まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER476

2010年02月03日 |  マツタケの林地栽培 
凍るほどの水で、昼食の下ごしらえをする参加者




まつたけ復活・里山再生市民運動


 2月3日は節分、明くる日が立春、そして2月6日(土)は第225回まつたけ十字軍運動の活動日、岩倉です.

 前回のメールで皆さんにお伝えしたことが、いささか誤解を生み、疑心暗鬼を生んでは本意に反するので、 若干の補足説明を続けます.

まつたけ十字軍運動の大前提は、
『目的が正しければ、どのような手段も正当化できる.これは全否定される!』である.
これを了解できなければ、まつたけ十字軍運動への参加は拒否される.
目的と手段の整合性は、全体に於いても個においても常に検証する必要がある.

我々の目的は、「下記のまつたけ十字軍運動とは」から引用すると、
『生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことである.』
その手段を規定する概念は、少し長いが、以下の通りとなる.
『私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用は、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込まれるように最大限努力する.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.
 時折のイヴェントや開催日の昼食タイムに集まることによって、作業など情報を共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.
運動は、木を伐る人・運ぶ人・軽トラを貸してくれる人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、食事を作る人、設備を造る人、道具類を整備する人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人、多機能窯を守る人、山を提供する人などすべての参加者が、運動の目的を実現するために互いに対等で支え合い助け合うことを第一義的に置きつつ、また、全国の読者の支援で維持運営されている.』 

そこで、現在の問題点は、
 施設の能力が参加者の働きによって充実してきているが、ある能力だけの「つまみ食い的」参加は許されない.幸いにも、参加者は100%と言ってもいいくらいにこの運動目的は共有できている.しかし、その実現手段において、我々のコンセプトから踏みはずれ、しかもその正当性をなかなか理解できない例がかつてあった.
 それは、山の手入れを、全国に230万haもあるアカマツ林を再生したいといっているからといって、実現不可能な大きな「計画」を立て、悪いことに、途中で放棄することである.これはこの運動の障害以外の何ものでもない.そんなことが度々あった.

 他に、これは今の問題である.小屋が整理・整頓され、揃えておいた道具類が紛失していることが話題になった.新しく買いそろえたノコ・ナタセットが一つ紛失しているのか小屋のあるべきところに既に見あたらない.No.4と印されたものだ.私物化されたのか紛失なのか調査をしたい.フィールド(山と畑に関わる)の代表世話人(管理?)である榎本輝彦氏にお願いするつもりである.

また、小屋の中などに、家庭の廃棄物や諸団体のイベントの宣伝とチラシ・パンフレット類、写真、記事、雑誌などが置かれ(捨てられ)ていた.宣伝資料の類は期限切れ時に持ち込み者が責任を持って廃棄すべきである.一切の「資源」の提供は主催者に連絡を願いたい.参加者の皆さんのご協力を願う.

 次いで、今冬は久しぶりに水道管が凍結した.その冷たさの中で食材を洗い、米を研ぎ、調理道具を洗う食当の女性陣に頭が下がる.彼女たちは「好きでやってるのよ」とさわやかだ.
食事を担当される方々も、山と親しむことが好きな方々ばかりである.彼女たちにも好きなときに山に出かけていただきたいと考える.

 食当への負担軽減に更なる協力と積極的な昼食準備作業への参加を望みたい.食当が女性で無ければならないのもおかしな話といえるので、すべての料理好きの方々でローテーションを組むとかして、美味しい昼食と山づくり作業への参加ができるように工夫をされたい.そのためにも用いた食器、カップ、残飯などの処理は使用者が片付けて当然だが、調理に用いた道具の洗浄と片付けなどの自主的参加が望まれる.
 多くの男性参加者は、自らの興味のおもむく行為を選択できているが、山好きの女性参加者はそれを犠牲にさせられる.これは不平等となりませんか!女性だからと自己犠牲を強いられているこの社会にその因はある.
参加者は、性別を問わず、その能力や興味に応じて持っている資質を発揮できるような運動体になるべきである.

この運動やこの組織を維持することが、これが主目的ではないことはことわっておくが、全国の、アカマツ林に限定されるが、里山保全を推し進めることに繋がる.
参加者はこの運動の目的を理解し、その手段を問わねばならない.

