思想、文化、民族、宗教等の違いで、国内が分断されている例として、
トルコ メキシコ オーストラリア ロシア
の4ヶ国を挙げています。
氏の意見を紹介する前に、今の私が知っている別の分断国家について紹介します。日本のマスコミと出版物が教えた事実ですから、氏の著作との比較にもなります。
1. アメリカ
・アメリカは世界に対し、自由、平等、人権尊重と、声高く主張し、これに反する国々を激しく非難する。
・韓国や中国人が、「慰安婦問題」で日本を攻撃するとき、彼らの捏造を黙認しているのは、米国人の多くが、自由、平等、人権尊重を日本が無視していると考えているからである。
・しかし米国は建国以来、自国内で、克服しがたい人種差別問題を抱えている。それが黒人問題で、彼らはここに触れられることを忌避し、世界のマスコミもこの問題は記事にしない。
・黒人と白人の対立は多くの良心的な米国人にとって、奴隷制度のあった過去も現在もそして未来も、国を分断する深刻な問題である。
2. 中国
・習近平氏が公言したように、中国は今漢民族の歴史を取り戻し、栄光の過去を再建しようとしている。
・中国は多民族国家で、56 の民族で構成され、このうち漢民族は人口の約91%と圧倒的多数を占めている。残りの 55 民族を少数民族と呼び、彼らが居住する地域では、自治の原則に基づき、5 つの自治区、30 の自治州、123 の自治県が設けられている。
・14億人が住む中国でなので、少数民族と言っても他国と比較すれば一つの国の人口に匹敵する民族が沢山いる。しかもその民族は、資源の豊富な広大な土地に住んでおり、中国政府は彼らの土地を漢民族のものとするため工夫を凝らしている。多数の漢民族を移住させると同時に、軍事力を使い自治区の指導者を追放したり、殺害したりしている。
・新疆ウイグル自治区、チベット、内モンゴルなどがその例だが、日本のマスコミは報道致しない。少数民族は、宗教も違い文化も異なっているため、いつ武力衝突が生じるのか誰にも分からない。
・漢民族が少子高齢化となりつつある現在、今後の中国がどうなっていくのか。経済だけでなく、深刻な国内分断の予測がある。
3. 韓国
・大統領が交代するたび、刑務所に入るという不思議な文化を持つ韓国は、どんな時でも「日本叩き」をすれば、国内が一つにまとまるという国である。
・2000年の歴史を持つと言いながら、35年間日本に統治されただけで、韓国がダメになったと大騒ぎしている。勇猛果敢で優秀な朝鮮民族が、35年間日本に屈従してそうなる言うのなら、どこが勇猛果敢な歴史を持つ国かと素朴な疑問がある。
韓国内で「知日派」と呼ばれている親日韓国人は、売国奴と同じ意味です。戦後の韓国には日本親派と、憎悪派との二つの勢力が国を分断しています。マスコミが報道しないので日本人は知りませんが、これが韓国での大きな問題です。
氏の本を読んで分かったのは、韓国や中国が問題なのでなく、隣国という位置が問題を生じさせるのだとそんな気がしてきました。日本の隣に、パキスタンがあり、インドネシアがあったとしても、摩擦やトラブルがあるという事実を教えてくれました。
風俗、習慣、思考が異なれば、摩擦の生じないはずがありません。世界のどこを見ても、隣国同士が敵対し憎み合っています。仲良くしている国はなく、これがまさに、「文明の衝突」の始まりなのでしょうか。
中国や韓国・北朝鮮が変わらないのであれば、せめて日本人の側だけでも世界の現実を知り、必要以上の自己反省や、無意味な謝罪をしないように、賢くなりたいものです。
願わくば「九条への愚かな信仰」をする人間を減らし、現実に即した日本人を増やしたいものです。自分の国を守る軍を持ち、米国軍が不要になる国にしたくなります。
ここまで来ますと、ハンチントン氏の著作の紹介を外れるので止めます。テーマを外れましたので、次回は氏の著書に戻ります。