Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

シューベルト:ピアノソナタ ヘ短調D625新補筆完成版詳細(No.2316)

2013-07-31 23:45:00 | 作曲家・シューベルト(1797-1828

「循環ソナタの出発点」=シューベルト ヘ短調ソナタD625



「さすらい人幻想曲」作品15 D760 にて「循環ソナタ」を創造した


は有名。だが、天才シューベルト と雖も、下準備全く無しに「循環ソナタ」を創造できたワケではない。
 前年1817年は「ピアノソナタの年」であり、計8曲作曲した。

  1. イ短調D537
  2. 変ホ長調D557
  3. ホ短調D566
  4. 変ニ長調D567
  5. イ長調D664
  6. ホ長調D459A+D506
  7. 嬰ヘ短調D571+D570
  8. ロ長調D575

 この8曲は、「シューベルティアーデ」にて友人に聴いてもらうために作曲され、「交響曲の代役」として「完成曲」の形で披露された、と推定される。

 8曲のピアノソナタの直後に「交響曲第6番ハ長調D589」を作曲したが、オーケストラメンバーを雇う金銭がシューベルトにも友人たちにも無かったので、演奏されなかった。

 シューベルト は、「交響曲第6番」に匹敵するピアノソナタを2曲作曲する。「ハ長調D613」と「ヘ短調D625」である。どちらも「冒頭楽章から最終楽章へ、と順序良く作曲されなかった」ために、中間楽章が判り難いが「大ソナタ」である。

シューベルト ヘ短調ソナタD625 楽曲構成



  1. 第1楽章 ヘ短調 4/4 ソナタ形式



    1. 第1主題呈示 ヘ短調 第1小節から


    2. 第2主題呈示 変イ長調 第30小節から『第1主題からの発展に拠る』


    3. 第2主題中間にて6小節 ホ長調を堅持 第54-59小節


    4. 第3主題呈示 変イ長調 第69-75小節、呈示部終了


    5. 展開部 第76-117小節、ヘ短調にての再現部入りを明示


    6. 第1主題再現 へ短調


    7. 第2主題再現 変ニ長調


    8. 第2主題中間にて6小節 イ長調を堅持


    9. 第3主題再現 ヘ長調


    10. 短いコーダ



  2. 第2楽章変ニ長調 3/4 3部形式



    1. 主部呈示 変ニ長調(第1楽章第2主題再現の調性)


    2. 中間部 イ長調(第1楽章第2主題再現の6小節)


    3. 主部の変奏再現



  3. 第3楽章 ホ長調+イ長調 3/4 トリオ付きスケルツォ(3部形式)



    1. スケルツォ呈示 ホ長調(第1楽章第2主題で6小節堅持の調性)


    2. スケルツォ第49-68小節 ヘ長調(第1楽章第3主題再現の調性)


    3. トリオ イ長調(第1楽章第2主題再現 & 第2楽章中間部 の調性)




  4. 第4楽章 ヘ短調 2/4 ソナタ形式



    1. 第1主題呈示 ヘ短調


    2. 第2主題呈示 ヘ長調(!)第27小節から


    3. 第3主題呈示 変イ長調 第73小節から「第2主題」から展開して派生(ヘ長調で呈示部を終結)


    4. 展開部


    5. 第1主題再現 ヘ短調


    6. 第2主題再現 変イ長調


    7. 第3主題再現 ヘ長調


    8. コーダ ヘ短調 → ヘ長調




-->
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠る完全全曲演奏会(No.2315)

2013-07-30 23:43:57 | ピアニスト・佐伯周子
 本日は、「ウィーンの貴婦人レントラー 作品67」を集中的に練習していた。これだけ「シューベルト舞曲」を丹念に弾き込んで演奏会に臨むピアニストは滅多にいない、と感じる。

シューベルト特有の『細やかなアクセント』『細やかなアーティキュレーション』が全て実現する演奏!


を目指している。こんなに細部に工夫のされていた曲だったのか! > 「ウィーンの貴婦人レントラー」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シューベルト:ピアノソナタ ヘ短調D625新補筆完成版詳細(No.2314)

2013-07-29 23:26:25 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
 シューベルト の「未完成ピアノソナタ」中、『ハ長調D840 レリーク』に継いで、人気が高い曲が この D625 である。ケンプ の世界初録音 から、21世紀の本日に至るまで、いろいろな解釈が、多種多様なピアニストに拠ってなされて来た記録が残っている。

3楽章構成なのか? 4楽章構成なのか? 「ホ長調のスケルツォ」は果たして本当に「ヘ単調ソナタD625」に属していたのか?


