Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

日本が「CD売上世界一」の意味(No.2283)

2013-05-23 21:09:35 | CD&DVD 紹介&批評

「世界」は、「ダウンロード」視聴が当たり前になって来ている!


  既に「CDの時代」は終わった。クラシック音楽ファンならば、理解頂けることだろう。

世界中の「大レーベル」が全て1社に統合された! のだから


  これからは、「大レーベル」は今まで以上に「売れるモノ」だけを売る。「ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート」とか、「ベルリン・フィル の ドイツ物交響曲を ラトル・クラスが振る」とかである。これ以外は、基本的に「売り込みのあった中で採算が取れる」モノしか売り出さないだろう。


 日本が「CD売上世界一」になったのは、はっきり言えば「時代遅れ」 or 「AKB48の企画力の素晴らしさ」 のどちらかか? 両方か? が原因だろう。今日の「日刊スポーツ」購読すれば誰でも理解できると思うぞ(爆


 素晴らしい演奏家は、次々と輩出されている。例えば、現在、新国立劇場「ナブッコ」を振っている カリニャーニ とか。だが、CD見るだけでは、その全貌は見付けられない。昔も同じだった人がいたのだろうが、21世紀になって、以前よりもさらに状況が深刻化している、と感じる。


  Membran Wallet シリーズは「意義」を失った。これ以上の廉価化は、送料を考えると無理だろう。時代は移る。私高本もいつまで、このスタイルを続行できるのか? はわからない。「ブログ」形式はもう少し余命がありそうだ(爆
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『CD時代』がもうすぐ終わる(No.1957)

2011-12-17 19:58:29 | CD&DVD 紹介&批評
HMVジャパン CD DVD 書籍 音楽 ゲーム

日本経済新聞12月14日東京版朝刊40面(=一番裏)の「回顧2011音楽」にショッキングな記事が掲載されていた。文化部 多田明の署名記事は次のように始まる。・

2011年、日本はCDや音楽配信の売上高を合わせた音楽市場の規模で、史上初めて米国を上回り、世界第1位の音楽大国になる可能性が高い。


 日本の人口は米国の半分。マジか?

日本はCD、配信とも縮小が続くが、単価の安い配信への移行が急速に進んだ米国の落ち込みがそれ以上に大きいからだ。


 う~ん、売上伸びたからではないのか、、、


 7月8日以来5ヶ月ぶりにCDを発注するために、HMV と 日米英のアマゾン を覗いて見た。(基本的に手持ちのCDが充分にあるので頻繁にはCD は買わない。)EU圏のアマゾンで英国からしか買わないのは「英語しかメールやりとりが出来ないから」である(爆

 驚いた!

  1. 元気の良かった廉価盤レーベル "DOCUMENTS" "membran wallet" "membran" が「壊滅的」とも言える惨状で、新譜数が激減している


  2. 米アマゾン が「MP3ファイルダウンロードだらけ」になり、新譜の1部をディスクで扱っていない


  3. 閉店店舗が急増しているらしく、日アマゾン出店者に「値札付き大特価品」が続出


  4. SACD 新譜がやたら多くなり、しかも高い(爆


  5. NAXOS が「ブルーレイディスク新譜」を出していた



だったからだ。ちなみに、英アマゾン は値段が上がっていたが、これは為替変動のためではなく、米アマゾンに比べて高かった品が多いのが印象的。今回、英アマゾン には発注しなかった。


この状況は「既視感」あり! 『1981年頃のLP状況に極似』


である。翌1982年に「CD発売」になる。既発の廉価盤がやたら出たと思ったら、「スーパーヴァイナル」とか「ダイレクトカッティング」とかの高価品がグチャグチャ出廻っていた(爆

 私高本も「スーパーヴァイナル」「ダイレクトカッティング」も両方購入した。但し「何で普通の盤の2倍も3倍もするのか?」が猫頭では理解できず、共に数枚の購入にとどまった。当時から猫頭だったことだけは覚えている(爆

 1981年当時の「東京のLP市場」は今は亡き「石丸電気レコード売場」が市場を左右していた。年に数回「傷物輸入盤バーゲン」があり、私高本もお世話になりました!

