Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

吉田秀和文化勲章受章決定。 第2弾!(No.1406)

2006-10-31 23:24:50 | その他
 マジで考えた。『吉田秀和の最大の功績』を!

  1. 第2次世界大戦中の1942年に初版出版されたシューマン「音楽と音楽家」の翻訳
  2. 武満 を見出した ストラヴィンスキ の目利きを評論
  3. 『ドイツ音楽優勢』を植え付けた功績

う~ん、私高本は「選考委員」どころか、「その些末な逸話」さえも聞けない「民間人」なので詳細は一切不明である。
 但し「音楽評論で、文化勲章を貰える!」ことがわかったのは、うれしい!!! 私高本は吉田秀和ほどの 実績&功績&才能は「ナイヨー」なので、人間の動物学的限界寿命 = 120才 と言われている辺りまで生きて行く所存。 いろいろと問題があるようだが、
  • クリアできれば存命
  • クリアできなければアウト

だろう。20年以上前の 25才の時に、枕元で「ダメじゃない、この患者!」と言われた経験があるので、結構打たれ強い性格になっていると思う(藁
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のだめカンタービレ TVドラマ化 3回目までを見て(No.1405)

2006-10-30 22:18:04 | その他
たった今見たところである。

のだめカンタービレ TVドラマ化


 TVドラマのHPは上記をクリックしてほしい。飛んで行きます。
--------
 はっきり言って「とてもうまく出来ている」ことを感じる。

二ノ宮知子HP

を見れば、原作者 = 二ノ宮知子 が、いかに力を入れているか? また、クラシック音楽に造詣の深い漫画家か? が理解できるだろう。 興味ある方は、リンク先から 掲示板へ行って、いろいろと尋ねてみるのも良いかも?!
・・・で、ポイントを幾つか挙げておきたい。

  1. 原作が良い

  2.  これは重要である。原作自体が良い、とドラマも映えることが多い。原作がスカだと、脚本段階での工夫の余地があるとは言うモノの、苦労ばかり多くなること必須!

  3. 脚本がしっかりしている

  4.  原作漫画を知っていると、「細かな箇所の省略」が気になるかも知れないが、「オペレッタ映画」や「ミュージカル映画」もほぼ同じであり、順序の入れ替えや一部省略は当たり前。私高本は、この脚本の「ツボの押さえ方」は感心するばかり!

  5. 音楽演奏が相当しっかりしている

  6.  もちろん、「演奏会水準」には至っていないのだが、「学生が練習している」辺りについて、入念なチェックが入っていると思われる。 原作のおかげ、が多いと思う。

  7. ロケが丁寧

  8.  『桃ヶ丘音楽大学』はもちろん実在していない。 ロケ地は 洗足学園音楽大学。 実際にきれいな大学であるが、カメラワークが丁寧であり、「良い場所を最高に写す」技術はさすが!
     ・・・で、ここだけの話だが、何でも「洗足学園音楽大学の学祭」にカメラが入っていた、と言う噂もある! あくまで「噂」なので、真偽のほどはわからない。興味ある方は、「のだめカンタービレ」を見て下さい!

 主役&脇役も熱の籠もった演技である。『3ヶ月1クール』がTVの基本なので、年末までの放送と思う。私高本は楽しみに毎週見ている。キョホホホホホ・・・
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深い 渡邊一正 の読み(No.1404)

2006-10-29 22:19:29 | 批評
昨日の 渡邊一正指揮 + 東京フィルハーモニー交響楽団 の演奏会は、素晴らしかった! 本日号にて批評する。
 演奏会自体の詳細は 東京フィルハーモニー交響楽団ブログ をご覧頂きたい。

深い 渡邊一正 の「伊福部昭 & シューベルト/近衛秀麿」の読み


 昨日の表記演奏会は、「スケジュールの都合が付いた」ので聴きに行った演奏会であったが、
  • これまでの東京フィルハーモニー交響楽団
  • これまでの渡邊一正

を越える演奏内容であった。

  1. 渡邊一正の「楽譜の読みの深さ」
  2. 東京フィルハーモニー交響楽団の「演奏の正確さ」

の相乗効果である。
 渡邊一正は基本的に

  1. 「テヌート」を強調&時間的に長く聴かせる
  2. 楽譜通りに聴かせる

が基本。 シューベルト/近衛 では「近衛好みのベートーヴェン/ブラームス風」の演奏であったが、とても丁寧でありながら、踏み込みも良い(両曲ともに終楽章のコーダなど)演奏であった。
 この日は『隣の新国立劇場』でも、同一楽団名で演奏をしている東京フィル。あまり強い期待は抱かずに聴きに行った演奏会であるが、両端の日本人作曲家作品の演奏があまりにも見事だった。

