まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-430-

2009年08月18日 |  マツタケの林地栽培 
岩倉澤田山から向かいの山を見る.写真では小さいが茶色のものが見える.最初の松枯れで残ったアカマツが枯れているのが分かる.この山のアカマツは全滅である.アカマツを営巣木とする、トキ、クマタカ、オオタカなど受難が続く!



まつたけ復活・里山再生市民運動


盆の休みは、いかがお過ごしだったでしょうか?
 いろんなアウトドアー活動に積極的に参加されている皆さんですから、休んだのはまつたけ十字軍運動であって、他の興味ある活動をされていたと想像します.
 再開です.8月21日(金) 午前10時から岩倉香川山にお集まり下さい.

<目次>
作業区と作業内容の紹介
お知らせ
メール便り
榎本輝彦さん、三原 等さん、藤井貞子さん、杉山廣行さん、日経・岡松卓也さん、近藤高弘さん
まつたけ十字軍運動に参加するには
カンパ! お願い
開催予定日 2009年8月―12月
まつたけ十字軍運動とは?
連絡先など

作業区と作業内容の紹介
山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.
1)香川山皆伐区も予定どおりに再生が進み、アカマツ幼樹の群落が美しい.斜面の
地掻など補整作業を実施している.マツのザイセンチュウ病による枯損木が周辺に目立っている.伐倒焼却の要あり.

2)澤田山は、この秋にでも、まつたけの発生調査をするつもりであるが、アカマツ林でマツタケの生息地を再生するというエリアとコナラ林を整備するエリアとがある.各整備地ごとにネライを定めて各班ごとに独自に作業を進めている.

第1整備地は、村上班(第1整備区)と阿閉班(第2整備区)で精力的にマツタケ山づくりが行われている.第1整備区は京都府のホンシメジ接種試験が相当前に行われ、そのとき整備もされたが、菌根性のきのこの発生には土壌上の問題があるのかもしれない.補整の手入れが必要な状態になってきている.
 その南側は、やはりアカマツ林帯で、阿閉班の担当で第2整備区と呼んでいる.やがて第1整備区につなげるという.エスケープした檜・杉など大径木の処理が進んでいる.

第2整備地は、ヤマガラの里と新しく愛称がついた.以前から整備を始めているところは「ヤマガラの里A地区」と呼び整備が完了している.その西に当たるところを尾根部(アカマツ林を再生)、傾斜地部(コナラ林にする)など3区に分け、それぞれ生態的特徴を生かした整備を進めている.ここは「ヤマガラの里B地区」と呼ばれる.分からないことなどは前田・小原さんにお尋ね下さい.

第3整備地の作業エリアでは、中広さんを中心に作業が進められている.どのような林づくりがなされるのか注目をしているところである.アカマツも減少しているようだが、アカマツ林再生を考えている.シイタケの原木栽培を 「ヤマガラの里」についで 行っている.

3)玉城山は、昔は、山全体がマツタケの発生に適したアカマツ林であったが、林道が造られたためにその下のエリアからマツタケが消えた.岩泉まつたけ研究所の向林試験林内で、全く同じことを経験している.林道を一つ通すだけのように考えがちだが、周りの環境ががらりと変わってしまうのである.
榎本班と三品班で山の上下からマツタケ山づくりをしている.マツタケの生活するアカマツ林の再生作業に取り組んでいる.地表の堆積物を堆肥化するコーナーを作った.マツのザイセンチュウ病害木の伐倒焼却活動が一旦終了.
尾根筋には、アカマツ林密度が比較的高く残っているので、尾根の下部から手入れ
を上部に向けて進めている.
ここは、市民によるマツタケ山づくりのお手本として有名になった.今まで、プロによる手入れで、マツタケ発生の復活は、「有から有は簡単である」と実証されている.
しかし、市民による手入れでマツタケ発生の成果が出たケースはここが日本初の地
である.撒水実験にも取り組むという意欲的作業が見られる.

4)田圃の草取り作業
1)草取り・・・8月、大勢の応援参加が必要.

<お知らせ>
206回 9月11日(金)は、ポスト民芸運動「岩倉焼」づくりの例会を兼ねます.