2011年は「HMVジャパン」が「東京のCD市場」を左右しているように見える > 価格がバーゲン時には最も安いから


 だが、嗅覚鋭い「NAXOS」が「ブルーレイディスク新譜」を出すようになっている。

ブルーレイディスク使ったら「フィッシャー=ディースカウのシューベルト歌曲大全集」が1枚で収まるハズ


である。圧縮率次第かも知れないが「グラアム・ジョンソンのシューベルト大全集」も1枚で収まるような気がする。「現在のCD規格=サンプル周波数=44.1kHz」の音質を保って。「MP3程度の音質で構わなければ、フィッシャー指揮ハイドン交響曲大全集」も1枚で収まるような気がする、、、


 そうなると、どうなるのか? を予測する。私高本は「猫頭」なので、1982年の「CD出現時」と同じことが再現する、としか思えない。つまり

  1. 直前まで意欲的な企画を実施していたマイナーレーベルが「即死」状態になる > 米VOX、米NONESUCH 等


  2. 「売れ筋」以外はカタログから消える



 VOX とか NONESUCH とか「CD世代」は知らないレーベルだよな(爆

 この予感がしたので「いずれ安くなったら聴いておきたい」と思っていた盤は全て発注した。大半がHMV。日アマゾンと米アマゾンにも少々。もしかしたら「ブルーレイディスクで今よりも安くなる可能性」はある。だからこそ

今の価格で「納得」できるモノは全部入手することにした次第


である。読者の皆様のお役に立ったでしょうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハワード「リスト大全集」CD99枚組が来た!(No.1849)

2011-05-04 13:00:51 | CD&DVD 紹介&批評
標題のCDを受け取った。過去に受け取ったCDで最大枚数か? 「ルビンシュタイン大全集」と双璧だ! 半分くらいは既に持っていたのだが、今回思い切って「全集」を購入した。新たに入手したCDは全部聴く予定。いつ完了するのかは全く不明。「人生をリスト大全集録音に賭けたハワード」の結晶は、きちんと襟を糺して聴く。全部聴いたら批評を掲載するつもりである。(いつになるかは全くわからない量だ!)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岡原慎也新譜CD批評(No.1745)

2010-05-12 20:11:39 | CD&DVD 紹介&批評

シューベルト ピアノソナタ第21番変ロ長調D960 の最高録音の1つが登場



 『シューベルトのピアノ曲の最高傑作 = 変ロ長調ソナタD960』と考える人は多い。メロディーも和声もテンポもデュナーミクの広さも第2楽章主題が回帰して来る時の変奏技法も終楽章のコーダも全てが全て「シューベルトらしい」曲である。古く古くはシュナーベルの録音が1930年代には聴かれているから、80年以上に亘り愛されて来た名曲中の名曲である。


 ・・・が、「聴き手」側からは問題の多い曲の1つ。

  1. 第1楽章呈示部の「繰り返し部分」を演奏しないピアニストの方が多い

  2. ウィーンの名ピアノ=ベーゼンドルファー で聴くことがなかなかできない


が「主要2点の悩み」である。

シューベルトは「繰り返しは必要」と考えていたから、楽譜に遺した


のだが、ブレンデルを中心に「繰り返し無し派」が台頭しつつある21世紀。ちなみに「ウィーン派」と呼ばれるピアニストも過半数が「第1楽章繰り返しを弾かない」が50年前くらいからの実績である(涙


 日本を代表する「シューベルト弾き = 岡原慎也」がついに、変ロ長調ソナタD960 を録音した。カプリングは次の通り。

  1. ベートーヴェン : ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2「月光」

  2. シューベルト : ピアノソナタ第21番変ロ長調 D960

  3. シューベルト : アレグレット ハ短調 D915

  4. シューベルト : スケルツォ 変ロ長調 D593/1


 岡原慎也のソロCDは3枚目であるが、全てにおいてシューベルトが主役である。今回のCDでは「初のベートーヴェン」が入っており、「ベートーヴェン:ピアノソナタ全曲演奏会」を実施したエッセンスも盛り込まれている。


 全4曲の中で最も魅力的 = シューベルト ピアノソナタ第21番変ロ長調D960 であった。

「D960の魅力のツボ」を知り尽くした演奏


に聞こえる。『第1楽章呈示部繰り返し実行』『ピアニッシモのトリルの静けさ』『フォルティッシモツァートのトリルの轟き』『ベーゼンドルファーインペリアルの甘い音色』『もたつかないペダリング』などなど。

最大の美点は「シューベルトのスケールの大きい構想力」を余すところなく描く 岡原慎也の把握力


だと感じる。その結果

B=スコダ、デムス、グルダ、ブレンデル に代表される「ウィーン派」の演奏よりも魅力が深い演奏になった!


