Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

大隅智佳子、新国立劇場ジ・アトレ表紙カラー写真ドアップ(No.2683)

2023-05-03 08:19:18 | 作曲家 : シャブリエ & オッフェンバック
新国立劇場情報誌=ジ・アトレ 表紙に

大隅智佳子 + カパルボ 「オッフェンバック:ホフマン物語」第4幕写真が堂々掲載


会報誌「The Atre」 | 会員特典 | クラブ・ジ・アトレ
5/17 までに見て下さい。(次号掲載されると最新号写真になるから)

ご覧頂ければお判りになると思うが、オペラが表紙は「大ホール=オペラパレス」なので当然ながら、「外国人歌手」がほとんど。しかも、脇役や合唱団を引き連れたシーンが大半。

日本人歌手含む主役2人のドアップ は異例



あっ、5号掲載なので 9/17 まで見れるのか、、、
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新国立劇場「ホフマン物語」楽日批評(No.2653)

2023-03-23 14:30:32 | 作曲家 : シャブリエ & オッフェンバック
私高本が好きなオペラ作曲家ベスト3 = オッフェンバック、ビゼー、シャブリエ である。「オッフェンバックと直接影響を受けた2人」である。


オッフェンバック「ホフマン物語」の楽譜の版について、新国立劇場「ホフマン物語」プログラムノートは少々言葉足らず。ホフマン物語(版の経緯)|フランスオペラの楽しみを参照すると、以下になる。(ベルリンコーミッシェオーパー フェルゼンシュタイン演出を加えた)

  1.  1907 ガンズブール版(シューダンス社)
  2.  1958 ベルリンコーミッシェオーパー フェルゼンシュタイン演出
  3.  1977 エーザー版(アルコーア社)
  4.  1980 エーザー版とガンズブール版折衷楽譜上演(レヴァイン指揮・ポネル演出・ザルツブルク音楽祭)
  5.  1984 ケイ版(ショット社)
  6.  1993 ケック版(ブージー&ホークス社)
  7.  2003 アルロー演出・阪哲朗指揮 新国立劇場「ホフマン物語」初演
  8.  2006 ケイ&ケック版(貸し楽譜のみで市販楽譜は無し? or 1984ケイ版 + 1993ケック版使用)

1980ポネル演出を手本の台本と考察される。初演指揮=阪哲朗は「ベルリンコーミッシェオーパー専属指揮者(1998~02年)」の看板背負って新国立劇場「ホフマン物語」初演指揮に抜擢された。日本を代表する「オペラ指揮者」であり、次期「びわ湖ホール」芸術監督内定である。

阪は「ベルリンコーミッシェオーパー時代はエーザー版で全て振った」明言しているので、1975フェルゼンシュタイン没後以降だろう時期にベルリンコーミッシェオーパー「ホフマン物語」は ガンズブール版 → エーザー版 になった。エーザー版は「校訂楽譜」では無く「補筆完成楽譜で追加作曲あり(← 第5幕フィナーレなど)で戦勝国著作権60年(← オッフェンバックはフランス国籍取得)」の為、IMSLPは掲載出来ない。オイレンブルク版にも収録されていないので、指揮者は研究がキツい><


阪哲朗が語る「エーザー版」は『ブルックナー交響曲第3番旧全集校訂(1950)』の音楽学者である。今尚、エーザー版楽譜で第3番振る指揮者がいるのは

◎ブルックナー旧全集は「楽譜買い切り」で演奏の度には一切費用が発生しないが、ブルックナー新全集ノヴァーク版だと「パート譜貸し楽譜のみ」で毎回費用発生する

が原因である。ブルックナー交響曲第3番第2稿=1877年稿演奏するなら、ほとんど差が無い。これが理由で、ブルックナー交響曲第3番は第2稿演奏が未だに多いことは知られていない。ブルックナー第3番各版比較
第2稿演奏ならば、使用楽譜明記しないでチラシ&プログラムノート記載すれば良い。第1楽章2小節と第3楽章コーダ41小節は必要あれば、楽譜係が作成してパート譜に付ければ済むのである。アマチュアオーケストラは基本この路線である。新ブルックナー全集交響曲第3番第2稿ノヴァーク版 は、旧ブルックナー全集第3番エーザー版をほとんどそのまま印刷して、第1楽章2小節追加や、第3楽章コーダ追加などを加え、ページを振り直した楽譜なので、新規作成の第1稿や第3稿に比較して「古い」印象が強い楽譜であるw
 ブルックナー新全集は「スコアは指揮者サイズは自社、小型サイズはオイレンブルクから廉価版で」出版されていて、この状況。オッフェンバック「ホフマン物語」は小型スコアが皆無なのである><