渡邊一正指揮 東京フィル


は今後目を離せない!
 尚、中間に演奏された 岡田博美ピアノの ラヴェルピアノ協奏曲ト長調は「真面目なピアノ」が印象深い演奏。とても安心して聴ける演奏であり、これはこれで名演であった! シューベルト/近衛 で、ホルンが1回、ファゴットが1回潰れた以外は、極めて水準の高い演奏であったことをここに明言する。
 もし、伊福部昭「日本狂詩曲」 + シューベルト/近衛「大交響曲」でCD化されるものであれば、是非是非繰り返し聴いてみたい演奏である。
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素晴らしかった 高須博 「清教徒の回想」S390(No.1403

2006-10-28 23:18:13 | 批評
今日は先日「演奏会紹介」した 伊福部昭「日本狂詩曲」オリジナル版久々の演奏会(東京フィルハーモニー交響楽団 渡邊一正指揮)を聴いてきた。素晴らしかった! 明日批評掲載予定。

高須博 ピアノリサイタル 批評


素晴らしかった 高須博 リスト「ベッリーニ:清教徒の回想」S390


●トランスクリプション弾きの大家 = 高須博

が今年も帰って来た! 編曲家ベースで


  1. リスト
  2. ツェルニー
  3. タールベルク
  4. タールベルク
  5. ブラッサン
  6. ブラッサン
  7. リスト

のプログラムビルディング。サンドイッチの「パン」に当たる位置にリストを持ってきたが、トリを務めた リスト「ベッリーニ:清教徒の回想」S390 が抜群に聴き映えした。 高須のピアノは「技巧を聴かせるロマンティズム」が魅力。
  • リストの「ヴィツトゥオーゾ時代」のトランスクリプションであること
  • ベッリーニ:オペラ「清教徒」自体が、技巧を聴かせるオペラであること
  • 曲の出来が良いこと
  • 高須の情感とピタリ一致していたこと

から、この日最高の出来であり

トランスクリプションの本領を聴かせてもらえた


次第である。 次回リサイタルが今から待ち遠しい。
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吉田秀和文化勲章受章決定!(No.1402)

2006-10-27 17:48:23 | その他
昨日の 高須博ピアノリサイタル は素晴らしかった。早速、批評を書こうかと思い、パソコンに触れたところ、何と

吉田秀和 文化勲章受章決定!


とのことである。音楽評論家の文化勲章は史上初である。 目出度いことなので、早速予定を変更して、吉田秀和の授賞記念号とする!
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「歴史に『もし』は存在しない」のだが(No.1401)

2006-10-26 16:05:25 | 作曲家・バルトーク(1881-1945)
久しぶりに、バルトーク論である。バルトークのピアノ演奏は本当に素晴らしい! 自作自演の見事さだけでなく、ベートーヴェン や スカルラッティ や リスト も見事なモノである!
 バルトークは「ピアノ科教授」であって「作曲科教授」の瞬間は生涯1度も無かったのである。これ、本当!

1905年ルビンシュタインコンクールで第2位だった



このことを バルトーク は心に引き摺っていたと伝えられている。念のため申し添えるが
  • 「第2位になってうれしかった」のではなく
  • 「優勝できなくて放心状態」

である。
 う~ん、遺された録音を聴くと、バルトーク自身の想いは、正当に思える。
・・・で「誰が優勝?」かと言うと

優勝したのは3才若いバックハウス!



  • 世界中で シュナーベル に続いて、世界で2番目に「ベートーヴェンピアノソナタ全集を録音」した
  • 『鍵盤の獅子王』と呼ばれ、尊敬され畏れられていた


 う~ん、唸る。 「歴史に『もし』は存在しない」のだが

  1. バックハウス が「もし」コンクールに出場しなかったら
  2. バルトーク は当然優勝し(← 第2位だったのだから)
  3. ピアニスト になってしまい
  4. 作曲家バルトーク の傑作群は存在しなかったかもしれない!

