる


が原因だろう。ピアノソロ曲の大曲3曲は全て被害に遭っている!(爆

  1. 「さすらい人」幻想曲 作品15 D760 : 第244小節2拍目の左手D音のナチュラルを印刷されなかった(印刷屋の目では「同じような黒々としただけの箇所」)

  2. イ短調ソナタ 作品42 D845 : 第2楽章で「第45小節後半~第49小節前半」がカットされた!(← 本当の話。確かに繰り返しばかりのところだ)

  3. ニ長調ソナタ 作品53 D850 : 第1楽章第57小節を「初版では繰り返し」で印刷、第4楽章201小節を「旧シューベルト全集では繰り返し」で印刷、と2度に亘り被害に遭う


が実績。う~ん、私高本自身は「シューベルト寄り」の姿勢だから、印刷屋を非難したいのだが、老眼も進行した現在「私高本が印刷したら正確無比な印刷ができるか?」と問い糾されると、確信を持って返答できないくらい「繰り返しが多い」箇所ばかりで問題が発生している。

他の大作曲家ではこの手の「小節数問題」は、ほとんど発生していない


ことからも「シューベルトの繰り返し好き」は裏側から実証されるのである。演奏家サイドから見ると「演奏ミスが発生し易い作曲家 = シューベルト」である。印刷屋がミスし易い箇所 = 演奏家がミスし易い箇所 ですから。
 佐伯周子 は、「難しい繰り返しの箇所」は難無く弾くのが1つの演奏の特徴。「簡単な曲の簡単な箇所」の方がむしろミスが出る。D894、D850、D840 での名演は素晴らしい。「楽興の時」も「全曲演奏」の時は集中力が高まるのかも知れない!
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シューベルトの繰り返しについて(No.1648)

2009-05-20 20:09:50 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
シューベルト音楽の特徴の1つとして、『繰り返しが多い』ことはこれまでさんざんあちらこちらで指摘されている。シューマンがいちゃもんを付けたのが、有名どころの最初だから、もう180年以上が経過している(爆


 シューベルトのピアノ曲全作品を調べた私高本は、

シューベルトは後期に向かうに従い「繰り返し」技法が巧妙になった


ことをここに明記する。

  1. ピアノソナタ第20番イ長調D959 第4楽章
  2. 弦楽五重奏曲ハ長調 第3楽章や第4楽章

などは、その好例。

変奏曲 = 変化を付けた繰り返し


であり、シューベルトの変奏曲はベートーヴェンをもしのぐ人気があった(← 本当)なので、「繰り返し技法は手の内に入っていた」のだ!


 ・・・で、困った人がいる。

シューベルトの新曲の楽譜を彫る「彫刻師」


である。彫刻師が「シューベルト並みにピアノを弾けたり、ヴァイオリンを弾けたり」するはずもない。機械的に追って(おそらくきつい〆切に追われながら)黙々と彫刻して行ったのだろう > 聴いたことも無い曲を!!!

 その結果、シューベルト楽曲には「繰り返し部分での問題」が多く発生している。初版時が最も問題が大きいが、何と「旧シューベルト全集発行時」にも発生している!
 明日号でこの問題の詳細を書く。
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シューベルトとスメタナの演奏の質の差について(No.1647)

2009-05-19 22:05:25 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
木月京子の死があまりにショックで、半月以上をブログ更新できなかったことを読者の皆様に深くお詫び申し上げます。(余りにも若すぎる! これからが活躍の場だったのに!!!)


 最近、頻繁に聴いているCDは 実はスメタナ。なかなか良いピアノ曲が多いぞ!

・・・が、シューベルト ピアノ曲ほどの「演奏の質」は保たれていない。本日号ではこの辺りを掘り下げてみたい。



●シューベルト → 世界的大作曲家の1人と万人が認めている
●スメタナ → 「国民楽派代作曲家」とは認められているが、「世界的大作曲家」かどうかは意見が千差万別

って感じであろう。
 「個人的にはシューベルトの方が好き」であるが、「音楽的な質」からはほぼ同質だろう。量の問題は「シューベルト > スメタナ」なのだが。



●シューベルト → ピアノソナタ群 + 即興曲 + 楽興の時
●スメタナ → チェコ舞曲

が最高傑作群かな?
 シューベルトのピアノソナタは、ブレンデル、B=スコダ、ティリモ などの名演が続出だ。反面、スメタナ は「全曲演奏」で推薦盤がどれなの? って感じ。


 佐伯周子 が弾いてくれればうれしいのだが、「シューベルトでこれから3回」決めて来たのは他ならぬオレ自身か(爆
 
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