Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

誤まった制御装置プログラミング

2010-02-15 | テクニック
トヨタ関連はなかなか終結しそうもないので一先ず一つの記事を扱っておく。先日書いたBMWでの経験に関することにも触れた技術・発動機面の記事である。

先日のブレーキワイヤーの件は、昔の技術として、対処することが出来た話としてそこで扱われている。要するに現在は、ワイヤーを使った機械式の燃料調整は行なわれていないということである。なるほど現在使っている車にはそれは使われていないのだろう。その理由は、車両制動機構ESPを働かすためにはこうした機械仕掛けでなくて、電気制御によって一瞬に燃料を断ち切ったりと制御しなければいけないからとある。

これなどは普段使いながら気がつかなかった盲点であった。なるほど件のBMWは90年代冒頭の生産であった。なるほどABSはついていたが、ESPはついていなかった。その前の車は、サンルーフと電動窓だけで完全にクーラーもなにもついていなかった。

ESPときいて思い出すのがメルセデスAクラスのエルヒテストによる転倒であった。スェーデンのジャーナリストが転倒させるテストに成功させて大スキャンダルになった。当初は事実関係の確認となったが、早々に全車両にスタビライザーを設置することを発表した。少なくとも国内市場では、エルヒテストの面白さから、ドイツにはエルヒはバーデン・バーデンの放送局にしかいないと笑い話になったぐらいで、比較的早い英断に全く信頼性は揺るぐことはなかった。そもそも裾もの商品であり、それ以上は期待していなかったこともある。

その点で、今回のトヨタの件は上の米国の部品によって生じた結局機械的に戻りが悪くなる欠陥を滑り板を挟んで「カイゼン」することになったのだが、ハイブリッドカーのブレーキ問題に絡められた件が大変具合が悪かったと批評する。

要するに、プリムスのブレ-キ問題は全く別の問題であり、元々評判の悪い根本的な技術的懐疑へと衆目を投げ掛けさせることになったからである。早めに改良策を提示して、リコールをしていたならば「信頼のトヨタ」というイメージの塗装は剥げなかったことになる。正直、何れのメーカーの高級車でも巧妙にコストダウンをしているので、幾らでも突けるアキレス腱は見つかるのである。



参照:
Toyota-Rückruf: Die Lawine hat man selbst ausgelöst, Boris Schmidt, FAZ vom 9.2.2010
日本車に信頼性が無い理由 2010-01-29 | テクニック
揺らぐ「ものつくり」への信頼 2010-02-03 | 文化一般
百年も続かないということ 2010-02-06 | 歴史・時事
頭の悪い人達が集まる業界 2010-02-11 | マスメディア批評

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