 『シューベルト弾き』と呼ばれるピアニストが、その名声を賭けて録音を残している。ありがたい限りだ。
  近日中にこれらに詳述する。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京オペラプロデュース「レスピーギ:ラ・フィアンマ」楽日2013.07.28批評(No.2313)

2013-07-28 20:43:22 | 批評

圧巻!『炎の女 = 福田玲子』が燃焼し尽くした 東京オペラプロデュース「レスピーギ:ラ・フィアンマ(炎)」


  福田玲子のことは 東京オペラプロデュース「マスネ:エロディアード」2012.06.23初日批評(No.2072) にて詳細批評した。圧倒的感銘を受けたのだが、聴衆の反応は 鈴木慶江 の方が上だった。意外!
 今回公演では、福田玲子 に大いに期待して聴きに出掛けたのだが、予想を遥かに上回る演奏だった。前日のタイトルロール = 垣岡敦子 も素晴らしかったのだが、

オペラ「ラ・フィアンマ」の印象が全く異なるか? に感じられるほど、福田玲子 は「炎の女 = シルヴァーナ」になりきっていた!


ことをここに断言する。その影響力の大きさたるや、オペラ全体に及んでいる。共演メンバー、合唱団、指揮者、オーケストラメンバー 全てである。


  1年前の 東京オペラプロデュース「マスネ:エロディアード」公演批評で書いたことはそのまま今回も素晴らしかった 福田玲子。前回は、はっきりと明言できなかったことを綴りたい。

福田玲子 は「リズム感」が卓越しており、「プリマドンナオペラ」である「ラ・フィアンマ」に脈打つリズムを蘇らせ、言葉を根拠とする「音楽のテンポ」を時には微妙に、時には大胆に牽引して行く!


  これが初日公演との違いである。


 昨日号にて『レスピーギ はイタリアの作曲家だが、「イタリアオペラ」の雰囲気とは少し違う。』と書いたのは他ならぬ私高本である。舌の根も乾かぬ内に、訂正文を入れる。

レスピーギ は、プッチーニ、ヴェルディ、ロッシーニ の影響はほとんど感じられないが、『ベッリーニ & ドニゼッティ』の プリマドンナオペラ の影響をストレートに受け、咀嚼している!


  「アジリタ」が無いので、昨日はわからなかったのだが、テンポの伸び縮みについて、ベッリーニ「夢遊病の女」「清教徒」やドニゼッティ「ランメルモールのルチア」を読者の皆様は思い起こして頂きたい。「楽譜通り & インテンポ」で歌われたら、情緒は100%は伝わって来ない。
  しかし、マーラー後期作品(「リュッケルト歌曲集」「亡き児をしのぶ歌」「千人交響曲」「大地の歌」)のように事細かな指示は、レスピーギのスコアにあるのだろうか? 「ラ・フィアンマ」スコアは読んだことが無いのだが、「ローマ3部作」スコアを読む限り、マーラー後期のような神経質な(病的に神経質、が正しいか?)指示をする作曲家には思えない。


「福田玲子 のテンポ設定の動き」がいかに激しかったか? についての実証。第1幕後半のテンポ設定が(初日の垣岡敦子と全く違い)アッチェルランド掛けまくり、になり、金管楽器が少々「落ちた」!


  おそらく、GP(最終舞台リハーサル)でも出て来なかった「テンポ」だったのだろう。指揮者 = 石坂宏 は、「プリマドンナに合わす棒」だった。弦楽器は付いて行った。木管楽器も付いて行った。金管楽器は(難しいパッセージだったのだろう)少々落ちた。金管楽器は「キー」が木管楽器より少ないので、アンブシュア(唇)のコントロールが難しいのが原因。金管楽器奏者に起因することでも無ければ、指揮者に起因することでも無い。「予算が足りなくて、合わせの回数が少ない」が原因。これ、ってどうすれば解決するのかは、「ロバの耳ヒョーロンカ = 私高本」はわからん><


