山田和樹 こそ「英雄」だ! 今日聴き逃した「ベートーヴェンファン」「R.シュトラウスファン」は明日を聴き逃がすな!
って書いても「全席完売」か! ここだけの話だが、読響は「全席完売」公演でも、当日チケットが出ることは割りと多い。早めに行って1つでも前の順番待ちを確保して欲しい。「招待枠」なので、当たれば「良い席」になるぞ!
R.シュトラウス が「ベートーヴェン英雄交響曲はあまりにも演奏頻度が低い! だから 英雄の生涯 を作曲した。
の言葉は、あまりにも有名だが、私高本の記憶に拠れば、1996年以降「ベートーヴェン:英雄交響曲 + R.シュトラウス:英雄の生涯」の演奏会を聴いた記憶は無い。読響は、2代前の常任指揮者 = アルブレヒト が両曲ともに大得意にしており、ベートーヴェンは全交響曲レコーディング + R.シュトラウス は「ヨーロッパ公演のメイン」 にしたほど。どちらも勿論聴いた。アルブレヒトらしい「意思の強さ」が前面に現れた演奏であったことが記憶に新しい。
・・・で、「独墺系の牙城オケ = 読響」に3年前の「夏の3大交響曲」で好評を得た 山田和樹 が「シーズンプログラムデビュー」に選んだのが、「ベートーヴェン:英雄交響曲 + R.シュトラウス:英雄の生涯」である。協奏曲をきっぱり拒絶した上に、「メインプログラム + メインプログラム」に受け取れるのが人気を呼び、2日同一公演だが、明日は全席完売になる人気。今日も95%を超す入りだった。「カメラ席の後ろ(視覚が遮られる上に小さいがイヤホン音がわずかに聴こえる>< )座席を含めて、である。
圧倒的な説得力を有した ベートーヴェン:「英雄交響曲」!
ベートーヴェン交響曲演奏は難しい。「R.シュトラウスが生きていた頃の録音」さえ残っており、若手指揮者は(R.シュトラウスの「英雄の生涯」第2部のように)評論家などから、謂れのないいちゃもんを付けられることが多いからだ。だが、本日の 山田和樹 の棒を聴いた人ならば、得心したことだろう。
「ベートーヴェンのスコア」は、R.シュトラウス や もう1人だけ挙げるならば マーラー のように「スコア通りに振れよ! 全部書き込んであるからな!!」と言う風には書かれていない。まだ「耳に障害が出ていない、と思われている英雄交響曲の時」でも、である。(シューベルトの交響曲のスコアも同じだが)
ベートーヴェン交響曲スコアは「全体デュナーミク」を指示しているが、「どのパートを強調すれば最善か?」は指示していない。R.シュトラウス や マーラー のスコアに比べると「指揮者の解釈 ☓ 指揮者の耳」が問われる
である。
「山田和樹の感性 & 耳」は抜群に良い!
「読響の英雄交響曲」は、アルブレヒト指揮でも聴いたし、他にも数多く聴いた。それぞれに素晴らしい面もあったが、全面的には納得が行った訳では無かった。だが、今日の 山田和樹 は、圧倒的な説得力を有していた。何が違っていたか?