ことはここに特記しておく。
 アンコール曲かのように配置された シューベルトの2曲の小品(D915 と D593/1)もとてもチャーミングな演奏。しかし「小品だな!」と感じる。構想の大きさはシューベルト自身が盛り込んでいないのだから。

ベートーヴェン「月光ソナタ」は『静けさ』が漲った名演だが、聴き手により好みが分かれるだろう


 静けさの面が強調される反面、「激するベートーヴェン」の側面は抑えめに表出されている。グルダもブレンデルも「ベートーヴェンソナタではスタインウェイ」がウィーン流だったが、使用ピアノと作曲家の相性の問題があるかもしれない。(無いかも知れない。)


 CDを通して聴くと「ベートーヴェンソナタ → シューベルトソナタ」で演奏会プログラムが1夜分終わり、アンコールが2曲演奏された感触に浸れるCD。前のCDでドイツのハイデルベルクにまで録音に出張していた経験が反映されたのか、このCDでは「大阪イシハラホール」で収録されており、録音スタッフも変わっているが、私高本の感性では今回の方が「岡原慎也の魅力」を捉えられた割合が高いように聞こえる。岡原慎也の腕が上がった可能性も高い。このCDは

シューベルト変ロ長調ソナタD960 を「シューベルトの書いた楽譜通りにベーゼンドルファーインペリアルで名演を聴きたい人は必携!


と感じる。私高本もその1人である。
 尚、

解説は「全て岡原慎也自身執筆」であり、ベートーヴェンとシューベルトについての深い考察が盛り込まれている


ので、興味ある方が是非是非読んでほしい。

CDのタイトル名 = "An die Mond"


 これだけ深くピアノ曲だけでなく、ドイツリートまで含めた作曲家像を語ってくれる芸術家は本当に稀少である。ありがたい限りだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スウェーデンCD会社BISが隣国=フィンランドの大作曲家=シベリウスの全集(No.1429)

2006-12-02 23:53:22 | CD&DVD 紹介&批評
 すごいCD見付けた! スウェーデンの大レーベル = BIS が総力を挙げて作成した(?)かのような、隣国フィンランド の 大作曲家 = シベリウス の「選集」。選集と言っても、全集に限りなく近い様子。急遽、このCDを「新譜紹介」する。

エッシェンシャル・シベリウス
CD(BIS BIS1697)





15枚組 7,972円(税込)


12月15日発売予定



隣国スウェーデンの大レーベル = BIS からシベリウスの「基本全集」が発売される。正確な意味では「全集」ではないのだろうが、、、

日本語詳細解説 付き


で発売されること。 このCDの批評は、かならず、PMJに掲載する。乞う、ご期待
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新旧CD「録音比較」 (No.1372)

2006-09-16 22:28:59 | CD&DVD 紹介&批評
 う~ん、読者の方から頂いていながら、実現できていなかった企画がコレ。「新マスタリングとか言っているCDは音質が圧倒的に良いのですか?」と言う質問。う~ん、うなった。結果、第1弾がコレ!

F.グルダ ベートーヴェン「ソナタ + 協奏曲」全集


 相当に「新マスタリングに優位」なモノを選んだつもりである。

 これで、旧マスタリングの方が良かったら「マスターテープが衰えるに従い、どんどん悪くなっていきまっせ!」状態だったが、さすがに そこまでは悪くない。

  1. アマデオ録音の「ソナタ全曲」は 再マスタリングが「効果あり」
  2. Decca録音の「協奏曲全曲」は 「音が悪いママ」なので
  3. 「再マスタリングしていない」 若しくは
  4. 「再マスタリングしても音は全く良くならなかった」

のどちらかである。 おそらくは、「協奏曲は再マスタリングしていない」と聴いた感触では思える。
 しかも「ソナタ集」の録音の良さも「細かく聴けばわかる範囲」なので、「細かな差異は気にしない」人であれば、買い直す必要は全く無い!(← また問題発言だった?!)

