写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

フィレンツェ

2004年12月06日 | 旅・スポット・行事
 イタリア旅行で、フィレンツェの街に行ったことがある。陽が落ちようとしている頃に着き、ミケランジェロの丘から、暮れなずむ街全体が見渡せた。

 ドウオーモ(花の聖母教会)と、アルノ川に架かるブェッキオ橋が夕日を背に際立って美しく見えたことを覚えている。

 今日、ふたたびその丘に上ってみた。初冬の空気は包み隠すことなく、遥か遠くまで全てを明快に見せてくれた。

「あれがアルノ川、これがブェッキオ橋。あれ?ドウオーモはどこに行った。」

 一瞬、我に返った。あのフィレンツェの街と勘違いしそうな、白崎八幡宮の境内から見る、今津川界隈の景色であった。

 高台から見る岩国の澄んだ冬景色も、なかなかのものだ。
 (写真は、白崎八幡宮境内から大正橋・川下町を望む)