 オペラ座付き指揮者で無いと「研究」の段階で難しい曲なのである。(自費で大型フルスコア購入で、エーザー版、ケイ版、ケック版揃えると、6桁中盤越すと推定だから)
 新国立劇場でさえ、オッフェンバック上演として名声高い ベルリンコーミッシェオーパー芸術監督経験の 阪哲朗 を頼っての初演であった。民間オペラでは、まず無理、と感じる次第である。

 ケイ&ケック版は、パート譜使用代金についても不明である。

「フランスオペラの世界」HPを紹介する。ホフマン物語関連をもう1つ。。ホフマン物語についてモノ申す: ロベルト・アラーニャ@スケジュール

  1. 「フランスオペラの世界」は、ケイ&ケック版推奨
  2. 2003年新国立劇場「ホフマン物語」初演時、ケイ版単独とケック版単独は出版済み
  3. 2013年3回目上演時はケイ&ケック版発表済み

これを念頭に本日批評はご覧頂きたい。


アルロー演出を十全に発揮させた レトーニャ指揮 + 大隅智佳子ジュリエッタ


  アルローは「エーザー版 + ガンズブール版の曲だけ」でオッフェンバック「ホフマン物語」演出することを了承した。「ジュリエッタ幕」にも重点を置くために、ガンズブール版合唱付き6重唱フィナーレを使用したが、ケイ&ケック版で2曲以上あるジュリエッタのアリアは、評判低い「エーザー版」をカットした。ジュリエッタ役はアンサンブルだけである。その結果、ソプラノに自由に選ばせると

◎オランピア → アントニア → ジュリエッタ

になってしまったのが、過去4回。今回は、前回公演で評価高かったオランピア役=安井陽子 は留任で、新国立劇場主役実績多い 大隅智佳子=ジュリエッタ役に配した。異例の配役である。
ヨーロッパ大劇場でオッフェンバック「ホフマン物語」指揮経験ある指揮者アルロー は、第4幕フィナーレでピークを作り上げること可能を確信し、48名合唱を充分に鳴らし、大隅智佳子・カパルボ・シリンス 3名の声が合唱を突き抜け、掛け合いとなる。2003年初演時は60名の更に大人数の合唱であったが、「しょぼい舟歌の変奏曲」に聴こえた曲が「大合唱を従えた主役3名の掛け合いが映える舟歌」に聴こえたのである。
 毒々しいジュリエッタがゴンドラ船(海賊船は大道具だけ、乗船したのはゴンドラ船><)で舞台を去った後、間奏曲がオーケストラだけで演奏される。コンサートマスターと首席チェロがソロで舟歌を奏でる、勿論ジュリエッタとニクラウスの旋律。東京交響楽団は初日も良かったが、楽日は更に歌い込んで演奏した。


アルロー演出意図:第2幕・第3幕・第4幕をそれぞれ「ロンド形式」で統一し、第1幕を第5幕で再現しオペラ全体の統一感を全面に出す


ガンズブール版第4幕フィナーレは「良い演奏」ならば、統一感あることを、今回公演で初めて知った。「ホフマン物語」と言えば「舟歌」、それが(幕は降りるものの)音楽が途切れずに第5幕に突入するのは、効果大である。ケイ&ケック版よりも統一感ある。
・・・と言うか、ジュリエッタに2曲(以上?)のアリアがある、と言うのは、生前オッフェンバックが想定していた初演ジュリエッタが2名いたのか? 迷っていたのか? 出来が難し過ぎて作り直したのか? ケイ も ケック も迷っているから「ケイ&ケック版」なのであろう。
ガンズブール版追加2曲をそのまま生かし、エーザー版から適宜補充した「アルロー演出阪」は「幕毎の統一感」が極めて高い。

  1. オランピア幕 → 「青ひげ」の行進曲がロンド主題
  2. アントニア幕 → アントニアの病弱がロンド主題
  3. ジュリエッタ幕 → 「舟歌」がロンド主題
  4. エピソード幕 → プロローグ幕再現

これほど強い構成感のオペラはワーグナー以外では珍しい。オッフェンバックがワーグナーを手本にした感じは全く無い。「動機の発展」は使わないから。「アルロー演出:ホフマン物語」は素晴らしい。
カーテンコール時

  1. 合唱指揮 三澤洋史
  2. 大隅智佳子
  3. 安井陽子
  4. シリンス
  5. 小林由佳
  6. カパルボ
  7. 指揮者 レトーニャ

にブラヴォーが掛かった。ミューズ/ニクラウス役=小林由佳 は第4幕冒頭の「舟歌」2重唱に全力で立ち向かい、初日とは別人の出来。その後は力尽きていたが、やはり「舟歌」2重唱が「ホフマン物語」を決める、であった。楽日ブラヴォーが来た!