 タイトルロール以外のソリスト は、全員「楽日公演」の方がうまく聴こえた。これは、

「オケが弾んでいたから」の可能性が高く、その原因は「福田玲子のリズム感 + テンポ感 の卓越」が源、の可能性大


  こうなって来ると「キャスティング組合せ」は大事なことがはっきりとわかる。


東京オペラプロデュース次回公演は、2014年2月8日(土)&9日(日)グノー「ミレイユ」 飯坂純 指揮 & 池田理代子 演出


  これは、2011年3月の「メサジェ:フォルテュニオ」公演の組合せ。東日本大震災の影響で私高本も1日しか聴きに伺えなかったが、素晴らしい公演だった。期待は高まるばかりではないか!!!
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京オペラプロデュース「レスピーギ:ラ・フィアンマ」初日2013.07.27批評(No.2312)

2013-07-27 23:53:30 | 批評

「オペラ時代のワーグナー」を手本にして見事に成功したレスピーギ「ラ・フィアンマ」。鳴り亘る合唱を突き抜けて来る ソプラノ垣岡敦子


  「ローマ3部作」でお世話になっている レスピーギ のオペラ「ラ・フィアンマ」を

『日本初演』を矢継ぎ早に世に送り出している 『東京オペラプロデュース』が日本初演!


と言うので、期待して新国立劇場中劇場に向かったが、期待を遥かに超える素晴らしい出来だった。


  レスピーギ はイタリアの作曲家だが、「イタリアオペラ」の雰囲気とは少し違う。

「恋にまつわる微妙な心の変化の詳細」はあまり描かず、「情景描写」を合唱を中心に「力強く」押し出す。つまり(「楽劇」成立前の)「ワーグナーオペラ = さまよえるオランダ人、タンホイザー、ローエングリン」の世界を再現することに心を砕き、成功した!


である。ロッシーニが「ドイツ人」の渾名を得ていたのだから、レスピーギも「ドイツ人」の渾名を得ていても不思議では無い。
 「ラ・フィアンマ」冒頭は「さまよえるオランダ人」冒頭そのもの! そこで、私高本が驚いたことは「さまよえるオランダ人」に雰囲気が似ていたことでは無い。

「東京オペラプロデュース合唱団」が(所在地はまさにここなのだが!)「新国立劇場合唱団」かのように、「声の伸び」が信じられない水準であったこと!!!


  私高本などの「音楽ヒョーロンカ」は、マーラーに「高度な知性の持ち主 = ロバ = 単に大きな耳を持っているだけの存在(爆」として揶揄されるように、「権威」ではなく「太鼓持ち」としての視線を常に「演奏家サイド」から受けている。早い話、「コイツ、わかっているのかよ???」ってことである(爆


  私高本が「わかっているか?」「わかっていないか?」は、「出演者の皆様」「スタッフの皆様」「当日聴いた皆様」の耳で判断して頂くだけである。上記を断言しているので、「レスピーギはヴェルディ直系だよ、バカ!!!」と思われたらしゃーない。コメント欄に記入下さい。実名ならば全部掲載します。戸籍謄本提出までは求めません(爆


  終演後について。東京オペラプロデュースにしては異例の「ブラヴォー」が続いた。(私高本の眼では)予想を超えていたようで、舞台上は小さな動揺(爆


  明日公演も聴きに行かなければならない。糖尿病性老眼の進行が早かった私高本 は、そろそろ就寝しなければ、明日 = 東京オペラプロデュース公演2日目 を聴きに行くことが出来ない。細かなことは明日以降に廻したい。だが、これだけは明記する。

  1. プリマドンナ = 垣岡敦子 は「分厚い合唱」を突き抜ける素晴らしいソプラノ!


  2. 合唱団は「最初の1音」から「別物」だった。何があったのか?『公演プロデューサー』に終演後に尋ねたら「明日も聴いて下さい」と言われた。どうやら、明日の方が「キャストが良い」らしい


  3. 八木清市演出 は、極度に圧縮された予算の中(← 東京オペラプロデュースの中でも)で、最高のパフォーマンスだった


    石坂宏指揮 は十全であり、オケ & 合唱 が過去最高だった。



  これほど素晴らしい レスピーギ「ラ・フィアンマ」を聴けて、私高本は幸せである。明日公演がさらに素晴らしいことを期待するばかりである!!!