 僅かな音質の差を気にするよりは(無限のカネがあるので無ければ)新たな録音を購入した方が良いと思う(← またまた問題発言だろう!)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新譜DVD紹介『アルゲリッチ最新DVD』(No.1365)

2006-09-09 23:26:07 | CD&DVD 紹介&批評
 先日、「作曲家論 : シューマン」掲載時に、トラックバックを貼って頂いた Cool & Cool にて、「今年のシューマンイヤー最大のDVD」 が掲載されていた。




  • アルゲリチがピアノを弾いて
  • シューマンの「ピアノ協奏曲 イ短調 作品54」

税込:2,344円


9月29日発売予定


の「ライブ録音」である! 指揮はシャイー で、オケは シューマンゆかりの地 = ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団。 私高本としては、個人的には「シューマンの交響曲」は(シューベルトをパクった第1番変ロ長調以外は)高く評価しないので、第4番が入っていると、「どうするか?」は微妙。
 「ピアノ協奏曲だけでも、アルゲリチの演奏ならば、絶対買い!」の皆様は、お見逃しないように!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新譜DVD批評『グレン・グールド:ヒアアフター(時の向こう側へ)』(No.1364)

2006-09-08 22:50:07 | CD&DVD 紹介&批評
 今朝、佐川急便が来たので受け取った。「開けてビックリ玉手箱!」 何と、9月22日発売予定と おとといまで明記されていた『グレン・グールド:ヒアアフター(時の向こう側へ)』が タワーレコード から送られて来ていた。マジですか?! Internet で確認したら、「在庫あり」になっていた。 ちなみに HMV で調べたら、9月15日発売予定。アマゾン では見付からなかった。タワーレコード、マジですごい!
 楽しみにしていた DVD なので、早速「聴く&観る」した。 以下、新譜批評である。

グレン・グールド:ヒアアフター(時の向こう側へ) DVD 批評(Ideale Audience DVD9DM20)




2,932円(税込)


  • 演奏   :☆☆☆(← 質は高いが、全曲聴かせることが1回も無く、細切れ!)
  • 資料価値:☆☆☆☆☆(← これは絶頂!)
  • 音質   :☆~☆☆☆(← 音質は期待しないでね!)


1948-1991年録音。

「グールドを知る」為に最適のDVD


  • これは「音楽を聴くDVD」では無い!
  • 「グールドを知るDVD」である!

 この言葉が最適であろうDVD。「グールドファン」であれば、絶対に購入しないと「体の震えが止まらない」ほどの感動があるが、「曲を丸ごと聴かないと感動を得られない人」には、不向き。
 ・・・で、「価値」としては、『極めて高い』と感じる。「グールドが50年の生涯を賭けて、伝えたかった内容」を「80%くらい」伝えることに成功していると感じたからである。根拠は以下の通り。

  1. 若い頃からの「録音&録画」好みのグールド像が余すところ無く描き切れている
  2. 「グールドからの発信」がほぼ「グールドのレパートリー全域」に亘って網羅されている!
  3. 貴重な「若き日のグールド動画(← 何と 1948年にプライベート録画!)

が、全て「聴ける&見れる」だから。
 う~ん、「バッハ:ゴルトベルク変奏曲」最終録音の日本語クレジットが「ゴルトバーグ変奏曲」と出ても良いが、「英語文化」を少しだけ意識するかも。
 日本の「団地」が写される(日本の竹藪も映るぞ!)のも、親しみが湧く。「グールドと言う人物」を知りたい人は必ず購入することをお勧めする。 タワーレコード が「安くて早い」ようだ。
 尚、音質は同じテークの「DVD や CD」に比べると劣ることが多い。(1981年盤「ゴルトベルク変奏曲」など)
 あくまで「グールドを知る」ためのDVDと思って、音質などにはこだわらないように。 ここだけの話だが

メニューインとの「録音 & 会話」が最高の「聴く&観る」である!


 そして「要注意」が画面操作。これが「クラシックDVDしか扱った経験が無い」人(← あっ、オレだ!)には、「メチャ難しい」かも。

  1. 最初は「English」を選択して(← フランス語の方が得意な人は除く)
  2. 数画面経過後に「Audio & Subtitle」を選択の後
  3. 「日本語」を選択して
  4. 「映像に戻る」

を選択する必要が(私高本には)ある! 相当に面倒くさい & わかり難い と思うぞ!!
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新譜DVD紹介『グレン・グールド:ヒアアフター(時の向こう側へ)』(No.1362)

2006-09-06 17:41:00 | CD&DVD 紹介&批評
 新譜紹介の初掲載です。

グレン・グールド:ヒアアフター(時の向こう側へ) DVD (Ideale Audience DVD9DM20)





2,932円(税込)


9月22日発売予定



1946-1991年録音。
 グールドの生涯を「今」から振り返ったフィルム。 画期的なことは、輸入盤だが

日本語字幕 + 日本語PDFファイル 付き


で発売されること。 このDVDの批評は、かならず、PMJに掲載する。乞う、ご期待。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする