ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

森達也氏の小説 ( 情報操作の始まりです )

2022-07-29 19:21:32 | 徒然の記

 7月15日の金曜日、共同通信社は千葉日報新聞など全国の地方紙に、次の見出しで改憲反対姿勢の記事を配信しました。

 「物価高、月内に予備費支出」「電力安定へ原発9基稼働「ムードだけで改憲できない」「公明党幹部」

 青字で表示した見出しが、情報操作の部分でした。同社はその同じ日の13面の文化欄に、紙面の4分の1を使い森達也氏の長編小説の紹介をしています。

 息子たちに言います。前回のブログの言葉をもう一度思い出してください。

 「意見の一部だけを取り出し、「ムードだけで改憲できない」と報道するのは、マスコミの情報操作です。中国や北朝鮮やロシアのように、大嘘を報道する厚顔さに比べたら、日本のマスコミはまだましです。少しずつ、少しずつ、世論を誘導していくのですから、その分巧妙で悪質なのかもしれません。」

 読者に気づかれないように、少しずつ世論を誘導するちょうど良い見本が、この記事です。文化面で、しかも小説の紹介がなぜ「憲法改正」反対に繋がるのか。「ねこ庭」を訪問される方々にも、説明いたします。

 「上皇ご夫妻へのラブレター」「菊のタブー 危うさ懸念」

 見出しに続いて、記事の書き出しを紹介します。

 「オウム真理教のドキュメンタリーで知られる、映画監督の森達也さんが、長編小説『千代田区一番一号のラビリンス』を刊行した。」「退位前の上皇ご夫妻を事実上の主人公に、その素顔を描く冒険ファンタジー。」「明仁さん、美智子さんへのラブレターですと、森さんは言う。」

 ラビリンスという聞き慣れない語は、迷宮・迷路という意味ですが、魔宮の迷路として子供たちのゲームにあると言いますから、もしかすると小学生の孫たちにはなんでもない言葉なのかもしれません。

 森氏は反日左翼の人物ですから、両陛下への礼節もわきまえず、厚顔さは中国、韓国・北朝鮮並みです。著書の目的を、説明しています。

 「憲法の規定で政治的発言ができない二人が、何かを表現している。でもメディアは憚って、この意図に踏み込まない。翻訳してくれない。」「ならば自分で物語にするしかない。国を代表して、国策の犠牲者に心を寄せる。そんな二人の気持ちを、〈妄想〉した。」

 上皇陛下と美智子様のお気持ちを妄想したのが著作だ、と言います。左翼の彼らは保守系の政治家や学者が皇室を語ると、「政治利用だ ! 」と攻撃しますが、自分たちが勝手な妄想をする時は平気な顔です。こんな本を書いて売るのなら、政治利用以前に個人の金儲けのための利用です。

 氏の妄想は、平成の終わりの頃上皇陛下と美智子様が訪問された場所から生じています。

  ・水俣病の患者と面会された。

  ・足尾銅山の鉱毒被害者救済のため、明治天皇に直訴しようとした田中正造のゆかりの地を訪ねられた。

  ・戦時中の満蒙開拓団の記念館を、訪ねられた。

  ・福島の原発被災地を訪問された。

  ・沖縄の戦没被害者に、献花をされた。

 これらの地を訪ねられたお二人のお気持ちを妄想し、代弁した著書だそうですが、余計なことを思いつく傲慢さに呆れます。氏特有の反日左翼的妄想を、語ります。

 「明仁さんと美智子さんは、いろんな意味で戦後日本の国民の身代わりになってきた。アジア諸国に侵攻し、膨大な人命を奪った戦前日本の罪を背負い、平和と民主主義を掲げる戦後日本の浄化を、一心に体現してきた。」

 相変わらず日本だけが間違っていたという、「東京裁判史観」を繰り返しています。国民の多くが歴史の事実を知った今になっても、まだこんな間違った意見を新聞で発信しています。両陛下のことを思いやっているようなことを言いながら、結局は皇室否定の意見です。

 「政治的な意思が示せず、しかし国民が尊敬する天皇は、為政者に便利な存在です。その権威を忖度の名の下に利用すれば、世論は意のまま、監視役のメディアも〈菊のタブー〉には弱い。」「さらに怖いのは、天皇制を欲してやまない日本の国民性、個人の幸福より集団の秩序を優先し、常にお上を求め、長いものに巻かれたがる。」

 「その帰結が戦争だったわけだけれど、構造は今も変わっていない。」 

 衣の下から鎧が見えるとは、この意見です。結局氏は東京裁判史観を信じ、「憲法改正」に反対し、皇室が無ければ良いとする共産主義思考の持ち主です。政治面、社会面、文化面と読んでいきますと、読者は知らぬ間に「憲法改正」はしなくて良いという気にさせられます。

 森氏に問題があるというのでなく、このような人物の意見を大きく取り上げる共同通信社の姿勢の方に注目すべきです。今回はスペースの都合でここまでとしますが、過去に共同通信社が、森氏をどのように利用してきたのか。次回からは、具体的に紹介します。そしてこれが、安倍総理の暗殺事件につながると、私は推測しています。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする