Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

スキャンダラスでないお話し

2015-10-15 | マスメディア批評
月曜日の夜から暖房を入れた。就寝時に体が解れないと感じたからだ。昨年より一月ぐらい早く寒くなった。葡萄地所も葉が色着き出した。十一月の末ぐらいになることもあるのだが、今年は早い。葡萄も摘み取りが完全に終わっていた。ドイツで一番高価な葡萄地所キルヘンシュトックに残されている葡萄を摘むとなかなか美味だった。遅れて実をつけたものに拘わらず綺麗に熟していた。摘み取られた葡萄が健康だったならば可也の質になるだろう。果実風味豊かでミネラルも効いていそうだ。

フランクフルトへ向かうために満タンにしたが、リットルE10で127セントぐらいだったのでよかった。ミュンヘンに行くときにもう一度満タンにすればよい。途上のラディオが難民問題の日向の話を流していた。

公共放送ARDが難民にインタヴューする番組を始めたこと、そしてその実情を皆が知ることができること、そしてこの初雪が訪れようとするときにテントで暮らさなければいけない難民、そして十二歳の男の子が綺麗な英語で実情を訴える。これを聞けば、なにをしなければいけないかが明らかだ。

そこで、ラインラント・プファルツ州は、市民の知恵や技量を使って、木材のプレハブを発注することにしたようだ。これならば大手の企業に発注することなく、地元の技術と材料で早急に作れて、難民が出て行った後も浮浪者や材料としてこれが使えることが紹介されていた。勿論我々地元の税金が地元の産業を潤すことになる。これは素晴らしいと思った。兎に角、地方自治は下からのボトムアップとその市民の運動によってこそ成り立つのである。

神保哲生の番組で、安倍首相の馬鹿さ加減が証明されていたが、ネットニュースでそのチンプンカンプンな応答を読んでも驚かなかったのは、国会でもそのような厚顔無恥ぶりがこの政治家の特徴と思っていたからだ。しかし、どうも実際はそれ以上に社会的な指導者としての適正に欠ける人物であり、メディア操作でしか生き残れない政治家であることが明らかにされた。この場合は、難民と移民が差異が全く分かっていなかったことが本人の口から明らかにされたが、まさしくメルケル首相はこの点を峻別することで本人の政治的な最大の危機を乗り切れることが可能となる事例なのだ。

その首相は、水曜日にお披露目となったボッシュ社の中央研究所で挨拶をした。欧州のシリコンヴァリーと呼ばれるほどの良い環境での研究成果が目指される大掛かりな研究所である。BASFの科学者カール・ボッシュの親の企業で働き、そこから開発・企業へとなりゆくのだが、その労働者のための企業は今でも変わらない。そして民生技術において、ディーゼル分野だけでなく今でも世界を率先している企業環境は変わっていない。車企業の下請け納入部品企業などとはもともと成り立ちが異なるのである。そのことから、VWのソフトがボッシュ社のソフトの土台を提供したとあったが、能動的に不正に関わる筈がないと直感的に感じたのは、そうした企業精神の違いがあるからである。

そして、そうしたボトムアップの精神や決断の受け入れ、コミュニティーの対応と助力があってこそ危機を乗り越えることが出来るのである。地方自治を叫びながら、トップダウンの政治などありえないのである。



参照:
保守系経済高級新聞から 2015-10-06 | マスメディア批評
血祭りに上げられるVW 2015-09-22 | 生活
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