と思う。 「第2位」になってくれたおかげで、バルトーク作曲の傑作は作られる素地が固まった、ように思える。つまり、バックハウスがコンクールに参加してくれたおかげで(まわりまわって)バルトークの名作を私たちは聴ける! と感じる。私高本は、ねじ曲がった性格か???
 コンクール第2位の翌年 = 1906年 から「民族音楽採譜」をバルトークは開始したのである。
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伊福部昭「日本狂詩曲」オリジナル版久しぶりの演奏!(No.1400)

2006-10-25 22:41:06 | 作曲家・伊福部昭(1914-2006)
 おお! 今日で 1400号か!! 感慨深い!!!
本日は 洗足学園音楽大学大学院室内楽の夕べ に足を運んだ。佐伯周子 + 井上友美 のラフマニノフ「組曲第2番 作品17」は抜粋では無く、全曲聴きたかった! が偽らざる感想。『多くの院生に出場してほしい』意図も理解できるのだが、1聴衆としては、いきなり 第2番「ワルツ」が飛び出して、次が第4曲「タランテッラ」では、どうも聴く側 = 私高本 の調子が狂ったようだ。う~ん、CDでも演奏会でも「ワルツ」から聞くコトは初めてだったからか?
--------

伊福部昭「日本狂詩曲」オリジナル版久しぶりの演奏!


・・・で、本年2月8日に永眠された 伊福部昭の最高傑作「日本狂詩曲」のオリジナル版が、東京では久しぶりに演奏される。
 この「日本狂詩曲」だが、あまりに大き過ぎる編成 + 技巧的難しさ のため、

日本初演 → 作曲後45年経た 1980年になった!


逸話がある曲。尚、1部のアジテータたちが、『1944年に初演』のデマを振りまいているが、生前の伊福部昭先生に確認したところ、

  • 作曲家伊福部昭先生に全く無許可(というか一切確認無し)で
  • 東京在住連中が勝手に楽譜を改竄(=縮小短縮)して演奏したので
  • 無許可海賊版演奏であり(← 印刷楽譜は既に出版されていた!)
  • 日本初演 = 1980年5月13日 山田一雄指揮 新星日本交響楽団 が日本初演!

とのことであった。デマには注意しよう。
 もちろん、この演奏会 = 「渡邊一正指揮 東京フィルハーモニー交響楽団」は、伊福部昭オリジナル大編成版を使用して存分に「伊福部昭サウンド」を聴かせてくれるハズなので、伊福部昭ファンは楽しみにしてほしい。 チケット価格が安いのもうれしいところ。
 ちなみに、演奏会トリ が シューベルト/近衛秀麿「弦楽5重奏曲」というのも「シューベルトファン」の私高本としてはうれしいところ!
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J.シュトラウス「こうもり」ピアノ編曲(No.1399)

2006-10-24 07:31:32 | ピアノ編曲
 昨日「高須博ピアノリサイタル」の演奏会紹介をしたら、高須得意の分野である「ピアノ編曲モノ」のCDを聴きたくなり、高須自身の演奏を含め、数枚立て続けに聴いてしまった。いいぞ!

 J.シュトラウス2世のオペレッタ「こうもり」は、ベートーヴェン「第9」と並ぶクラシック音楽の大傑作である。両曲ともに年末になると、演奏頻度が抜群に上がる! J.シュトラウス2世は、ピアノ曲を作曲しなかったので、純粋なピアノ曲としては、取り上げることが難しい?
 ・・・と思ったが、意外に多くのピアニストが録音しているモノだ。今日は、「こうもり」ピアノ編曲モノを紹介したい。

J.シュトラウス「こうもり」ピアノ編曲


 できる限り「違うタイプ」を紹介したい。大きく分けて

  1. ピアニスト自身が編曲&演奏を1人で行うピアニスト

  2. 他の作曲家が編曲した楽譜を弾くピアニスト


の別がある。これは非常に大きな差である。大作曲家で「編曲モノ」と言えば

  1. リスト

  2. ラフマニノフ


は異論ないことだろう。共通点は

ピアニストの腕が超絶技巧 + ロマンティズムの極地!