アルロー演出は、この「ホフマン物語」が最初で、続けて「アンドレア・シェニエ」「アラベッラ」演出し、3演目とも再演されている。
「ホフマン物語」は是非再演して欲しい。出来れば、指揮=レトーニャ、ジュリエッタ=大隅智佳子、オランピア=安井陽子で。
アルロー新演出も見てみたい。
2023.03.21所見
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東京オペラプロデュース「シャブリエ : エトワール」批評3(No.1699)

2009-10-31 19:54:09 | 作曲家 : シャブリエ & オッフェンバック
 東京オペラプロデュース「シャブリエ : エトワール」公演批評の続きである。この公演批評を「書き尽くさない」と私高本が生きている価値は皆無だと思う。

「佐伯周子のシューベルト」と並び、『生きる力』を与えてくれた公演 = 東京オペラプロデュース「シャブリエ : エトワール」


である。


 後遺症として、シャブリエの「3本の完成したオペレッタ」と「2本の未完成のオペレッタ」のCDを聴きまくってしまった。う~ん、名作ばかりだ! さらに「オッフェンバックのオペレッタ」も聴きまくっている。マジで、「佐伯周子のシューベルト」の曲目解説が書き上げられるのか???


 2キャスト2日公演の批評は難しい(← 本当)。特に演出については(悪くなければ)断定できない。「演出が良い」のか? 「キャストの解釈が良い」のか? は、本番を聴いただけでは永遠にわからない。これが原因で「ゲネプロより前」を聴く(=観る)しょーもないヒョーロンカが多いが、こんなバカに仕事を依頼している方が悪い。私高本の演出批評が物足りなかった読者の皆様には、今ここにお伝えしたい!


 両日公演を聴き(=観て)今ははっきり書ける。

  1. 女声陣ははっきり2日目が上だった。「ラズリ役=佐藤篤子と岩崎由美恵」は一長一短だったが、「ラウラ = 2日目の及川睦子」「アロエス = 田辺いづみ」がはっきり全ての面で上だった

  2. 男声陣は「ウーフ1世は1日目の塚田裕之」が上、他は「シロコ = 峰茂樹」が2日目が上だったが、脇役陣は1日目の「エリソン = 西塚巧」「タピオカ = 青地英幸」「警視総監 = 岡戸淳」がはっきり上


であった。タピオカ役は、エリソン役に引っ張られた可能性も大きいが。


 まず「演出批評」である。八木清市の演出は「極めて面白い」である。『音楽最優先』の姿勢が素晴らしい!
 だが、余り大きな声では言えないが、やや「貧乏くさい」面もある。例えば「1幕 → 2幕 → 3幕」の舞台装置が「単に裏返しただけ」にはっきり聴衆に見える! などだ。だからと言って、装置に無限のカネをツッ込むと「オペラの感動」が増えるかどうかはわからない。(・・・って言うか「完全な無駄」なことが多い)
 むしろ、「細やかな感情推移」を十全に表現したところを私高本は賞賛したい。「1幕フィナーレ」とか、「2幕フィナーレ」など。但し「2幕冒頭」などは、費用を掛けなくとも改善の余地があるだろう。楽譜を借りた「フランス リヨン歌劇場版」の演出も、もっと視覚的に説得力があったハズである。(もし再演があるならば)改善してほしい。


 次は「指揮批評」である。

飯坂純 = 日本のオペラ界を背負って立つ指揮者


である。今をときめく「大野和士」でさえ、オペラデビュー当時は説得力は少なかった。今は亡き「神奈川オペラ」の「サンサーンス : サムソンとデリラ」公演では、声楽とオケを整理するだけでせいいっぱいだったことが懐かしい。「日本デビュー」の「ベートーヴェン : 英雄」は素晴らしかったのだが!!!

