Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

音楽会マスク着用様々

2020-09-20 | 雑感
マドリッドがロックダウンになった。丁度こちらでもあったような形だが、当然ドイツではそれを避けるためにはどんなことでもした方がよい。フランスも規制強化になっていて、解放どころではなくなってきている。逆行は、社会心理としても厳しく、なんとでもして避けたいところだ。次にはアムステルダム等のベネルクス三国、そしてヴィーンなどがロックダウンへと近づいている。特に最後の首都はオペラなどを毎日上演しているようではロックダウンへとまっしぐらになっている。PCR検査等の方法をとってクラスターを最小限に抑え込んでいても、実際の巷の感染はそれとは関係なく社会的心理の方が大きいからだ。そもそもマスクをしているようでは購買意欲も湧かないので経済にブレーキを大きく掛ける。

ベルリンで金曜日午前に会見があった。フィルハーモニカーの11月以降の日程に関する発表だったが、そこから11月以降の状況が見えて来た。結果はプランBに落ち着いた。米国ツアーの前半は、独国内ツアーとなった。そして舞台上での間隔も短くなる決定には至らなかった。しかしこれはまだ十月中までに改正される可能性がある。

具体的には、二種類のプログラムで、フランクフルト、ケルン、バーデンバーデン、ハムブルクを回る。一つはオープニングと同じシェーンベルク、ブラームスのプログラム、もう一つは、委嘱作「サビーナ」、メタモルフォーゼン、ショスタコーヴィッチのプログラムである。二つ目は、ベルリンでも10月末に4回演奏されるが、更に2回会場を増員して演奏されるようだ。

ベルリンの当局者の判断で、10月から千人まで入れらるようになったのに引き続き、11月からベルリンの劇場群に続いて完全マスク着用に移行するようだ。目標は50%入場だと思うが、その10月のマスク無しの630人x4回が完売していないのに、更にマスク付きの二千席も出ないだろう。但し、この2回は完全な録音・録画に充てられていると思われる。

因みに、ペトレンコの記録シリーズがCD化されることが同時に発表されて、ベートーヴェン、チャイコフスキー、フランツシュミット、ラディシュテファンの作品が製品化される。当然ハイレゾ音源も「悲愴」時の様に提供されるであろう。シュテファンは以前の演奏であろう。チャイコフスキーは五番、ベートーヴェンは二曲共出るだろうか?フランツシュミットはルツェルンのが欲しいが、編集したものはベルリンでの演奏でもそれなりにいいだろうか。

さて、個人的な関心は、演奏会中のマスクが外せないほどの危険な状態で座らされるのかどうかに尽きる。先ず11月4日のフランクフルト公演は既に購入してある37ユーロの席は返金になって新たに購入することになる。ヘッセン州であるが先日出かけた歌劇場は市立でここは私立である。しかし大枠はヘッセン州の決まり通りだ。つまり、州都ヴィースバーデンの劇場などは半数の500人までが入場を許されているが、アルテオパーの素晴らしいコロナ条件頁には1.5mの間隔が明記されている。更にフィルターePM60%と加湿まで書かれていて非常に気持ちが良い。実際に今迄の経験でも可成り強力な空調が入っていることは知っている。そして拍手まで外して於ける。市立歌劇場と同じ表現で、ブラヴォーでは着用しろとも深読みできる。寄付をしたいほどの気持ちであるが、出来れば二月に譲って貰った時の様にいい席を狙いたい。

翌日5日のケルンは千人も入れてマスクを終始していることになっている。11月11日、12日のベルリンと同じだ。10日のエルブフィルハーモニーも公演中は座っていればマスクを外してよいことになっていて、プラザ内でも食事時や人と離れていれば外してよいことになっている。

さてバーデンバーデンでは、現時点では500人収容で、これもバーデン・ヴュルテムベルク州の規制に拠っている。因みに支配人スタムパは協会長としてロビー活動をして共和国全国統一を目指したが、バイエルン州とゾーダー首相バーデン・ヴュルテムベルク州クレッチマン首相によって見事には打ち砕かれたのだろう。当然現状からして両州其々新感染者指数17と22では規模を上げる状況には無い。

結果マスクは、ロビーでの食事を椅子に座って食するか、ホールの椅子に着くかで外してよいことになっている。食事も音楽も同様なのだ。これは格別に優れた論拠だと思う。その一方、マスクを出来ない人は医者の証明書と同時に48時間以内のPCR検査陰性証明が必要になる。これも罰金を厳しくした州のそれに対応している。

これで、ケルンとベルリンは出かける価値も何もない。しかし最終の11日と12日は素晴らしい演奏が収録されるだろう。疎かにされた聴衆の安全とは関係の無いお話しなのである。

アルテオパーとバーデンバーデンは異なるプログラムとこれはケルンとハムブルクと同じ関係にあって、少なくともここワイン街道からは同距離ぐらいになっていて、まるで私の為のツアーのようなものである。両会場ともマスク無しで愉しめるとすれば、幾らでも払いたい気にさせるのである。



参照:
フランクフルト劇場再開 2020-08-31 | 生活
音楽会を愉しめるように 2020-08-29 | マスメディア批評




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