である。同時代の作曲家の シューマン(リストより1才上)やスクリャービン(ラフマニノフより1才上)などは、この手の音楽に不向き。まずは、自分の技巧をひけらかす『ショーマン・シップ』が必要なのである。

第1位 シフラ (HUNGAROTON HCD31569)





1,786円(税込)



  • 演奏   :☆☆☆☆☆
  • 資料価値:☆☆☆☆☆
  • 音質   :☆☆☆☆


1955年録音。
 昨日が50周年記念日だった「ハンガリー動乱」。その影響で ハンガリー → フランス に亡命したのが、シフラ。亡命前から「大ピアニスト」であり、ハンガリーの国営レーベル = フンガロトン に多量の録音を残している。その1枚。
  • リスト 超絶技巧練習曲(1851年版)抜粋 4曲
  • シフラ自身の編曲に拠る「編曲モノ = パラフレーズ」集 4曲
  • ガーシュイン「ラプソディインブルー」(通常程度のカットあり)

と言う構成。編曲自体も「手に入ったロマンティズム」である。

リスト → ラフマニノフ → シフラ


と言う「編曲モノ王道路線」だと私高本は感じる。「ケレン味あふれる」感触。極めて「ロマンティック」なのだ。(高須博 もこの路線である。)1枚だけ聴くのであれば、迷わずこのシフラ盤をお薦めする。
 音質もモノラルだが、とても良い!

第2位 グルダ (ソニー・クラシカル SICC-335)





1,680円(税込)



  • 演奏   :☆☆☆☆☆
  • 資料価値:☆☆☆☆(← J.シュトラウス「こうもり」編曲モノとして)
  • 音質   :☆☆


1990年録音。
 グルダ自身の編曲&演奏。原曲の和声などは基本的にいじらずに編曲して「正統な編曲」を目指している。
 グルダ自作自演が最も聴きごたえがあり

やはり 作曲家本人の演奏は説得力ある!


ことをつくづく感じる1枚。グルダ作曲「メヌエット」が最高の聴きモノの1枚。

ウィーン生まれ & ウィーン育ち のグルダ


らしいと言える。「原曲に忠実なピアノ編曲」を好む人にはコチラがお薦め。録音は相当音をいじっているので、新しい録音の割には映えない。

第3位 田村響 (ACCUSTIKA/芸術教育企画 PPCA-602)





2,800円(税込)



  • 演奏   :☆☆☆☆
  • 資料価値:☆☆☆(← J.シュトラウス「こうもり」編曲モノとして)
  • 音質   :☆☆☆☆


2003年録音。

ゴドフスキー編曲版 J.シュトラウス「こうもり」の代表盤


である。ゴドフスキーは作曲家として、また編曲家として有名だが、私高本の聴いた限りでは、リスト や ラフマニノフ に比べるには相当無理がある水準。また、「編曲家」としてだけ見た時も、シフラ や グルダ に比べても優れているとは言い難い。(← 明言してしまえば、シフラやグルダよりも「下」である。ハイ!)
  • 作曲技法的には「2ヶ所の場面を同時に鳴らす」などの工夫は、シフラやグルダよりあるのだが
  • 「聴衆を楽しませる」視点からは、「音の詰め込み過ぎ」に感じるので
  • 「たっぷりと、ゆったりと楽しむ」瞬間がほとんど感じられない、に起因する

 これは、「こうもり」に限らず、ゴドフスキーの作曲&編曲全てに関して感じる点である。
 田村響の演奏は素晴らしい。いくら演奏が良くても、曲が今1つモノ足りないと、なかなか映えないモノである。
 現在20才。録音当時は17才のハズである。上記、シフラもグルダも10台から才能を高く評価されていたピアニスト。田村も同等以上になってほしいと大いに期待している。

 ・・・で、編曲モノを聴いて「原曲が聴きたい!」と思った方向けには、オペラなのでDVDが良いだろう。

原曲 J.シュトラウス:喜歌劇《こうもり》/グシュルバウアー、ウィーン国立歌劇場 (TDK Collection TDBA-0089)





4,032円(税込)



1980年12月31日 ウィーン国立歌劇場(ライヴ)録音

 おそらく「史上最高の顔合わせ」と思う人が最も多いだろう1枚。豪華キャストについては、リンク先で確認して下さい。

ウィーン国立歌劇場が総力を挙げて「大晦日」を楽しませてくれた!


