写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

引きこもり

2020年04月07日 | 生活・ニュース

  新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今日(7日)緊急事態宣言が発令されることになった。東京をはじめとした大都市で感染者が急増し、「感染爆発」「医療崩壊」の一歩手前の状況になったタイミングである。

 発令の対象地域は、首都圏と大阪府など7都府県で、期間は1か月程度を見込んでいるという。幸い、ここ岩国市内では感染者が出ていないが、直ぐ隣の広島県では15人、山口県内では12人、直ぐ近くの下松市で昨日4人の感染者が出たと報じられた。

 今の世の中、田舎に住んでいれば感染することはないなんて、いえなくなっている。新幹線や飛行機を利用すれば東京なんて広島に行くような気軽さで日帰りできる。ちょっとした用事で簡単に出かけたり、こちらにやってきたりする。

 そんな環境の中でも感染を避けるために、国を挙げて「3密」が叫ばれている。緊急事態宣言が発令されれば、3密を守る以前の話として、不要不急の「外出の自粛」が強く要請される。言ってみれば国民全員が「引きこもり」することが要請される。

 こうなると、田舎道を歩いていても人とすれ違う時には、極力距離をとる。自己防衛のためだけではなくて、他人に対する礼儀としてもマスクをかける。知人が訪ねてきたときでも、マスクをして距離をとってお話をする。

 まるで「疑心暗鬼」、感染者でも症状が出ないこともあるというから、自分も相手も信じられない中での生活をしていくこととなる。こうなると強みを増してくるのが、私のように友人・知人の少ない男である。常日ごろから引きこもり状態の生活なので、ごく自然にお国の要請に従うことができる。

 この発令の結果は1か月後に判明するという。劇的に好転していることを期待して、私は市全体で、いや自然体での引きこもりを続けていく。