マツタケ山づくり奮闘記の出版
原稿募集! 現在必要枚数の3割が集まっている.
 だいぶ集まりましたが、お願いをしている方もしてない方も未提出の方々は是非原稿をお寄せ下さい.
(株)トロント 社長の福士義彦氏企画著、著者群(まつたけ十字軍運動参加者・支援者)、高文研の出版でマツタケ山づくりの活動を本にすることになりました.この春には上梓の予定です.
2月には、東京で企画会議が行われる。それに向けて参加者、支援者の様々な思いを本に入れたく存じます。この運動は、上記のように、参加者や応援者が作り上げ実践している. だからこそ色々あり「おもろい」のである.この本も参加者や支援者全員参加で読んで楽しくためになる本に作り上げます.
一言でも良い、原稿用紙数枚でいい、皆さんの「思い」を是非お寄せ下さるようにお願いをいたします。メールでも手書き原稿の形でも問いません。下記主催者吉村に送って下さい。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
476号目次
○作業区と作業内容の紹介
今年の目標
作業紹介
○お知らせ (詳細は下記のお知らせコーナーをご覧下さい)
次回2月6日(活動日)、天気が良ければ田んぼで作業
ポスト民芸運動2月活動予定
岐阜県山県市高富 マツタケ研究会見学
○メール便り
1)原田さん
2)玉井さん 
○カンパを頂戴しました(お願い)!
○まつたけ十字軍運動に参加するには
○開催予定日 2010年2 - 4月
○まつたけ十字軍運動とは?
○連絡先など
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
§作業区と作業内容の紹介
今年の予定と目標
1)京都造形芸術大学通信教育部環境学受講生がマツタケ山づくりに参加
  9月11日(土)に予定
2)若い松林をつくろう!
  全作業区
3)元気を取り戻したシロを覆土
玉城山
4)マツタケ感染アカマツ実生苗で人工のシロを作りたい!
和歌山県高野山岩田山に、この2月からクリーンルーム建設
5)各地との交流推進
北海道旭川、岩手県岩泉町岩泉商工会、岩手県洋野町大野高校、石川県珠洲市金沢大学能登学舎、滋賀県彦根市滋賀県立大学、和歌山県高野町岩田山、香川県小豆島、広島県庄原市

山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.
1)香川山
 ヤマガラの里班が引き続いて、このエリアを若いアカマツ林に戻す予定(ヤマガラの里Cエリア). 
皆伐区は、予定どおりに再生が進み、アカマツ幼樹の群落が美しい.斜面の地掻など補整作業を実施している.
一段と、マツノザイセンチュウ病による枯損木が周辺に目立っている.伐倒焼却の要あり.

2)澤田山
アカマツ林でマツタケの生息地を再生するというエリアとコナラ林を整備するエリアとがある.第1地整備地と第2整備地ごとにネライを定めて各班ごとに独自に作業を進めている.
第1整備地は、
村上班
マツタケ山づくりが行われている.京都府のホンシメジ接種試験が相当前に行われ、そのとき整備もされたが、菌根性のきのこの発生には至ってない.土壌の問題があると思える.補整の手入れが必要な状態になってきている.
  阿閉班
南側のやはりアカマツ林帯で、やがて両区はつながるという.エスケープした檜・杉など大径木の処理が進んでいる.美しいアカマツ林になってきている.

第2整備地は、
ヤマガラの里と呼ぶ.以前から整備を始めているところは「ヤマガラの里A地区」と呼び整備が完了している.その西に当たるところを尾根部(アカマツ林を再生)、傾斜地部(コナラ林にする)など3区に分け、それぞれ生態的特徴を生かした整備を進めている.ここは「ヤマガラの里B地区」と呼ばれる.分からないことなどは前田・小原さんにお尋ね下さい.

第3整備地は、
作業エリアでは、アカマツ林再生を考え、尾根筋でアカマツ林再生作業が続いている.5-6年前には尾根筋でマツタケが採れたと聞くが、今、アカマツがないに等しい.アカマツ林の再生作業中. 
澤田山中広班
澤田山の一角にあるアカマツ林再生現場の作業を見聞したが、尾根筋がさっぱりとした広葉樹林にしたてあげられている。やはり、長年放置されると、我々の力量では歯が立ちにくいのだ。この立木密度、この林床堆積物では、アマチュアの尋常作業ではアカマツ林に戻せないためにそうなっている.作業エリアを広めずに尾根筋を、幅10mの範囲に限って、尾根沿いに順次皆伐していくことをお願いする。。
澤田山宮崎班
下記作業の前準備として、枯損倒木や除伐材を道路へ搬出するための通路確保の作業を実施.また、作業域周辺には粗朶類の“しし垣”を作り始めまている。“しし垣”は粗朶類の処理活用の場として、また外部者も含めて誰が来ても作業域と分かるし、ある程度獣害防止効果も期待できてなかなかいいアイデアといえる。
 場所は木野、市原へ抜ける道標のある山道から谷一つ隔てた尾根筋にある.まだわずかに残っている松を残して尾根筋10m幅を皆伐・地掻きし、アカマツ林への更新を目指す。尾根筋の長さは約50m程度で道路からも近く、我々市民の力でも何とかでき、その後数年のメンテナンスも無理せず継続できると思われる。
 また尾根筋直下から道路までの下方領域は、残念ながら既に松も壊滅、ヒノキ・コナラ林に完全に植物相が変化している。落葉広葉樹を中心にした林に仕立てようと考えている。向かいのヤマガラ班整備地との調和も取れ、ハイキングなどにも気持ちの良い里山になり、一般入山者の共感も得られるだろう。

3)玉城山は、
昔は、山全体がマツタケの発生に適したアカマツ林であったが、林道が造られたためにその下のエリアからマツタケが消えた.岩泉まつたけ研究所の向林試験林内で、全く同じことを経験している.林道を一つ通すだけのように考えがちだが、周りの環境ががらりと変り水の流れも変化する.
尾根筋には、アカマツ林密度が比較的高く残っているので、榎本班と三品班で上部と下部からマツタケの生活するアカマツ林の再生作業に取り組んでいる.
地表の堆積物を堆肥化し、冬には水田に鋤き込む.マツのザイセンチュウ病害木の伐倒焼却活動が一旦終了したように見えたが、再開している.
ここは、市民によるマツタケ山づくりのお手本として有名になった.今まで、プロによる
手入れで、マツタケ発生の復活は、「有から有は簡単である」と実証されている.
しかし、市民による手入れでマツタケ発生の成果が出たケース(2007)は、ここが日本初の地である.
その後の発生がないので、発生ポイント周辺に覆土を試みたい.シロが生きていたなら必ず元気になる.撒水実験にも取り組むという意欲的作業が見られる.

§<お知らせ>
1)次回2月6日(活動日)、天気が良ければ田んぼに積み上げた堆肥を全面にまき広げる作業をします。田起こしの前の大事な作業で、広げ方にムラがあると、稲 の生育にムラができます。人手がいりますので、ご協力願います。

2)ポスト民芸運動2月活動予定
 近藤先生アトリエ見学、意見交換
 2月21日(日)13時30分から(十字軍活動日ではありません)
 場所(交通手段)は、追って連絡。
アトリエ見学は格別の機会です。今までの岩倉焼制作には参加しておられないまつたけ十字軍運動会員の方々も、ぜひ時間をとっておこしください。

3)2月26日(金) 見学
 岐阜県山県市 高富マツタケ研究会

§メール便り
1)原田憲一さんから
 運動が軌道に乗ると、ご指摘になったような側面が出てきますね。
 参加してやっているのだから、少々のサポートが有って当然ではないか、という意識の人は少なからずいます。
 野村監督ではないですが、毎回のミーティングで講話を積み重ねて、「人づくり」していくしか道はないのではないでしょうか。
 一度も参加できなくて、偉そうにはいえませんが、私の感想です。

2)玉井健治さんから
 私が、マツタケ山作りに関心を持ちましたのは、今から10年ぐらい前であります。自分が小学生位までは、うちの山でマツタケが取れました。それなのに、なぜ取れないのだろうかと思ったことが最初でした。採れればおいしく食べられるし、高く売れるのではないかと思いました。それで、同じ職場の、同じ地域の人に、「マツタケが出るようにならないのでしょうか。」と言いましたら、「そんなもん、松が枯れてあらへんからや。」とか「山がきれいでないので、でないんや。」と言われたことがあります。そこで、その職場を退職して家業をついでから、特色ある仕事として、何とかマツタケが出ないのかと考えて、地域の関係ありそうな講習会や講座に出席しました。しかし、「マツタケ」と言う話には皆さん耳を傾けてはくれますが、どうすればマツタケが出るようになるのか分かりませんでした。そんな時、岐阜県森林文化アカデミーの先生による里山利用の講座に参加し、「峰付近で、南か西向きの斜面で、近くにマツタケが生えていれば、マツタケが出る。」と教えていただきました。
 早々、弊社の山を見回り、条件に適する場所で、松が生えているところの手入れを行いました。しかし、どんな風に、どの程度行えばよいのかが分からずにおりましたところ、「マツタケ十字軍」のことを偶然ホームページで知り、早速、岩倉の地を訪ねました。吉村先生をはじめ皆様方に快く迎えていただきました。現地を見学し、大変有意義でありました。その後は、当地におきまして、マツタケの大量発生を夢見てがんばっております。また、同じ悩みを持っている人に会いますと、「マツタケ十字軍」のことを宣伝しております。今後の課題といたしましては、マツタケの(安定・大量)発生だけでなく、仲間作りや販路開拓も考えていきたいと思っています。
 また、バイオマスの活用といたしまして、弊社では、薪として利用することが現実的であると考え、販売を行っております。また、暖炉の製作にも取り組み、現在試作品を運用中であります。将来的には、薪や暖炉販売など関連する事業を行って行きたいと考えております。