と言って良い。
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【特選】 10/26 高須博ピアノリサイタル(No.1398)

2006-10-23 20:06:44 | 演奏会案内
 今年もやって来た! なぜか「年1回」の

高須博ピアノリサイタル


だ! 『血湧き肉躍る』演奏会。 高須の


  1. 超絶技巧 +
  2. ロマンティズム

が徹底して聴ける場である。 好みに合うか? 合わないか? は 各個人の趣味の問題。私高本は『好き』である。
 時々「行き過ぎ」の時もあるのだが。 もし、読者のあなたが「ピアニスト」であるならば、「ロマン派」をレパートリーにしているならば、絶対に聴いてほしい。(逆の見方で言えば、バロックや古典派や印象派をレパートリーにしているならば、興味は湧かないだろう!)
  • 2006.10.26 19:00 新宿角筈区民ホール
  • 全自由 ¥4000
  • 問い合わせ デュオジャパン : Tel 03-5428-0571
  • ヴェルディ/リスト エルナーニ・パラフレーズ
  • ワーグナー/ブラッサン 「ワルキューレの騎行」「ジークムントの愛の歌~冬の嵐は過ぎ去り」
  • ベッリーニ/リスト プリターニ・ファンタジー「ベッリーニ歌劇『清教徒』の追想」

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洗足学園音楽大学 大学院コンサートシリーズ室内楽の夕べ(No.1397)

2006-10-22 19:21:51 | 演奏会案内
 先日「三味線」を聴いた時のことの感触を少しだけ。はっきり言って「異国の音楽」かのように聞こえた。もちろん、「私高本の感性」がおかしいのだが。
 何が「異国の音楽」に聞こえたかと言えば、幼少の時から「聴き慣れていない音」だからである。この辺りの問題は深くてワカラン。
 尚、その「三味線の音楽」は素晴らしかったのだが、「プロデュースしたい」気持ちは全く湧き上がって来なかった。

●知らないモノには手を出すな

の鉄則があるからだ。現在、朝青龍の出身国 = モンゴル の資源が世界的に注目されている! って、雑誌が特集組んでも、「んっ?」としか言えないでしょ。私高本の感性は「岡原慎也 + 川上敦子 + 佐伯周子」のピアノが基準。他の基準は持ち合わせていないと思う。

洗足学園音楽大学 大学院コンサートシリーズ室内楽の夕べ



●2006年10月25日(水) 19:00開演 横浜みなとみらいホール 小ホール

 入場料金 = ¥1,000

●ラフマニノフ 2台ピアノの為の組曲第2番 作品17 より「ワルツ&タランテッラ」 佐伯周子 + 井上友美

他 である。バッハ2曲 + ブラームス2曲 +α なので、「2B」が中心かも!

 佐伯周子 の出番は「最初」なので、聴きに行く方は遅れずに来て頂きたい。
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岡原慎也のシューマン観(No.1396)

2006-10-21 21:21:32 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 本日は、はっきり「教えられた」と感じる。「表参道ヒルズ見学」のついでに、カワイ表参道店 に寄って、いつものように 「レッスンの友」 他のクラシック音楽雑誌をまとめ買いした。(← 「レッスンの友」HPでは、まだ最新号 = 11月号 に更新されていない!)

・・・で、東京メトロ に乗ってから読んだが「岡原慎也のシューマン観」に衝撃が走った。 この記事について紹介したい。
 『ピアニストの第1回の紹介 = 雑誌寄稿』 と言うのは、珍しいと思うが、ここに「ピアニスト 岡原慎也」の神髄があるかも知れない! と思う次第である。

シューマン = 「音楽の詩人」 この言葉の意味を明確に理解しよう!



 「岡原慎也」と言うピアニストの真価を知ったのは、1997年12月初。その前に1回聴いており、シューベルト「冬の旅」のピアノ伴奏が「うまい!」ピアニストと感じていた。今は亡き ヘルマン・プライ が ウィーン国立歌劇場来日引越公演にて「J.シュトラウス:こうもり」公演のアイゼンシュタイン役で来日した合間をぬった たった1回の東京での「バリトンリサイタル = 渋谷オーチャードホール での 冬の旅」のことであるので、今から12年前だったと思う。

 1998年12月の演奏会も「シューベルト:冬の旅」であった。他の曲(例えば シューマン「詩人の恋」など)であれば、聴きに行かなかった可能性が極めて高い。私高本自身が「シューマン歌曲」とか「R.シュトラウス歌曲」とかについては、興味薄いからである。

  1. シューベルト「冬の旅」全曲演奏会
  2. 以前、プライの「冬の旅」で良かったピアニスト
  3. スケジュールが「新国立劇場」の不手際で、直前に「空いた日程」だった

の3点セットで、全く知らなかった「ヘンシェル」のバリトンに拠る「冬の旅」を、旧「Daily Classical Music Critique in Japan」 に「推薦コンサート」として掲載した。 1998年11月末のことである。

・・・で聴いて、旧「Daily Classical Music Critique in Japan」創刊以来の感動があった。はっきり断言する。
  • 岡原慎也との出会いが無かったならば
  • 川上敦子 も 佐伯周子 も「演奏会プロデュース」することは無かった!

