写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

冬の暮れ

2004年12月05日 | 季節・自然・植物
 暖かい日の夕方、車で買い物に出かけての帰り道、市役所前の大きな通りを西に向かって走っていた。

「あっ!山が燃えてる」

 眼を凝らした。正面遥か向こうの山の端が、茜(あかね)色に燃え上がっている。

 冬の暮れは、秋にも増して陽が落ちるのは早い。5時を前に、夕日と今日はこれでひとまずお別れだ。

「じゃ、またあした」
短い別れの挨拶にしては、少し大げさな冬の暮れだった。
  (写真は、市役所前からの茜空)