まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 896

2014年03月25日 |  マツタケの林地栽培 

 来月から、増税で出費が増える.年金も減り、生活費は高騰しボランティア活動にも影響が出る.トリクルダウンエフェクトもなし.将来不安があるのかいわゆる富裕層(金だけの)も、世間の景気がよくなるほどに金を使えないようだ.経済学者 OR 評論家達は、自らの予測の間違いに「カエルの面に小便」だ.小保方嬢よりひどい.彼女はたたかれて研究者生命をなくしている.

 福島の原発汚染水の除染処理装置・ALPSが絶不調.ストロンチウム90(1600万ベクレル/L)にまみれた汚染水は行き場をなくしている.東電は福島沖に、漁協に金を払って流入する地下水をを投棄するという.これじゃ魚の不買運動も起こりかねない.政治を変えねばなるまい.現政府政治家を選んだのは、実質4人に1人といえども、我々である.僕たちも変わらねばならない.
 
 
  川津桜(オオシマザクラとカンヒザクラの自然交配種)が満開.スギ花粉飛散も最大期.目もかゆい鼻は水攻め、頭が重い.でも、僕たちは山づくりに精を出す.ほかの動物も活動が盛ん(1).獣害は、鹿の食害が減り、イノシシのミミズ探しが盛ん(2)、シイタケの食害に腹が立つ(3).どうも柄を食っている、柄のない傘が無惨である.サルはマツタケを食わないがイタズラをするという.
1) 2) 3) 

 先週の活動は、春らしい材料の天麩羅がメイン(写真4,5,6).ギョウジャニンニクも葉が弱々しいがでかくなっている(7).大雨で流された葉わさびも芽吹いていた(8).茶畑にも堆肥がまかれている(9).でも放射冷却で最低気温が低い予報で霜よけをしている(10).暖かくなって、のびのびと山づくりもできるようだ(11,12).

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3月28日(金)は、まつたけ山復活させ隊第432回活動日です.午前10時に京都市左京区岩倉 村松 香川山(自称:下記の§活動拠点へのアクセスを御参照下さい)にお集まり下さい.本日の活動の様子は、内田 正明さんが報告します.
 

マツタケ山づくりの話8
 
 今回も、高文研出版の「まつたけやま復活させ隊の仲間たち」を引用しながら、マツタケのパートナーであるアカマツ林(里山林)について書き進めよう!

「近代化」に突き進んだ結果の里山崩壊   

 エネルギー源が大都市に限らず全国で全面的に石油や天然ガスに変わる時がやってきた。1962(昭和37)年の石油輸入の自由化や死者・行方不明者458人を出し戦後最大の炭鉱事故となった翌年の三井三池炭鉱事故、そして64年の東京オリンピックはその流れを決定的なものにした。

 それ以前の日本人の生活は、木材、柴に薪炭、肥料など必要な物資の多くを里山から集めたり加工したりしなければ成り立たなかったため、生産者であり消費者でもある里山の住人だけでなく、都市生活者の生活も里山という生態系にかなりの部分依存していた。そのような生活サイクルは前近代的でレベルの低いこと、といわんばかりに、日本は国を挙げて現在の中国のように猛スピードで近代化に突き進んだ。

 そのなかで、人口の大都市集中に伴う過疎地域の拡大は里山の放棄を促し、さらに丸太輸入の完全自由化(1961年)は国産材の競争力を完全に奪った。森林資源の利用はエネルギー源として確かに効率が悪く、不便である。そのことが、ますます里山の価値を低下させていった。それが今のような、一見すると緑はいっぱいなのに、活力のない里山を作り出すことになった。日本は生産性と効率や費用対効果を追求する経済最優先社会に塗り代えられていったのである。

 里山という生態系、つまり本来は豊かな環境が存在し持続していくための基盤は、もともと人が林を利用する行為が生態系に組み込まれることによって成立していたのだから、人がそれを放棄すればその生態系は成り立たなくなってしまうのは当然の帰結である。

 また、「戦後、山の木を伐りすぎたのだから、木を切らないことは保全の意味でいいことだ」といった里山という生態系への科学的にも正しい理解を欠いた一面的な発想も、今日の里山の崩壊を生んだ背景として見逃せないものになっている。

 さらに、森林破壊というと、すぐに熱帯雨林や奥山など原生林の無秩序な開拓や乱伐、違法伐採を話題にしがちだが、里山はもちろん人工林の放棄、崩壊もまさしく森林破壊なのである。どちらも適度に伐らないまま放置すると、逆に林の活力低下と破壊を起こすことを忘れないでいただきたい。