<メール便り>
1)榎本輝彦さん
昨日きのこ観察会で,東山を巡りました.往路,祇園八坂神社参道(露天がならんでいる)脇の2基の大石燈篭の1基に相変わらず,二ホンミツバチが棲息しており,盛んに出入りしています.神社側も駆除をせず。前に露天を出さないよう注意したのでしょう。注意書きの看板もありませんでした。
なお、東山のなら枯れで伐採されたコナラの切り株も見てきましたが,カエンタケは見つかりませんでした.
2)三原 等さん
大文字送り火(8月6日京都新聞掲載)の由来は?
 2,3年前、テレビでシルクロードの西、ソクド国に五山送り火の起源があるようなことを、そのもとはゾロアスター教〈拝火教〉? そうすると話はおもしろい
が。
 仏教に本来、お盆の風習がないこと、ソクド語(オバン)がお盆の語源とか。飛鳥の巨石、猿面石などなどがおもしろい。その頃、京都は国際的都市で、シルクロード西域外国人も数多く日本に渡来していた。
 もうひとつ、弘法大師の高野山に、“さんこの松”三葉のマツが珍重されている。さんことは、仏具で手に持って両側に三本の刺が伸びているものをいうが、弘法大師が中国から帰る時、投げたら高野山の松にひっ掛った。今もさんこの松は実在するが、三葉の赤松はめずらしい。高野山に行ったとき、3葉は確認しておりますが、赤松かどうかはしりません。渡辺光太郎さんが真言宗で、以前さんこのまつを辞書しらべたら「白松」と出て、演習林の中井さんなどと話題にしたことがあります。渡辺弘之さんの見解はたまに3葉の赤松あるということ。
3)藤井 貞子さん
朝夕眺める 比叡山~瓜生山~大文字山・東山連山の荒廃ぶりに心が痛みます。この景色に癒され 住んで17年松に加えナラ枯れのひどさには目を覆うばかりですね!!
 先月狸谷不動尊から大文字山まで歩いたときに深い谷筋でナラ枯れの木を伐採、薬剤処理されている方に出会いました。
 この暑さの中 たった二人で・・・・・・こんな事で良いのかと思われてなりませんでした!!.
 「送り日」に新たな想いを込めたいです。
4) 布村公一さん
おととい(8日土曜日)東京都小平市の八百屋で今年初めてのマツタケ3本を見ました。立派な大きさでした。チベットのものだそうです。値段は聞きそびれました。
5)杉山廣行さん
今日は五山の送り火の日ですね。
変な天候が続いておりますが、友人で花背に住んでいる陶芸家の山口さんからのニュースです。
近所の方で日本ミツバチを飼育している方の話では8月になってから小さな群れが巣箱に幾つか移動してきたとのことです。花背から少し奥になりますが広河原地区では今年はハチが入らない状況のようです。
天候や周辺環境の変化で移動したのか分蜂なのか、原因はわかりません?
6)日経・岡松卓也さん
隠れ読者の岡松です。「ポスト民芸運動」で「岩倉焼」ですか。副産物の薪炭をこんな形で活用してしまうとは痛快ですね。さすがまつたけ十字軍らしい諧謔精神。応援します。
7)近藤高弘さん
大勢の方々で、作陶会が出来ませんでしたがポスト民芸に賛同していただけたので、これから岩倉焼きを成功させましょう。
さて、橋本さんにお任せした窯焚きのほうは、上手くいきましたでしょうか?
釉薬の感じがどうなるか?楽しみです。
それで、第1回ポスト民芸作陶研究会ですが、9月11日 金曜日でいかがでしょうか?11時までに集合いただき、ミーテングをおこないたいと思っています。午後から、シンプルなものから制作を行いたいと思っています。

<まつたけ十字軍運動に参加するには>
下記の1から7を了承の上、参加下さい.また、 “まつたけ十字軍運動とは?”も併せてご理解下さい.尚、初めての方は事前に連絡が必要(連絡先は下記主催者).
1)参加資格は問わない. 参加時間は自由、ただし、コアタイム(昼食時)の参加は必須.
2)事故を起こさないように各自勤めること.傷害保険等は各自加入のこととし、事故の責任は当事者に帰するものとする.