§カンパ! ありがとうとお願い
振込先
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

§まつたけ十字軍運動に参加するには
下記の1から7を了承の上、参加下さい.また、 “まつたけ十字軍運動とは?”も併せてご理解下さい.尚、初めての方は事前に連絡が必要(連絡先は下記主催者).
1)参加資格は問わない. 参加時間は自由、ただし、コアタイム(昼食時)の参加は必須.
2)事故を起こさないように各自勤めること.傷害保険等は各自加入のこととし、事故の責任は当事者に帰するものとする.

3)服装等:山で軽作業できる服装(運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タオルなど).ゲスト用には少し準備されているが、ノコ・ナタの持参を原則としている.
4)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業は中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」といって、皆さんは補修や軽作業などされます.
5)持参するもの:昼食は作るので、MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器、飲料水(お茶があるので水筒)など.
6)道具類や備品は、個人購入のものや皆さんのカンパで購入したものです.大切に扱うよう願います.備品類は汚れを洗った後、保管場所に戻すこと.また、使用した食器やコップ類は洗って戻すこと.出したゴミ等は各自持ち帰ること.
一切の「資源」の提供は主催者に連絡を願いたい.
7)参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.

§活動拠点へのアクセスなど
8)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは現地アカマツ林(京都市左京区岩倉村松町138-20バス停「岩倉村松」から北東へ450m徒歩6分).
叡山電鉄「岩倉」駅から現地アカマツ林へ2.3Km(徒歩30分)
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車) 

9)<皆さんの活動の様子を見ることができる>
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のNikonまつたけ復活・里山再生運動を左クリックすると、Nikon Onlinegalleryにはいる.akamatsurinさんのホームとなっている.アルバム一覧からお好きなものを左クリックすれば写真一覧が出てきます.スライドショーなどお楽しみ下さい.写真を印刷したり保存したりできます.

§開催予定日 2010年2月-4月
活動場所は岩倉香川山. 活動開始は、午前10時頃.終わりは午後4時頃.
第225回02月06日(土)ブログ報告:三輪
第226回02月12日(金)ブログ報告:宮崎
第227回02月20日(土)ブログ報告:榎本
第228回02月26日(金)ブログ報告:吉村
第229回03月06日(土)ブログ報告:池内
第230回03月12日(金)ブログ報告:榎本
第231回03月20日(土)ブログ報告:三輪
第232回03月26日(金)ブログ報告:宮崎
第233回04月02日(金)ブログ報告:榎本
第234回04月10日(土)ブログ報告:池内
第235回04月16日(金)ブログ報告:三輪
第236回04月24日(土)ブログ報告:榎本
第237回04月30日(金)ブログ報告:宮崎

§まつたけ十字軍運動とは?
今、1年間に40,000種もの生物が絶滅(約13分に1種)していると推測されている.生き物1種の絶滅は、10種から30種の生き物の絶滅を呼ぶという.
日本で、802種の動物が絶滅危惧種とされ、7000種の維管束植物の24.1%(4種に1種)が絶滅危惧種に挙げられている(2007年).
環境省によれば、絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息地は、人里離れた奥山でなく里地里山と呼ばれる私たちの生活の場である.緑が豊かになって生き物が追われている!
私達の周りにありふれた生き物であったフクジュソウやヒメシャガなど、メダカやチョウ類やニホンウサギなど、またオオタカやイヌワシなどが、消え続けている.マツタケも、京都府では絶滅危惧種に指定されている.
生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことが目的である.
私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用は、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込まれるように最大限努力する.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.
近代マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動拠点として、我々は循環型農林「業」を楽しむ.「楽しむ」ということにおいて、いわゆる農林業的作業と異なる.
時折のイヴェントや開催日の昼食タイムに集まることによって、作業など情報を共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.
運動は、木を伐る人・運ぶ人・軽トラを貸してくれる人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、食事を作る人、設備を造る人、道具類を整備する人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人、多機能窯を守る人、山を提供する人などすべての参加者が、運動の目的を実現するために互いに対等で支え合い助け合うことを第一義的に置きつつ、また、全国の読者の支援で維持運営されている.
まつたけ十字軍運動全体は、アリストテレス風に言えば、個の参加者の総和以上の意味を持つ.それ故、参加者はこの運動の全体性を見失わないようにしたい.

§主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305

§共 催 
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典
080-6123-4706

香川理化学研究所
代表 香川 晴男
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