次回で元へ戻り、田母神氏を評価している部分を紹介します。
そう言ったもののいざ評価を試みますと、過激な「田母神節」が邪魔をします。都知事選立候補者の中で有力視されている3人と並べて、氏を評価するのがブログの目的でしたから、そろそろ「ねこ庭」の結論を出さないと都知事選挙が始まってしまいます。
小池氏 ❌
・・「目新しい物好きなだけの「風見鳥政治家」」で、太陽光パネル設置による首都東京破壊を目指している
蓮舫氏 ❌
・・「小池都政をリセットする」「裏金問題で汚れた自由民主党とずぶずぶ」と相変わらず批判だけの無策政治家、しかも反日左翼勢力共産党と社民党に支援されている
石丸氏 ❌
・・政治家に不可欠の思想信条がなく、元銀行マンらしい数字的効率化の追求だけで、首都東京の機能分散というより、弱体化を目指している
ここに田母神氏の評価を加えれば今回のシリーズが終わるのですが、簡単に終われないので苦慮しています。
氏の著作『自らの身は顧みず』を読んだ時の感想を思い出してみます。
1. 氏の愛国心は90%同意できる。氏が極右と言われるのなら私も同じだ。
2. 氏は来栖参謀総長以来二人目の、政治的犠牲者となった自衛隊の高官だった。
3. 国の安全保障、防衛省の組織に関する意見は正論であり、いずれ見直される時が来る。
4. 歴史に関する意見も正論だが、「何が何でも日本が正しい」と主張する頑固さに普通の国民は違和感を覚える。
・私は、日本の国をいい国だといってクビになりました。そんなら、自衛隊のトップには、日本の国は悪い国だという人間がふさわしいのか。
講演会で氏は聴衆の笑いを誘っていましたが、こうした単純化や極論は、愚かな者を笑わせても、真面目な人間は眉をしかめます。
・国防の基本には、愛国心がある。日本はいい国だと自衛隊員が誇れなくて、どうして国が守れるのか。
氏の意見に反対しませんが、「日本はいい国」という表現の中に氏独特のレトリックがあり、素直に肯定できない夾雑物が含まれます。
問題になった「田母神論文」も、改めて読み返しますと同じ印象でした。以前と違い、今度はじっくり読みました。氏を真似て遠慮なく言いますと、このレベルの内容なら若い自衛官の論文であり、将官である氏には別の論理展開があったのではないか・・という印象です。
反日・左翼マスコミと反日の野党が跋扈している日本で、自衛隊のトップがこうした論文を書けば、どういう騒動になるか予測できるはずです。戦後70余年が経過したのに、いつまで隊員たちの誇りを踏みにじるのかと、トップである氏の怒りを理解しますが「論文」の表現には疑問が残ります。
氏の論文は、政府とマスコミと世論に対する反撃で、反日左翼に言わせれば、「敵対的攻撃」の挑戦状です。氏は承知の上で論文を提出し、実名を公表しました。問題提起のための覚悟だったと、評したい気持ちもあります。
いずれにしましても氏への正しい評価は、ずっと後になるはずです。安全保障法が成立した後来栖氏が再評価されたように、憲法改正後に、田母神氏が見直される日が来るのかもしれません。
「憲法改正」後に見直されても、都知事選挙には間に合いません。「ねこ庭」の過去記事を探していると、真面目な氏の意見がありました。息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介します。
・自国のことを悪く言う自虐史観に悩んでいたのは、日本だけではない。