Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

岡原慎也+シュトイデ&仲間たち室内楽 批評(No.1952)

2011-12-08 18:23:47 | ピアニスト兼指揮者・岡原慎也
 神戸市にて初めて演奏会を聴いた。神戸駅前の足の便が良い立地の上に神戸港が一望できる高さに位置する神戸新聞松方ホールの演奏会。前半に

  1. シューベルト : 弦楽四重奏曲第12番「断章」D703


  2. ドヴォルザーク : ピアノ五重奏曲第2番作品81



が据えられており、ここまで聴いて大阪のホテルに戻ったので、後半は聴いていないから全くわからない。前半だけの批評である(爆


 シューベルトは「ウィーン風」を前面に打ち出した演奏。柔らかい「ウィンナ・トーン」で美しい音だけの範囲でダイナミクスを大きくは取らない。この作品にシューベルトが込めた「不気味さ」は後ろに隠れて、「親しみ易さ」がホールを包み込む。「コンサート全体の序曲」の役割のように演奏された、と書くのが最も適切だろう。

ドヴォルザークの「表情変化の大きさと変わり身の速さ」を見事に描いた 岡原慎也 + シュトイデ&仲間たち



ドヴォルザークピアノ五重奏曲第2番は、3重奏以上の規模の室内楽曲中「1つの楽章内の表情変化が最も濃い」作品


である。シューベルト「鱒」五重奏曲も表情濃いのだが、「楽章内」がこれほどめまぐるしく表情は変わらない > 例え「変奏曲楽章」であっても。「ピアノ五重奏曲」は、シューベルト、シューマン、ブラームス、ドヴォルザーク の4名のそれぞれ1曲のみが超圧倒的な人気があるのだが、(正直に告白すると)ドヴォルザーク だけは「名手」で無いと聴けないのである。中間2つの楽章でピアニストにも弦楽奏者にも「ソロ」並みの負担を強いるからだ。

 岡原慎也 も シュトイデ も仲間たちも、テンポもダイナミクスも自在に操りながら、ドヴォルザークならではの美しい旋律線を楽しげに バトン受け渡ししながら奏でて行く。互いにしみじみ聴き合ったり、煽ったりしながら。

 ウィーン、ザルツブルク、神戸 で共演しているのだが、東京でも 共演してほしい限りだ > 岡原慎也 と シュトイデ! 今回も「東京公演」で聴きたかった次第である。音響も良い「浜離宮朝日ホール」で演奏会あったのだから > 今回

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