Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ミュンヘン新体制の船出

2021-06-11 | 文化一般
ミュンヘン国立歌劇場新体制で初めての新シーズン紹介。予想通り司会者が仕切った。BRクラシックのプログラム編集長ノイホッフだ。セルジュ・ドルニーがそれに合わせてカンニングペーパーを見ながら語る。それはもうどうしようも致し方が無いが、用は足りた。レパートリーハウスは初めてのようだ。リヨンもモネー劇場も違ったようだ。

さてこのモルティエ―の後継者がミュンヘンで何をやってくれるか。モルティエ―一派としてはそこにしか関心が無い。全体の印象としては、音楽劇場の実現と社会的参加が明白だった。ドルニーの言葉では毎年新たな旅にそれも今迄望んでいなかったような方向へと観衆と出かけるとなる。

特に注目されるのが、五月に始まる新フェスティヴァル「ヨォマイ」でのフリードリッヒ・ハースの三部作「ブルートハウス」、「コーマ」、「トーマス」である。最初のが友人のティーテュス・エンゲル指揮クラウス・グート演出、真ん中がテオドール・クレンツィス指揮カステルッチ演出、ブロッホ指揮マーラー演出で元々はシュヴェツィンゲン音楽祭で世界初演されのだが全部を合わせて上演されるのは初めてのようだ。
Georg Friedrich Haas: Bluthaus (2010/2011)

Georg Friedrich Haas - Koma (opera) (2016)


上の二作はオペルンフェストシュピーレでのペンデレツキ「ルドーンの悪魔」サイモーン・ストーンズ演出と同様に演劇人が登場する総合音楽劇場作品でミュンヘンの劇場群が総力をあげてのプロジェクトとなっている。上演されるのは大劇場だけではなく芝居劇場でもあるという事である。

シーズンのオ-プニングはミュンヘンの街を出てアンスバッハでの無料のオープンエアーで新音楽監督が指揮してヨーナス・カウフマンが歌う。同時にミュンヘンでは最高額29ユーロで多くの市民にオペラを開放する。

秋にはショスタコーヴィッチ「鼻」を投獄中のセレブレニコフが演出して指揮する音楽監督ウラディミール・ユロウスキが面白いことを話していた。質問に答えて座付楽団から誰の影響を感じるかと問われて、リヒャルト・シュトラウス、ブルーノ・ヴァルター、ハンス・クナパーツブッシュ、サヴァリッシュ、そしてカルロス・クライバーの影響が残っているとしている。更にエーリッヒとの様に彼自身の父親との関係について問われて、彼自身と関係なく父親ミヒャエルがミュンヘンに招聘されたことを改めて「自分自身とは関係無しに呼ばれたことを特に喜んでいる」とくどい位に話した。

そして少年の時に指揮者になりたいというと父親ミヒャエルに「兵士の物語」を音も無しに暗譜で指揮しろと言われて一週間準備をして振ったら、認めてくれたというのである。



参照:
週末の視聴の備忘録 2021-02-15 | 雑感
飛び立つ白鳥と同一化 2021-03-02 | 文化一般

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