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OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

鰭脚類フィギュア 第17回 孔雀石

2011年12月04日 | 鰭脚類フィギュア
鰭脚類フィギュア 第17回 孔雀石

今回はすべて孔雀石(マラカイト)製のものを紹介する。ミネラルフェアで入手したもので、コンゴ民主共和国(旧ザイール)産。銅の鉱物で、層状に沈着したもの。


孔雀石 アシカA

長さ7センチ。層状の模様が美しい。シールに「60」「3000」とある。重さと値段かな?


孔雀石 アシカB

長さ5.5センチ。下面に「MADE IN ZAIRE」と書いたシールが貼ってある。首に皮のたるみがある。


孔雀石 アシカC

長さ5センチ。下面に「MADE IN ZAIRE」と書いたシールが貼ってある。


孔雀石 アシカD

長さ6センチ。「B」と同じような技法で作られている。下面に「MADE IN ZAIRE」と書いたシールが貼ってある。

鰭脚類が分布しそうにないコンゴ民主共和国(旧ザイール)あたりでこのフィギュアが作られているのはちょっと不思議だが、孔雀石細工で動物のフィギュアがたくさんあるので、その一つであろう。

今回紹介したのは4種4点。通算93種116点。15番目の関係国コンゴ民主共和国(旧ザイール)が参加した。なお、同じような名称の国があるので、今後は(コンゴは)ザイールという旧名称で記すことにする。

鰭脚類フィギュア 第16回 水晶

2011年11月18日 | 鰭脚類フィギュア
久しぶりに 鰭脚類フィギュア 第16回 水晶

水晶細工というのは、入手の機会はあまりない。すべてミネラルフェアで入手したもので、たぶんブラジル産だろう。細工のレベルもいろいろある。


ブラジル水晶

長さ5.5センチ。透明な水晶製。後肢下面にシールがあって、読みにくいが「MADA IN BRASIL」とあるようだ。「Brasil」はポルトガル語表記で、「Made in」と英語で来るなら英語表記の「Brazil」の方が良い。


ローズクォーツ アシカ

長さ5.5センチ。薄いピンクのローズクォーツ製。ローズクォーツは紅石英とも呼ばれ、水晶中の不純物が色を出している。ミネラルフェアで入手した。上と同じシールが貼ってある。彫刻技法もデザインもほぼ同じで、たぶんブラジル産。


黄水晶 アシカ

長さ1.5センチ。集めた中で最小。黄色の透明鉱物でたぶん黄水晶(シトリン)だろう。小さいので工作はあまりなく、形はよくない。たぶんブラジル産。


アメシスト アシカ

長さ4.5センチ。薄い色のアメシスト製。質は良くない。これもたぶんブラジル産。

 
水晶彫り込み

水晶の最大長さ7センチ、アシカの長さ3センチ。水晶の錐面に近い面を一面研磨してそこにアシカの形を彫り込んだもの。50ドルと書いたシールが貼ってあったが、今回良い写真を撮るために剥がした。水晶の他の面(柱面・錐面)も磨いてあって、自然の結晶面ではない。

 
水晶彫り込み金

これも水晶の最大長さ7センチ、アシカの長さ3センチ。同じく彫り込んだものだが、こんどは内部に金泥を塗り込んであり、ずっと見やすい。造型もよく、金色のアシカが水晶の中に閉じこめられたように見える。水晶の磨き方はいい加減で、自然のままの柱面も見られる。これら二つとも、ミネラルフェアで入手したがその後は見かけない。これら「彫り込み」のものは、「フィギュア」の中に含めるのもどうかと思うがまあいいでしょう。

今回紹介したのは6種6点。通算89種112点。14番目の関係国ブラジルが参加した。

鰭脚類フィギュア 第15回 ひすいなど

2011年10月06日 | 鰭脚類フィギュア
鰭脚類フィギュア 第15回 ひすいなど

今回はひすい製のフィギュアを紹介する(最後の一つは材料不明。)。軟玉という緑色の鉱物で、硬さやねばりがあるので、装身具などに多用される。これに対して硬玉のフィギュアをミネラルフェアで見かけたが、値段が高くて手が出なかった。残念!
入手したのはニュージーランドとカナダである。記録がなく記憶に頼っているのでどれがどこで入手したのかあやしい。


軟玉アシカ大

長さ5センチ。表現はあまり上手ではない。


軟玉アシカ小

長さ3.5センチ。以上二つのものは、眼は黒いガラス玉を接着剤で埋めてある。方法が同じなので同じところで作ったものだろう。たぶん2002年にカナダのバンクーバーの露店で入手したもの。


NZ軟玉アシカ2種

二つは同じサイズ、同じ技法なので一種類にしてもいいがここでは区別した。長さ2.5センチ。眼は丸い溝で表現してある。造型も軟玉の品質も上の二つより格段に良い。たぶんニュージーランド・クライストチャーチのカンタベリー博物館のショップで買ったもの。


不明(トルマリン?)アシカ

長さ1.5センチ。集めた中で最小から2番目。材料は不明で、透明感のある緑色。劈開があるようなのでトルマリンかなと思っている。蛍石かもしれないが、そうならがっかり。ミネラルフェアで入手。