ことを。 岡原慎也からは、それはそれは深い音楽経験&考え方を教えて頂いた。「シューベルト」「R.シュトラウス」が話題の中心であり、「シューマン」については話を交わしたことは少ない。おそらく、「私高本のシューマン理解の低さ」を察知してくれてのことだった、と思う。
--------
 岡原慎也の「シューマン論」は 月刊「レッスンの友」2006年11月号 の【看板特集】である「没後150年。改めて考えるシューマン像」に寄稿した 5名の執筆者のトップに掲載されている。 他の4名も名だたる人ばかり! 全5編読んだが、「岡原慎也がトップ」は【内容】を判断してのことと私高本は感じる。
 岡原慎也の主張は、以下のようにまとめられる、と感じる。

  1. シューマンは「文学」について「シューマン以前の全ての大作曲家を超越して優れている」

  2. ピアニズムの限界を挑発するような楽曲は、「シューマン自身が断念した 超絶技巧ピアニスト」を想定している

  3. クララとの結婚前がピアノ曲の充実期、結婚後は歌曲へと移行


である。 1つ1つに詳細な解説が加えられており、極めて説得力に富んでいる。う~ん、何で「今」まで、岡原慎也にシューマンを教えてもらって無かったのだろう???

 岡原慎也が「シューマン・音楽の詩人」の題名で書いていることが、はっきり伝わる文章。是非是非購読してほしい。

 譜例に引用されている曲だけでも良い! 『岡原慎也のシューマン』が是非聴きたい。

  1. 蝶々 Op.2
  2. 謝肉祭 Op.9
  3. 幻想曲 Op.17
  4. 交響的練習曲 Op.13
  5. クライスレリアーナ Op.16

が引用されている「ピアノソロ曲」である。あなたも聴いてみたいと思いませんか? 岡原慎也のピアノで!!!
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新国立劇場「モーツァルト:イドメネオ」2006.10.20批評(No.1395)

2006-10-20 23:41:08 | 批評
永い間、更新サボったことをお詫びします。この期間、ピアノ音楽はほとんど聴いていなかった。オペラ,オーケストラ,三味線 などなど。う~ん、復帰第1弾もオペラ。「デイリー」時代に戻ったか?

新国立劇場「モーツァルト:イドメネオ K366」2006.10.20批評



 モーツァルトの「オペラセリア」中、最高傑作と認める人も多い「イドメネオ」が新国立劇場で上演された。

  • 極めて丁寧に演出&演奏
  • 「原作自体のほころび」がそのまま

であり、
  • モーツァルトの次作オペラ「後宮からの逃走 K384」以降の傑作群の水準には「作品自体は達していない」こと
  • 「ハ短調ミサK427」「フィガロの結婚K492」「ドンジョバンニK527」「魔笛K620」の4作品の先駆的創造物

の両面が露わになった。

  1. 最大の功績者は 指揮者 = エッティンガー

  2. 第2 = 新国立劇場合唱団(← 8声の合唱を完璧演奏!)

  3. 第3 = 東京フィルハーモニー交響楽団

  4. 第4 = 「イダマンテ役 = 藤村実穂子」「イーリア役 = 中村恵理」


である。主要4役 + 脇役男声2名 + 指揮者 + 演出家 + 合唱 +オーケストラ に「ブラヴォー」が掛けられた公演。「モーツァルトオペラファン」ならば、1回は聴いておいた方が「生誕250年」に悔いが残らないだろう。座席は全日充分余裕ある、とのことである。