 明日7/28公演も、5「当日券あり」とのこと。初日はB席エリアは全部埋まっていて、S券エリアだけがわずかに空いていた。

「レスピーギファン」だけでなく「ワーグナーファン」も是非是非聴いて欲しいオペラ = レスピーギ「ラ・フィアンマ」


  当日券はある、とのことなので、

ワーグナー初期作品ファン は絶対に聞き逃さないで欲しい!!!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これから聴きに行くコンサート(No.2311)

2013-07-26 23:54:45 | 演奏会案内
 父死去以降、不測の事態が次々に発生して「先が見えない日々」が続いている。父が生きていた時代にお世話になった皆様に、代金支払いが滞ってはいけないので、請求書が来る度に銀行に走る日々が続いている。「最期の日」まで、病院でリハビリを受けることが出来たのも、全て廻りの皆様のおかげだったのだから。8月21日「佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠る完全全曲演奏会」までは、「これだけは絶対に外せない!」演奏会だけに絞り込んだ。この他にも聴きに行きたい演奏会は山ほどあったのだが、亡き父が恩を受けた皆様へ迷惑を掛けないことを優先せざるを得ない。
 あぁ、「8/21佐伯周子リサイタル」の告知も不十分だよな(爆涙


  1. 東京オペラプロデュース「レスピーギ:ラ・フィアンマ」日本初演 2013.07.27 & 28 新国立劇場中劇場


      「世界中の埋もれた名作オペラを日本に紹介し続ける」と言う難事業を20年以上(30年以上?)続けているのが、東京オペラプロデュース。今回も「ローマ3部作」でお世話になっている 作曲家「レスピーギ」の名作オペラ「ラ・フィアンマ」を日本初演する。これを聴き逃したら、次がいつ来るのかはわからない。
  2. 下野竜也指揮 キリシマ祝祭管弦楽団「ワーグナー:ワルキューレ」第1幕 他 2013.08.06 東京オペラ


      う~ん、「ワルキューレ」って、特段好きなオペラでない(獏
      だが、「下野竜也指揮」で「キリシマ」となると、聴きに行くよな。ちなみに、佐伯周子も聴きに行く!

  3. 佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠るピアノソロ曲完全全曲演奏会 Vol.12 2013.08.21(水) 東京に文化会館(小)


      「自腹でスタインウェイB」購入した 佐伯周子 にあ、マジ感動。その影響が「プラスに動く」らしい。頼もしい限りだ!!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

突然ですが「スタインウェイB」が家にやって来た!(No.2310)

2013-07-21 23:29:23 | 実録! グランドピアノ購入実戦

突然ですが「スタインウェイB」が家にやって来た!


  これ、本当です。10日前までは夢想だにしなかったのに、いきなり急展開で来ました。この詳細については、近日連載。いやー、佐伯周子の決断力には感服した次第です!!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランツ・シューベルト・ソサエティ2013年度ピロティコンサート批評(No.2309)

2013-07-13 23:58:40 | 批評

圧倒的な感銘を産んだ 弦楽五重奏曲ハ長調D956 の名演!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒュー・ウルフ指揮読響 7/5ベートーヴェン & 7/12アメリカ音楽 批評(No.2308)

2013-07-12 23:47:31 | 批評

隔絶された様式感を、両方とも実現する「スゴ腕指揮者 = ウルフ」を認識させてもらった演奏会


  う~ん、凄い指揮者だ! 「ベートーヴェン」と「アメリカ音楽」を両立させる、は「言うは易し、行うは難し」の世界。しかも、読響はアコギで「ベートーヴェン:コリオラン序曲」は、「サントリー名曲シリーズ」で2ヶ月連続である(爆
  私高本自身は別のシリーズで聴いているが、この設定は「キツい」よなあ(爆



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠るピアノソロ曲完全全曲演奏会 Vol.12(No.2307)

2013-07-10 21:51:20 | ピアニスト・佐伯周子

「緩徐楽章 = 第2楽章 = Adagio 変ニ長調」の『表現』が、今まで聴いて来た『全て』と違っていた 佐伯周子


  この「ヘ短調ソナタD625」は、両端楽章が未完成、第2楽章 & 第3楽章 は完成、である。普通に考えて、第2楽章 と 第3楽章 では、「大きな違い」があることは無い、と 佐伯周子 の演奏を聴かせてもらうまでは思っていた。これが「猫頭」だったことは、聴いた瞬間に理解できた。

「ブライトコプフ旧シューベルト、ヘンレ版第3巻、英国王立音楽院版、ウィーン原典版」の全てが、初出版 = ディアベリ版 の(捻じ曲げられた)アーティキュレーションを遵守した上に、『余計な1小節(第6小節)』を加えている!