 飯坂純の指揮は両日とも素晴らしかったが、敢えて比べるならば「初日がわずかに勝った」だと思う。原因は(大ハズレの可能性が高いが)初日の「エリソン = 西塚巧」の歌唱&演技のおかげだと私高本は感じる。初日だけ聴いた時には(私高本のバカ頭では)理解できなかったことである。
 「飯坂純の棒」は、ソリスト陣から、オーケストラから、合唱団から魔法のように「狙った音」を紡ぎ出した。模範にしている音楽は「ガーディナーのシャブリエ」である。『軽くて、それでいて存在感が抜群の音』である。飯坂はまさに実現した! この書き方は間違っているだろう。「オーケストラだけの演奏」の時には、ガーディナーをさえも上回っていたのだから! 「シャブリエの要求通り」が正確な表現なのだろうが、私高本はビンボーで「シャブリエの総譜」を読んだことが無いので断言できないのが残念でならない。人間ビンボーはしたく無いものだ(爆



西塚巧の歌唱&演技は、「舞台の流れ」を創出していた


ことは、ここに遅ればせながら明記したい。東京オペラプロデュース公演は毎回聴かせて頂いているのだが、

西塚巧 は ブレイクした!


と感じる。今回公演の大きな収穫である。できることならば「標準語の時」にもう少し遅く明瞭に話して貰えるとうれしい。私高本の耳では聞き取れない箇所も2ヶ所くらいあったからだ。
 さらに1日目の「警視総監 = 岡戸淳」の歌唱&演技も特記する。迫真の迫りは、「音楽の流れ」をも作っていたことを(2日目も聴いた後では確信するとともに)ここで報告したい。


 私高本自身は「女声好み」なので、2日目の方が好みである。

  1. ラズリ = 岩崎由美恵

  2. ラウラ = 及川睦子

  3. アロエス = 田辺いづみ


は、はっきり1日目より良かった。ラズリ役は相手役の関係なのか、底力なのかは私高本の耳では断言はできないが。ラウラとアロエスははっきり2日目が相当に上である。


 ・・・で、(私高本は関心が相対的に薄い)男声陣であるが、「シロコ = 峰茂樹」がはっきり2日目が良かった以外は、全て初日が良かった。この辺りが「オペラ鑑賞の難しさ」である。


 もう1度、東京オペラプロデュース「シャブリエ : エトワール」公演の水準を客観的に観てみよう。

  1. 音楽的水準 → ベルリンコーミッシェオーパー「オッフェンバック : 青ひげ」水準に匹敵する高水準

  2. 演出的水準 → (予算の足枷があったのか)素晴らしかったが「もう一段上」が存在した演出

  3. 女性陣 → 2日目は ラズリ・ラウラ・アロエス は最高! (1日目はラズリは良かった!)

  4. 男性陣 → 2日目は シロコ は良かった! 他役は 1日目が良く、エリソン = 西塚巧 が最高!!


であった。これだけの「シャブリエ : エトワール」を聴けたことは、「私高本の音楽人生」でも最高!! 本当に感謝しても尽くすことはできない。次回公演以降がさらに高みに達するだろうことを期待する。
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シャブリエ(No.1693)

2009-10-20 23:02:16 | 作曲家 : シャブリエ & オッフェンバック
 シャブリエの代表作は

  1. オペラブッファ「エトワール」

  2. ピアノ曲「10の絵画的小品」

  3. 交響詩「スペイン」


である。交響曲やレクイエムなどの大作が無い上に、ソナタ多楽章楽曲が無いために、音楽史上不当に無視されている作曲家の1人。
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フランスで指折りの作曲家 = シャブリエ(No.1692)

2009-10-19 21:39:07 | 作曲家 : シャブリエ & オッフェンバック
 今週末(金-土)にシャブリエ「エトワール(星占い)」の舞台本格日本初演が行われる。京浜東北線蒲田駅徒歩5分の「大田区民ホール:アプリコ」で上演される。私高本はこのホールは初めて聴くので「ホール音響」については」わからない。オペラ団体は信頼置ける。オケも信頼置ける。指揮者は若い人なので、「伸び」が期待できる。


 私高本は「オペラ中毒患者」の1人である(爆

  1. イタリアオペラ

  2. ウィンナオペレッタ


が特に好きであり、そのくせ「ドイツオペラ」には全く興味が無い。ドイツオペラは「魔笛」「ニュルンベルクのマイスタージンガー」「バラの騎士」の3作品さえあれば(シューベルトオペラ上演を除き)一生文句は出ないと思う。シューベルトオペラは聴きたいな(爆


 ・・・で、「フランスオペラ」についてである。
シャブリエ「エトワール」が最高傑作と申立するつもりは無い。オッフェンバック「地獄のオルフェウス」がその起源であることは明白だからだ。ビゼー「カルメン」が最高作品である。文句ある人はコメントに書いて下さい。
 
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