一見、緑の量は増えたが中身のやせ細った里山
 
 人は、生活に必要なものを適宜集めていたに過ぎないとはいえ、里山の生態に対して選択圧をかける役割を果たしてきた。人が物資を選択的に採取することが林内の樹種を調整・淘汰することにつながり、そうした人の手が入ることによって多様な生命の溢れる豊かな里山林という生態系が創られ、維持されてきたのである。

 つまり里山の手入れは、単に漠然と木を伐ったりしているのではない。アカマツ林でない他の里山でも、もちろん、樹木の生理生態や樹木間の関係と、そこに暮らす人々の生活を十分理解し、計画を立てたうえで木を伐っていた。そうした生活の知恵が縄文時代から続く里山の暮らしの中にはいっぱいあったのだ。

 だから、人手が入らなくなって豊かな生態系を維持する力をなくした里山林は、樹種間の生き残り競争が一挙に激化することなどによって、たとえばアカマツやコナラのような、それまでの優占種が生きにくい環境になってしまった。木を伐り出さない分、里山は一見、緑は量的に増えたのに、じつは質的にはやせ細っていったのである。

 その結果、かつて人によって保たれていたバランスをなくした里山林は、人手の入っていた時とは異なる緑が増え、陽射しも風通しも悪くなった。これについては、もともと半自然な存在である里山林がより自然に回帰しただけだ、といった見方もある。確かに、里山林の崩壊についてこうした視点があるかもしれない。

 しかし、人が縄文時代から営々と作り上げてきた里山という生態系に適応して共に生きてきた多様な生物が、崩壊の進む里山から追われ存亡の危機に瀕していると考えると、そう単純に片づけられる問題ではない。
 
 かつて私たちの身近にいた「ありふれた生き物」、たとえば、カタクリやフクジュソウやヒメシャガやツツジ類などの季節を感じさせてくれる野草や灌木、メダカやチョウ類やニホンイシガメやニホンウサギ、また里山の食物連鎖の頂点に生きるオオタカやイヌワシなどが減り続け、あるいは姿を消している。

 逆にニホンザルやイノシシ、ニホンジカなどは増えすぎて獣害を引き起こし問題となっている。生物多様性が減少して生態系の均衡が狂ってきているのだ。増えすぎても問題、減りすぎても問題、自然をはじめ何事もバランスが取れていることが大事なのだと思う。

 その里山を構成する2次林は現在全国に770万㌶あるといわれる。内訳はミズナラ林180万㌶、コナラ林230万㌶、アカマツ林230万㌶、シイ・カシ林80万㌶、その他50万㌶だ。これに農地を加えると日本の国土の4割にもなる。

 これは現在の数値で、たとえば京都府では1951年にはアカマツ林の面積は10万㌶を超えていたのに、2000年代には6.8万㌶にまで減っている。しかも、昔のように元気な状態で残っているのでなく広葉樹の中で喘いでいる。実際には里山の緑は、質・量ともにかつてない苦境に直面しているのである。これが今の里山が置かれた姿と里山をめぐる問題である。 続く

  

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ブログ左欄ブックマークのNIKONオンラインギャラリーを左クリックしてギャラりーに入り、活動風景を御覧ください.
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§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山 (京都バス停留所「岩倉村松」から北東へ450m徒歩6分) 
 活動開始は午前10時頃から、終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.
このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側)40分
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル1番)約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

§参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.メンバー参加者には、現在、食材費+消耗品費として400円を徴収.登録外参加者・見学者などは要500円(施設利用代などを含む).

§参加や見学希望の方は、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.
内容
まつたけ山復活させ隊の活動について 
§1 我々のまつたけ山再生運動とは? 
§2 まつたけ山復活させ隊に参加するには 
§3 私達のマツタケ山造り(作業方法の特徴)
§4 こんな活動をしています! 
§5 今年の予定と目標?

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まつたけ山復活させ隊活動

予定日  2014年3月~6月
回  開催日  報告担当者  男厨シェフ

432 3月28日 金 内田
433 4月05日 土 池内   松浦・江指
434 4月11日 金 榎本
435 4月19日 土 三輪
436 4月25日 金 宮崎
437 5月03日 土 池内   内田
438 5月09日 金 内田
439 5月17日 土 榎本
440 5月23日 金 三輪
441 5月31日 土 宮崎
442 6月06日 金 内田
443 6月14日 土 池内   川崎
444 6月20日 金 榎本
445 6月28日 土 三輪  
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§カンパありがとう!  

§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.
   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

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§主 催
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学)
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305 redpinemushroom@gmail.com

香川理化学研究所
代表 香川 晴男

§共 催
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典

 

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