  これは、「シューベルトファン」を1978年から35年間続けて来た私高本にも、驚愕の事実だった。佐伯周子 は、ごく普通に「ベーレンライター新シューベルト全集」をそのままに「音」にする。『今まで聴いたことが無いアーティキュレーション』だった。思わず、楽譜を覗き込むと、「楽譜通り」だった。我が家は、シューベルトに限っては資料は豊富。

  1. ブライトコプフ旧シューベルト全集本シリーズ
  2. ブライトコプフ旧シューベルト全集補巻
  3. ヘンレ版第3巻
  4. 英国王立音楽院版
  5. ウィーン原典版

が、アッという間に並べられた。そこでわかったことは

ブライトコプフ旧シューベルト全集補巻 にて、「ディアベリ版のアーティキュレーション & 追加した1小節 を追加承認」した後、「ベーレンライター新シューベルト全集」前に全ての楽譜は無批判に踏襲して来た事実!


であった。


「日本のシューベルトファン」は、「内田光子のレコード芸術インタビュー」のせいで、『ベーレンライター新シューベルト全集』はスカ、と誤解しているが、内田光子自身が「黄色の廉価版」しか読んでいないのが原因であり、本質を見誤っている


ことはここに再度指摘しておきたい。
 ベーレンライター新シューベルト全集にも「誤植」はある。それは「ブライトコプフ旧シューベルト全集」と同じだ。
 だが(日本国内に限らず)クラシック音楽界に大きな影響を与える 内田光子 の発言のせいで、これほどまでに素晴らしい「ベーレンライター新シューベルト全集」が(佐伯周子以外には)弾かれていない現状を見るにつけ、心が痛むばかりである。内田光子 は、シューベルト も モーツァルト を録音は購入しているのだが、モーツァルト に比べると、(後で録音した)シューベルト は譜読み間違いも多く、「モーツァルトの水準で録音して欲しかった」と感じる次第である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠るピアノソロ曲完全全曲演奏会 Vol.12(No.2306)

2013-07-09 22:36:03 | ピアニスト・佐伯周子

シューベルト ピアノソナタ ヘ短調D625 新補筆完成版 は、ピアニスト = 佐伯周子 に拠る初補筆完成版!


  これまで、シューベルト「ピアノソナタの補筆完成版」については、D840,D655,D613 について、私高本が実行して来た。D840 が 2004年、D655 が 2006年、D613 が 今年=2013年 である。D840 と D655 の時は「ちょっと変じゃない???」と言っていた 佐伯周子 だが、

D613補筆完成版 については、『転調に関する細部』について厳密な音楽理論に従い論破して来て、何回も書き直しを余儀なくされた(爆涙




  ここ数日、

「D625 の補筆完成版」について、非常に密度の濃い意見交換をした。


  結論を先に述べる。

『ヘ短調ソナタD625 の補筆完成版』は『佐伯周子 補筆完成版』にて演奏する!!!



これまで、9年以上掛けて『シューベルト ベーレンライター新シューベルト全集に拠るピアノソロ曲完全全曲演奏会』を続行して来たピアニスト = 佐伯周子 の新たな新世界の第1歩


である。
  佐伯周子新補筆完成版の詳細については、明日号以降で詳細に記述する。乞う、ご期待!!!

『佐伯周子に拠る 新補筆完成版』になるのだったら、「チラシ」に大々的に広告打つんだった。今さら(大量に残っている在庫を全部破棄して)印刷し直せるワケが無い(爆涙

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠るピアノソロ曲完全全曲演奏会 Vol.12(No.2305)

2013-07-04 17:55:17 | ピアニスト・佐伯周子

佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠るピアノソロ曲完全全曲演奏会 Vol.12


 もう7月だ! 日差しがキツくなって来たワケだ(爆

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大植英次が東京フィルハーモニー交響楽団にポジションを得る?(No.2304)

2013-07-03 22:58:48 | その他

大植英次が東京フィルハーモニー交響楽団にポジションを得る?