今回紹介したのは5種5点。通算83種106点。関係国は前回までの12か国に加えてカナダ。関係国が増えたので再録すると、1アメリカ・2中国・3ドイツ・4ポルトガル・5イギリス・6日本・7韓国・8香港・9スウェーデン・10ノルウェー・11ニュージーランド・12イラン・13カナダ(現れた順)。


鰭脚類フィギュア 第14回 岩石

2011年09月23日 | 鰭脚類フィギュア
鰭脚類フィギュア 第14回 岩石

石製の鰭脚類フィギュアは多くない。しかも材料の石の名前は判別しにくい。入手時に産地を詳しく聞いて記録する必要があったのだが今となっては遅い。


トラバーチン 大

長さ13センチの大きなもの。材料は緑色のオニックス・トラバーチンである。オニックス onyx は、縞メノウの事だが、石材としては沈殿物であるトラバーチンの縞状のものもそう呼ぶ。鉱物名としては方解石か。小倉のインポートフェアで中近東、たぶんイランの商人から買ったもの。おなかの右下に大きな欠けたところがあって(写真にも写っている。)値切った記憶があるが、国は確かではない。いずれにしても鰭脚類のいない国なので、そのせいか前肢は犬みたいである。モデルはアシカかな?


トラバーチン 小

長さ5.5センチ。材料は右半分が茶色、左が緑色のオニックス・トラバーチン。入手場所はたぶんどこかのパワーストーン屋さん。産地不明だが上のものと似たところもあるので中近東か?やはりモデルはアシカのようだ。


中国礫質石灰岩 アシカ

長さ8.5センチ。全体に見られる球状のものは、内部に構造がなく、化石ではない。たぶん石灰質の礫岩であろう。腹部下面に数字の6が大きく刻んである。アシカ類のように見えるが確かではない。


中国ウミユリ化石 アシカ

長さ7.5センチ。全体が古生代の石灰岩でできている。石灰岩にはウミユリ茎部の化石がびっしりと入っている。それ以外の化石は見られない。このような石灰岩は中国四川省の石炭紀ぐらいの地層に見られる。この彫刻は1980年代に中国から見えた客人のおみやげで頂いたもの。玉を支えていることからアシカのようであるが、後肢は垂直になっていて魚のような条鰭が刻んである。前肢もヒレになっていない。


白トラバーチン アシカ

長さ6センチ。白から薄茶色の透明感のあるトラバーチン製。下面は大型の機械丸鋸で切断した面をそのまま使っている。産地はわからない。


白石灰岩 アシカ

長さ6.5センチ。黄色みがかった白い石灰岩でできている。石灰岩には化石や構造はみられない。耳が大きくてちょっと変だがアシカだろう。首のたるみはほかにあまり見られない造型。だからアシカ類をあまり見たことのない人の作品だろう。

今回紹介したのは6種6点。通算78種101点。今回で100点を超えた。関係国は前回までの11か国に中近東のたぶんイランが加わる。次回からきれいな鉱物をつかったものを紹介していく。

鰭脚類フィギュア 第13回 金属製

2011年09月19日 | 鰭脚類フィギュア
鰭脚類フィギュア 第13回 金属製

今回は金属製のものを紹介する。金属の種類は判らないが、いずれも磁石にはくっつかない。


韓国 セイウチ

長さ12センチ。青銅風の色になっている。胴体は鋳物と思われ、鰭脚は金属板を溶接して作っている。1997年9月に韓国に行った時に購入。口の幅広さからセイウチを模したと思うが、確かではない。牙の入る穴などはない。


金属 のっぺらぼう

長さ9センチ。銀色鏡面で、眼などの造型はなくのっぺらぼう。後肢下面に点刻で文字があり「Hosutv」「1200」とある。筆記体なので「Hos」までは確かだが、後半「utv」「は「afv」などかもしれない。これらの語はネットでも判らない。またシールが貼ってあって「$17.99」とバーコードが見える。バーコード(8桁)の国名はアメリカらしい。


金属カードさし

長さ5センチ。左右二つの型の鋳物で、後ろの方にカードをさすための切れ込みがある。当初銀色だったがすぐに輝きが悪くなってしまった。後肢は背腹方向に延びていて魚みたいに見える。刻印などは無い。一緒にイルカ形のも入手した。


金属アザラシ

長さ2センチ。銀色で胸に小さな穴がある。アザラシとしたが、顔つきからの判定で確かではない。刻印などは無い。


銀?ペンダント アシカ

前肢から後肢までの長さ2センチの小さなペンダント。アシカの部分の体は薄く、右側は平だが毛皮らしい細線は両側にある。後肢は背腹方向に延びている。鼻先で橄欖石か色ガラスを金属で巻いた玉を支えている。その上に小さなリングが溶接してあって、さらに2穴のリングがはまっている。小さなリングの裏面に非常に小さな刻印が二つあって「AD」および「925」と読める。また2穴リングの側面にも小さな刻印があって「925」のように見える。925が「銀925」の意味なら銀細工でスターリングと呼ばれる銀92.5%の標準的な材料である。アシカの首の下あたりの胴体に小さな穴が貫通しているのはなぜだろう。

今回紹介したのは5種5点。通算72種95点。関係国は前回までの11か国のまま。次回からはいよいよ岩石・鉱物関係に入る。

関係国は1アメリカ・2中国・3ドイツ・4ポルトガル・5イギリス・6日本・7韓国・商標登録地8香港・9スウェーデン・10ノルウェー・11ニュージーランド。