3)服装等:山で軽作業できる服装(運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タオルなど).ノコ・ナタを持参が望ましい.
4)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業は中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」といって、皆さんは補修や軽作業などされます.
5)持参するもの:昼食は作るので、MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器.飲料水(お茶があるので水筒)など.
6)道具類や備品は、個人購入のものや皆さんのカンパで購入したものです.大切に扱うよう願います.汚れは洗った後、保管場所に戻すこと.また、使用した食器やコップ類は洗って戻すこと.出したゴミ等は各自持ち帰ること.

7)参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.

<活動拠点へのアクセスなど>
8)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは現地アカマツ林(京都市左京区岩倉村松町138-20バス停「村松」から北東へ450m徒歩6分).
叡山電鉄「岩倉」駅から現地アカマツ林へ2.3Km(徒歩30分)
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車) 

9)<皆さんの活動の様子を見ることができる>
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のNikonまつたけ復活・里山再生運動を左クリックすると、ニコンオンライン写真集の画面に飛ぶ.ログインの必要はありません.写真一覧からお好きな写真を選び、<大きくみる>を左クリック.大きい写真を印刷したり保存したりできます.

<カンパ! お願い>
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

開催予定日 2009年8月―12月
活動場所は岩倉香川山. 活動開始は、午前10時頃.終わりは午後4時頃.
第203回08月21日(金)ブログ報告:三輪
第204回08月29日(土)ブログ報告:榎本
第205回09月05日(土)ブログ報告:池内
第206回09月11日(金)ブログ報告:三輪
第207回09月19日(土)ブログ報告:榎本
第208回09月25日(金)ブログ報告:宮崎
第209回10月03日(土)ブログ報告:三輪
第210回10月09日(金)ブログ報告:榎本
第211回10月17日(土)ブログ報告:池内
第212回10月23日(金)ブログ報告:三輪
第213回10月31日(土)ブログ報告:吉村
第214回11月07日(土)ブログ報告:榎本
第215回11月13日(金)ブログ報告:宮崎
第216回11月21日(土)ブログ報告:三輪
第217回11月27日(金)ブログ報告:榎本
第218回12月05日(土)ブログ報告:池内
第219回12月11日(金)ブログ報告:宮崎
第220回12月19日(土)ブログ報告:三輪 大忘年会 感謝祭
年末年始で休み
第221回01月09日(土)ブログ報告:榎本


まつたけ十字軍運動とは?
今、1年間に40,000種もの生物が絶滅(約13分に1種)していると推測されている.生き物1種の絶滅は、10種から30種の生き物の絶滅を呼ぶという.
日本で、802種の動物が絶滅危惧種とされ、7000種の維管束植物の24.1%(4種に1種)が絶滅危惧種に挙げられている(2007年).
環境省によれば、絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息地は、人里離れた奥山でなく里地里山と呼ばれる私たちの生活の場である.緑が豊かになって生き物が追われている!
私達の周りにありふれた生き物であったフクジュソウやヒメシャガなど、メダカやチョウ類やニホンウサギなど、またオオタカやイヌワシなどが、消え続けている.マツタケも、京都府では絶滅危惧種に指定されている.
生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことが目的である.私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用を、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込む.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.
近代的マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動拠点として、我々は循環型農林「業」を楽しむ.「楽しむ」ということにおいて、いわゆる農林業的作業と異なる.
時折のイヴェントや開催日のコアタイムに集まることによって、作業の情報などを共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.
運動は、食事を作る人、木を伐る人・運ぶ人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、設備を造る人、道具類を整備する人、多機能窯を守る人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人などすべての参加者が、互いに対等で支え合い助け合って維持運営されている.
まつたけ十字軍運動全体は、アリストテレス風に言えば、個の参加者の総和以上の意味を持つ.それ故、参加者はこの運動の全体性を見失わないようにしたい.

主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
〒607-8421 京都市山科区御陵岡ノ西町38-27.
075-581-8932, 090-6227-4305

共 催 
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典(京都大学こころの未来研究センター)
TEL/FAX 075-753-9682 / 携帯 080-6123-4706

香川理化学研究所
代表 香川 晴男
コメント
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