  この情報の根拠は ここ。

 2014.03.17 にスイスのチューリヒで演奏会! の情報である。「調布公演」とか「蒲田公演」では無い。莫大な費用が掛かり、(下手すると都民から集中砲火を浴びる)ヨーロッパ公演である。これを

遂行する = 東京フィルハーモニー交響楽団にて、大植英次がポジションを得る


であろう。公式発表は数日先だろう。「大野和士都響首席指揮者就任スクープ」も報じた Piano Music Japan がまたまた「ネタ」投下ですよ(爆

 大植英次は、ミネソタ & 大阪 で「普及活動抜群」の実績。反面、都響では「コンサートマスター降板続々」なんてのもあった。どっちが有力な情報なのだろうか? ミネソタ や 大阪 の 情報は疎いので、正直よくわからん><(涙
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新国立劇場委嘱新作オペラ:香月修「夜叉ヶ池」世界初演初日2013.06.25批評:続々編(No.2303)

2013-07-02 19:08:09 | 批評

香月修 の美点は、『全体進行のツボ』を押さえているが1番、『オーケストレーション が プッチーニ並み』が2番。香月修 は「オペラファンの心」を知り尽くしている!


  「オペラ」と言うのは、(数少ないクラシック音楽ファンだけでなく)もっと広い人々を魅了しており、その結果、あまりにも魅力的であり、洋菓子に「オペラ」と言う チョコレート主体のケーキが存在する! ほど。オペラファンだけでは売れないだろ?(爆
 私高本は糖尿病なので、一生もう食うことが出来ないのだが(爆涙

  オペラの於いて、「台本、作曲、演出、出演歌手、合唱団、管弦楽団」のどの順で大切か? は、猫頭ヒョーロンカ = 私高本 が厳密に指摘できる域には達していない。「ピアニスト = 佐伯周子 のマネジャー」がメイン業務だからなあ(爆

「台本が相当に重要」は、『ワーグナー & チャイコフスキー が台本を自作』&『モーツァルト は、ダ・ポンテ や シカネーダー』と言う信頼できる人に台本を任せて大成功!


を見るにつけて、『台本が相当大事』はお判り頂けたことだろう。シューベルト は、友人に任せた作品が多く、ダ・ポンテ & シカネーダー & ワーグナー & チャイコフスキー の域に達しなかった(爆涙


(大人になるまで生き延びた人間には、の前提だと思うが)一生の中に最低1度は「機会の扉が開かれる」と言う説、は広く信じられており、私高本も固く信じている。


  今から、大油田を掘り当てる、とかは皆無なので、(平均余命を 3/5 以上費やした今から省みると)

シューベルトピアニスト = 岡原慎也 & 佐伯周子 と出会えた!


だろう。2人とも素晴らしいピアニストであり、出会えたのは奇跡のようだ! 「運命の赤い糸」か?(爆


  ちなみに、

香月修「夜叉ヶ池」を、元気な内に聴き、こうして批評出来るのは、「運命の赤い糸」が導いてくれた?! と思える奇跡


に感じる。言い難いことを明言する。

香月修「夜叉ヶ池」は、『プッチーニオペラの平均値』以上。「ラ・ボエーム」「蝶々夫人」「トスカ」の最高作平均には至っていないが、(初期作品を除外しても)完成した最後の『3部作』の「ジャンニ・スキッキ」までは魅力が到達していなくても「外套」「修道女アンジェリカ」よりは、魅力的!!!


  何か文句ある人は「実名明記」の上、コメントに書いてちょ。免許証コピー呈示までは求めないからさ(爆


香月修は「オペラ台本の恐怖」を熟知しているらしい


  ・・・「らしい」と奥歯にモノが詰まった書き方をしたのは、(團伊玖磨 を初めとする日本語オペラ作曲家が明言していないのだが)

「日本語」 は「オペラ向きで無い」可能性も皆無では無い


からだ。先日の東響定期演奏会会場でも聞いた。飽々している。言いたいことあれば、「自己責任」で書けよ! と思う。「責任は取りたくない。影響は与えたい。」は無理ぽ(爆

何の疑問感じたの?(以下、「完結編」に続く)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする