まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-340-

2008年09月24日 |  マツタケの林地栽培 
アーチ型に修正された「行ってこい・帰ってこい」窯




まつたけ復活・里山再生市民運動

 各地で マツタケ発生の報が届いているが、マツタケ前線は北から下がってくる.当然北海道は早く始まり早く終わる.北海道は雨が少ないと聞いた.岩手県岩泉町も発生の早い地域は出そろったらしいが、残念ながら勢いがないと伺っている.長野県松本市のさる財産区で会員の方々が手入れしたところから「大量」のマツタケが発生したとのことである.皆さんは、胞子密度を上げるために工夫をされている.
 さて、9月20日のシンポジウム「マツタケがつなぐ世界」は、朝から夕方までの強行軍の講演が続いたが、200名強の参加者があった.
単に、菌根性のキノコという研究材料にまつわる人や高級食材に関わる人の世界に留まらず、窯業と里山の再認識、北米に置ける採り手の世界の不思議、山づくりにかける市民の心意気など幅広く紹介された.

京都大学マツタケ研究会 大月健さんから 次のようなメールが来ている.
シンポジウム「マツタケがつなぐ世界」が無事終わりました。
マツタケ十字軍運動のメンバーの方々には会場作りを手伝っていただき、ありがとうございました。参加者は約200名、マツタケがもつあやしい熱気が会場をつつんでいました。
トロント大学の佐塚さんは北米でパイン・マッシュルームとしてマツタケが珍重されており、研究グループも活動をはじめていることを指摘。地元ではマツタケの独自な料理法を考案中だとの話。参加者も目に鱗だったにちがいない。
小原先生の「マツタケ研究の流れ」はマツタケを科学的に考察した三村鐘三郎、増井公木、千原飛山、マツタケ博士と呼称された京大農学部の浜田稔などを紹介。
昼からは吉村さんの「まつたけ考」、各地のフィールドからの発言は実践されているだけに重い。若い京都学園大生の報告は先が楽しみだ。とにかく丹波松茸の地なのだから。
上田さんの「松茸人類学」は松茸にまつわる人間模様。陶芸家近藤さんの「行って来い帰って来い窯」は別の視点からヤマを見る。結果的にはマツタケとつながるから面白い。
最後はパネル・ディスカッション「マツタケがつなぐ世界」。マツタケ十字軍運動のメンバーがマツタケに対する想いと現実に展開する里山再生運動を語る。今年の秋のヤマが楽しみです。
参加者のみなさん、ほんとうにありがとうございました。

西宮から参加のMKさんからもお便りが届いている.
シンポジューム勉強になりました。
佐塚さんのお話も興味深いお話で、先住民とかアジアの難民、強制収容者とマツタケとの関係で、貧困と悲哀に心が動きました。
 小原先生のお話では,赤松の根と菌糸,菌根・シロの映像がよかったです。それとまつたけが日本の文化に深く根づいていることをあらためて気付かされました。
日本の四季にはかかせないものですね。
 上田さんのおはなしも面白かったです。松茸消費と世相の流れ・松茸を購入する心理など、上田さんの個性と合わさって、独特のお話でした。
 近藤さんの地方再生の、係わりも興味深いものがありました。「金と銀」の京都展に是非行きたいとおもっています。
 各地のフィールドからで、近江八幡は、写真撮影ではよく行くのですが、沖島は知りませんでした。一度行きたいとおもいました。
 鹿背山の中村さんはよくやっておられると、感心しました。松川さんがこのフィールドのノウハウを自分のものにしたいと、言っておられました。
 宇治田原の山本さんのお話は、実際に松茸発生林の施業をしておられるので、見に行きたいと、おもいました。
 京北町の井本さんも面白い方でした。ぜひ来てくださいと誘われました。一人でなされているとのこと、考えられません。
 珠洲市の赤石さんの取組みのお話では、よく分析した,わかりやすい、感銘の受けるおはなしでした。何か応援する方法はないものでしょうか?個人的には、棚田を撮影しに行きたいものです。
 最後のディスカッションのときの高橋先生・昆虫を研究しておられる方、のお話は、とても興味深い、含蓄のあるお話でした。益虫が害虫になるはなし。
 私たちの拙速を考えさせられる話でした。ファジーもありかな?
科学者は予想と結果を結び付けなければならないから、そのところは難しいですね。

まつたけ十字軍運動とは?
まつたけ復活・里山再生まつたけ十字軍運動は、生物の保全・多様性上危機に瀕する里山をマツタケ山に戻すことが目的である.近代的マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動の拠点として、放棄されたアカマツ林でマツタケ山づくりを楽しむことをモットーとしている.
私たちの山づくりは、
a)山-川-畑・水田(-海)のつながりを意識する.
b)“自然”との共生-徹底した有機物循環型の農林「業」をおこなう.
c)里山のバイオマス資源、有用植物・キノコなどを活用する. 
しかも楽しくなければならない!運動の中身は参加者の皆さんが創り上げることを
前提としていて、参加者の数だけ面白いことがあると自負している.

<9月27日(土)の作業予定> 
山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.
1) 玉城山班では、土壌水分補整や林内気温の調節のために散水設備を準備している.
2) 澤田山では、村上班はマツタケの発生待ちとのこと.
N-M班の広葉樹の山づくりが進行中.楽しく遊べる学習ゾーンができあがっている.
中広班が澤田山上部を手入れしている.このエリアは秋の期待の☆ゾーン.
3)広葉樹の林づくりは、ザイセンチュウ枯損、ナラガレ対策に大忙しである.

皆さんの活動の様子を見ることができます(それらを覗くにはパスワードが必要).
ブログ画面左下Bookmark中のまつたけ復活・里山再生運動写真集(Nikon)を左クリックすると、ニコンオンライン写真集の画面に飛ぶ.その画面の右上にパスを入れるところがある.そこに10ji(読みは10時: 半角英数)を入れる. これでOK. スライドショウが見やすい.必要な写真は、右クリックで保存下さい.

<活動エリアのアクセスなど>
(1)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは京都市左京区岩倉村松町現地アカマツ林(「村松」から北東へ450m徒歩6分).
初めての方は要連絡(連絡先は下記)
(2)アクセス:京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側
約40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

(3)服装等:山で軽作業できる服装.ノコ・ナタ、運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タ
オルなど.

(4)持参するもの:MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器など.
昼食は皆で作るので(結構リッチ;食べ過ぎにご注意)、飲料水(お茶があるので水筒)食材費(実費+α、通常 400円くらい)は徴収
(5)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業は
中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」といって、皆さん岩倉で軽作業などされます.

(6)参加費は無料(活動費は皆さんの浄財カンパで成り立つ).資格も問わない.参加時間も自由.傷害保険等は各自加入のこと. ゴミ等は各自持ち帰り願います.

開催予定日 2008年9-10月
活動場所は岩倉香川山他.活動開始は、午前10時頃から.
第160回:09月27日(土)榎本
第161回:10月04日(土)三輪
第162回:10月10日(金)宮崎
第163回:10月18日(土)榎本
第164回:10月24日(金)三輪
第165回:11月01日(土)吉村

<お知らせ>
1)11月21日(金)に初窯式で皆さんの作品を焼きます.

<カンパ! ありがとう> 
 土屋和三さんから戴きました.
  
カンパ等の振込先:
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 
口座No.: 普通預金 3698173 

主 催 
吉村 文彦(マツタケ生態学者)
まつたけ十字軍運動 代表
〒607-8421 京都市山科区御陵岡ノ西町38-27.075-581-8932, 090-6227-4305

共 催 団 体
京都大学マツタケ研究会(代表 大月 健)
京都市左京区北白川 京都大学農学部図書室気付(大月 健090-4280-3334)
NPO国際環境微生物応用研究機構、香川理化学研究所、NPO市民環境研究所
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