 エッティンガーの指揮は「古楽器奏法を取り入れながら、安定した音」と言う路線。弦楽器のビブラートが不足する度に、要求していたが、ゲネプロ以前は違った様子で、東フィル弦メンバーは、相当に「薄いビブラート」であった。
 「イドメネオ役 = トレレーベン」は、全歌唱が安定していて安心して聴けたのだが、「安全運転」系であり、私高本としてはやや物足りない。
 「エレットラ役 = エミリー・マギー」は、第3幕のアリアだけは、『それまでとは別人?』と思わせる素晴らしい出来で、耳の肥えた新国立劇場聴衆から「ブラヴォー」を大いに浴びていたが、その前が、あまりに「小さめ」に歌っており、「1発に賭けた」感触が大きい。

 藤村実穂子 + 中村恵理 は全出場シーン = 全力投球 の名演! であった。藤村の頭髪が「男カット」になっていたのは「地毛」に見えたが、確実とは言えない。視力の良い方の判断を仰ぎたい。
 ワーグナー作品で名声を既に得ている 藤村の「余裕の声」も魅力あったが、今回が「主要オペラハウス 初主要役」の中村も、藤村に「声で伍して」の名演。もしかしたら、この2人は「今後10年の 日本の 女声」を牽引していくかも。
 演出 = グリシャ・アサガロフ は、「台本に忠実」最優先。だから「台本が破綻している箇所」はそのまま破綻している。これはこれで立派な仕事。耳の肥えた 東京の聴衆も「ブラヴォー」だけを(少なかったが)浴びせていたことは印象深い。

 合唱は素晴らしい! オーケストラも素晴らしい。 特に1番ホルン!

 これだけの演奏を聴ければ「曲に感性が合う」人ならば、是非是非1回聴いておいてほしい。「モーツァルト → オペラブッファ」とか「イタリアオペラ → 悲劇に浸れる」とかの前提は、作品に合致しないので、好みに合わない人は避けた方が無難かも。
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のだめカンタービレ TVドラマ化 開始!(No.1394)

2006-10-17 22:34:24 | その他
昨日、爆発的人気の『クラシック音楽漫画』 = 「のだめカンタービレ」が
フジテレビにて「TVドラマ化」され初回が放映された。
---------
現在「最も クラシック音楽の普及に役立っている」のは何か?

を考えた時、おそらくは「のだめカンタービレ」原典だ!

と私高本は思う。「レディースコミック」を読む習慣は無いので、単行本で読んでいるが(藁
--------
初回を見て、腹を抱えて笑った。笑い過ぎて、「書くポイント」がちょっと不足かも?!

●これまでの「クラシックTVドラマ」を寄せ付けない スゴさ

を有している。 主役2人も好演! 明日詳細を記載する。
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作曲家論 : スメタナ第1回(No.1393)

2006-10-16 19:32:50 | 作曲家・スメタナ(1824-1884)
1週間以上ブログを休んでしまったことについて、読者の皆様に深くお詫び申し上げます。実は


  1. シューマン 作品12~作品14&作品22 の改訂問題に悩む(← 作曲順番が特定できない!)
  2. 丁度その時「安かったから買った新譜のスメタナ」(← 私高本にはよくある行動パターン)を聴いて あまりの感動&衝撃!

で、思わず「私高本の音楽観」を再考する1週間となりました。スメタナは「わが祖国」だけの作曲家でないことだけは、私高本がここに宣言します!
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スメタナ(1824-1884)総合評価



ピアノソロ曲:☆☆☆☆☆
ピアノ協奏曲:無し
ピアノ室内楽:☆☆☆☆☆
連弾&2台 :無し
歌曲伴奏  :(現在のところ不明)
ピアノ教育 :(現在のところ不明)

音楽史評価 :☆☆☆☆☆

コメント 等は明日号以降にて。
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作曲家論 : シューマン第11回 (No.1392)

2006-10-08 21:57:57 | 作曲家・シューマン(1810-1856)
 読者の皆様が「3作品とは 何?」に期待が集中しているのは、はっきりしている。ご心配なく。すぐに発表する。


  1. 「幻想小曲集 作品12」 → 1曲削除した

  2. 「ピアノソナタ 第2番 ト短調」 → 第4楽章 を完全に差し替えてから出版した

  3. 「ピアノソナタ 第3番 ヘ短調」 → 当初「5楽章」のピアノソナタとして設計されたのだが、その後「3楽章版 オーケストラ無しの協奏曲 = 第1版」 → 「4楽章版 ピアノソナタ第3番」 として出版 → 出版時に Cut された曲あり


となっている。 う~ん、この3曲については「根深い問題」を抱え込んでいる曲もあるぞ! 続きは明日の予定です。
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